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私の恩人

私は『繊細さん』なんですが
『気が強い』性格です。

もう怖いですね、堂々と言っちゃってて。

以前記事の中でも、接客中お客さんにキレたことを書いているので
今更な告白なんですが。

『理不尽』とか『卑怯』なことが嫌いなので
そんなときは物申します。

なので小さい頃から今に至るまで、周りからしたら『面倒』な存在なんだろうなと自分で理解しています。

そんな私が無視されたお話。


小学生の頃、クラスにある女の子が転校してきたんですが
その子はお話があまり得意な子ではありませんでした。

はじめはみんな話しかけたりしていたんですが、せっかく話しかけても反応がないことに腹を立てたのか
理由は分からないけど、ある日「あいつとしゃべらいようにしようぜ」って誰かが言い出し、そこから
無視がはじまりました。

『なんであんたの言う事聞かないといけないの?私は嫌だ』

とそいつの言う事無視したら

転校生の子と私、「2人を無視する」がはじまりました。

その後、無視する側にいた女の子のひとりが私たちと一緒に過ごすようになり3人組ができました。
このまま行くと「クラス全員で無視する」ができなくなるからなのか
飽きたのか、理由は分からないけど
無視が終わりました。


中学生のとき。

今度は私が転校しました。

すぐに友だちもできて楽しく過ごしていたんですが
あるとき一番仲良くしていた子とケンカをしてしまい、(転校する前の学校のの友だちに宛てて)イライラした気持ちを手紙に書きました。

ケンカ中だったので「前の学校の方がよかった」とか「こっちはつまらない」とか愚痴のような内容を。

でも、すぐ友だちと仲直りしたので
結局書いた手紙は出さずに、カバンの中のポケット(チャックあり)に入れたままにして
忘れていました。(捨てとかなかった私のバカ!)

ここでカバンの説明を。

昔の学生カバンって、皮のやつで、なるべく薄くするのがかっこよくて
鍵がかけられるやつです。

転校先はそういうカバンじゃなかったので、転校生の私だけが黒の皮の鍵付きのものを使っていました。

友だちと仲直りしてしばらくは普通に楽しく過ごしていたんですが
ある日突然無視がはじまりました。

どうやらカバンの鍵を開け(細い棒でグリっと回して開けたんでしょうね)
中を見て、ポケットのチャックまで開けて(書いたことをすっかり忘れていた)手紙を見つけ、それを読んで腹を立て、みんなで無視しようとなったようです。

無視の他にも
みんながやりたがらない学級委員をやらされたり(投票なのでほぼ全員が私に入れた)
図書カード(借りた本の名前を書いたり返却日を記すためのカード)にホッチキスで「バカ」と書かれたり
黒板に似顔絵を描かれたりしました。(ちびまる子ちゃん並に前髪がオンザだったのでそれをイジられた)

悪口を手紙に書いた私も悪いですが
人のカバンを勝手に開けて、人のものを盗み見るとか、そして無視?!
あんたたちも悪いでしょ、と
気が強いので大きなダメージは受けない私。

でもさすがに馴染みのない土地でひとりぼっちはキツイです。

そんな私に
一緒にいてくれる子が1人いたんです。
最初にケンカした友だちです。

私と一緒にいたらみんなとは距離ができるのに。

申し訳ない気持ちもあったけど、すごくありがたかったです。


無視が続いていたある日、お腹が痛くて初めて学校を休みました。

その日の放課後数人がうちに来て、私のものを勝手に見たり触ったりしたこと、無視したことを謝ってくれました。
私が休んだ日、もしかしたら友だちがみんなと話したのかもしれない、先生も話したのかもしれない。

とにかく次の日から無視がなくなりました。

母はこのときはじめて娘がどんな状況にいたかを知りました。

母が切ってくれた前髪。
なかなか真っ直ぐに揃わなくて切っていくうちにどんどん短くなっちゃって
うちでは笑い話になってたけど
それが学校ではイジられて黒板に描かれてなんて知ったら
「自分のせいで」って自分を責めちゃうかもしれない

「娘が嫌われてる」って知ったら母がショックを受けるかもしれない

自分が無視されて辛い思いすることより
母を辛い気持ちにさせるのが嫌だったから言いませんでした。


40人くらいいた中でひとりだけ私のことを分かってくれて、一緒にいてくれた。
あの友だちがいてくれなかったらどうなっていたか。

解決後に知った母もすごく感謝していました。


転校先には1年数カ月しかいなくて、(父の転勤で)また元いた学校に戻ったんですが
その短い間に色んな経験をし、沢山の思い出ができて
一番濃くて充実した時間を過ごしました。


彼女は今、どうしてるかなぁ。

あのときちゃんと感謝の気持を伝えたかなぁ。

もっともっと伝えておけばよかった。

これからもずっと、ありがとう、です。

癒やし





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