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グループホームの風景~ホーム大喜利#3~

私は気が付けば福祉業界に22年生息してまして、これまで様々な場面で色んな方々と遭遇してきました。
そんな中、この記事では読んで楽しいもの、笑えるもの、考えさせられるものなどを大喜利風にUPしたいと思います。

前回はここから


「腹減ったー!!」~食事作り中の風景~


いつもの様にそれぞれの入居者より、思い思いの声や叫びその他もろもろがひしめき合うグループホーム。
10時過ぎより昼食準備が始まる…


よしぱら

よしぱら:「これからごはん作りますから!待っててくださいね」

朝食後より小腹が空いてくる頃。ここから何やら大きな独り言が始まる人がいます。
Bさん 
この方はとにかく暇さえあれば空腹を訴えてきます!!


腹ペコのBさん

Bさん:「おにいさん!!腹減ったー めしはまーだーかー!?」


よしぱら:「ご飯は12時です!!もう少し待ってねー」

この会話はこの後もひたすら続きます。
いよいよ痺れを切らしてきたBさんは突如ブチ切れます😨


豹変するBさん

Bさん:「いつまで待たせるんだ!!このションべんたれー!!」

周りの入居者も初めのうちは、Bさんをなだめたり違う話をしてくれまが、
Bさんは聞き入れない。
やがて周りの入居者に喧嘩を売り始めます。
あの手この手で職員が話題を変えても一向に収まらないBさん。

ほどなくしてBさんは自分の部屋に強制送還となります
(やれやれ…😞)

かくして私は何事も無かった様に食事作りのラストスパートに入るのでした😅

解説

ホームに入居して6年が経過のBさん。入居当初は周りの雰囲気が読めてムードメーカー的存在でした。
時が経ち入退院を繰り返すようになると、認知症も進行して周りから愛されるBさんから、次第に暴言や介護拒否が多く出て来ました。
病状の進行により【繰り返し言動】と特に【空腹】に対する訴えが非常に多くなっていました。

繰り返し言動(空腹について)の原因考察

Bさん入所前はマイペースな一人暮らし。自宅では趣味活動を楽しみながら食生活は本人の好きなもの中心に食べる中糖尿病を発症しました。
その後視力低下や外出時に転倒し骨折を経て現在ホームでは食事制限と車いす生活で単調な生活です。

認知症状の悪化(短期記憶力低下)
▶入退院を繰り返し現状把握が不明瞭になる。その結果今さっきの言動をすぐに忘れてしまう。
認知症状の悪化(人格変容)
▶認知機能の低下も進み、穏やかな性格が怒りやすくなる。この場合
空腹】がトリガーとして考えられ、①からイライラ感が増してその矛先が周囲に対して暴言などとして出てしまう。
歯の欠如(食事形態の変更)
▶ある日差し歯が外れ歯科往診となるが、診察拒否が強く治療は断念。入れ歯作りも試すが拒否強く断念。結果一般食が提供出来なくなり、食事形態を一般職から刻み食になる。しかし、むせることが多く超小刻み食から最後はムース食になる。


まとめ

今回は「腹減ったー!!」食事作り中の風景でした。

Bさんのその後は強制送還後しばらく自室で過ごし、食事準備が出来た後
フロアーに誘導され食事を摂りました。

食事形態変後は頻繁に「ごはんまだ!?」の言葉が多くなり、実際食事を済ませて数分も立たないうちに「腹減った!ごはんまだか!」になっています。認知症が進行したと言えばそうですが、状況変化は私の中でいつも寂しさを感じます。

けれど、まあ職員とバトルをしているうちは元気な証拠。なので良しとしましょうかー😁

ごはん作りをしていると今日もまた聞こえてきます
「ごはんまだ!?」
「腹減った!ごはんまだか!!」
…。
(やれやれ😭)

今回はここまで

最後まで読んで頂きありがとうございました
次の記事で会いましょう。




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