資料作りにもちょっとしたデザインのエッセンス

今、巷で話題のこのスライドについて、思ったことを書いてみます。

これだけ守れば見やすくなるデザインの基礎

XEMONOのとりいめぐみさんが行ったデザイン講義のスライドです。記事内で話題になっているように、スライド自体の完成度も非常に高いことに加えて、デザインの本当に基礎の部分がとてもよくまとまっています。
デザイナーはもちろん、非デザイナーにとっても役立つ良記事。

スライド内容について

まずはこちらをザックリ抜粋していきたいと思います。スライドの主な流れは以下のとおり

1:前段「デザインとはなんぞや」と講義の趣旨
2:デザインの構成要素
3:配置(レイアウト)
4:色
5:形
6:動き
7:まとめ

まず、前段で「デザインとは」という問いに、「デザインは設計・デザインは優先順位(序列)・デザインは伝えたいことがある」としています。よくデザインとアートを混同してしまうことがありますが、こうやってまとめられると改めてデザインというものが“機能”なんだってことがわかります。そして、いいデザインは「人の認知負荷を下げる」、つまり伝えたいことをわかりやすく伝えるものとしています。
本編では、この、よいデザインにするための基本的なテクニックや考え方が紹介されていきます。

たとえばレイアウトの4原則として、「整列・隣接・反復+対比」があるとして、同じ序列のものは同じ配置でまとめ、関係あるものは近くに、同じものは同じ見た目に、そして違う場合は対比を効かせる、といった感じ。
基本的なんだけど、それの意味するところや、どうするべきかが明確ですごくハラオチしやすいスライドになっています。
もちろん、その他の構成要素も同じく、とてもわかりやすくまとまっていました。

スライドを熟読してみて

「伝える」ということはあらゆる業種において通じるものだということ。
むしろ、最初の企画立案を担う提案書を作成するディレクターやプロデューサーこそ、伝えるための努力が必要だと思っています。

よく読めばすごくいいことを書いているのに、文章が長かったり、開始位置が揃っていなかったり、ジャンプ率が統一されていなかったり、色分に意味がなかったり…些細なことで内容が入ってこない資料というのを見かけることがあります。

まさにとりいさんの言う「認知負荷が高い資料」
どれも些細なことだけど、その些細なことのせいで提案がダメになっちゃうのは、事実としてあると思っています。

何も邪魔しない。違和感を持たせない。そうすることで、内容に集中できるんです。特にプレゼンテーションにおいての資料なんぞ「どんなデザインだったか」なんて、これっぽっちも印象に残っていなくて良いと思っています。「見やすい」「わかりやすい」が当たり前でなきゃいけないと思う。

このスライドで伝えられていることは、本当にどれも小さなことで、でもやるとやらないとじゃ大違いなことばかり。小さいことなら実践しちゃったほうが得。
芸術的である必要はなくて、読む人の気持ち=ユーザビリティーを意識したデザインを資料作成に役立てていく必要がある。

(一応)元デザイナーの自分としては、そこをメンバー間で共有できるような土台作りや地盤固めを行っていきたいと、このスライドを見て改めて思いました。

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