見出し画像

温泉が恋しかったので、ブタペストへ行くことにした。

気温が急に下がって寒くなった秋のある日、温泉に入りたくなったのでブタペストに1泊2日の旅程で行くことした。ベルリンからブダペストまでは飛行機で約1時間半。

画像1

温泉には夜に行くつもりだったので、ブタペストに着いてまずは街を見て回った。豪華でゴシックな国会議事堂を見てからドナウ川を渡る。

画像2

向こう岸の丘の上に漁夫の砦や教会が見えて本当に綺麗な眺めだった。橋を渡って、丘のふもとのレストランで早目の昼食を食べた。

画像4

お店の方に勧められたのでグヤーシュ、ガチョウのモモ肉のグリル、デザートと飲み物のセットメニューを注文した。(私はこのときに知りましたが、グヤーシュとはハンガリー発祥のスープ料理だそうです)

画像5

昼食を終えて丘の上を目指した。

画像6

丘に登るためのケーブルカーを待っている人がたくさんいたので徒歩で上ることにした。

漁夫の砦は要塞として建てられたわけではなく、街の飾りとして建設された建物だそうだ。完成したのは1902年のことなので、壮大な由来や歴史がある建物というわけではないようだった。

画像7

漁夫の砦の広場には、ハンガリー王国の初代国王である聖イシュトヴァーンの騎馬像とマーチャーシュ聖堂がある。

画像8

マーチャーシュ聖堂の屋根はカラフルな瓦で覆われていて、瓦でできた屋根の教会を見るのは初めてだったので新鮮だった。

30分ほどのハンガリーの歴史を上映している小さな劇場が広場にあったので入ってみた。

侵略したりされたり、ソ連に加盟したり……歴史上の重要なできごとを短いフィルムにまとめると、どの国の歴史も動乱の歴史に見えるのかもしれないけれど、今のヨーロッパが一応平和なのが奇跡的に感じられた。

画像9

丘の上の通りが可愛くてあちこち見ながら歩いていると、アートギャラリーがあったので入ってみた。ハンガリーの画家、オロス・イシュトヴァーン(Orosz István)のだまし絵が何枚か展示されていて面白かった。

画像10

(via: https://www.kollergaleria.hu/)

画像14

それからブダ城へ行った。ブダ城はハンガリー国立美術館とブダペスト歴史博物館に分かれていて、どちらもそれぞれ興味深かった。

画像15

ハンガリー国立美術館は意外にも印象派の絵が多くて素晴らしかった。印象派の波は東欧まできていたんだな、と思った。

オルセー美術館に飾られていても違和感がなさそうな絵が飾られていたけれど、どの絵の画家も初めて見る名前だった。知らなかった事が少し寂しい気がした。

画像11

Ferenczy Károly, ”Sunny Morning”, 1905

画像12

János Vaszary, "Breakfast in the Open Air", 1907

画像13

美術館の上の階に小さなバルコニーがあって、そこからブダペストの街が一望できた。

画像16

それから漁夫の砦に戻って日が暮れていくのを見た。秋は一日、一日と日没の時間が早くなるので、夕方になるとこれから来る冬のことを考えて少し憂鬱になる。(寒くて暗い冬が苦手なので……)

丘の上から見るブダペストの街はすごく綺麗だった。

画像17

夜景が見れたので、温泉に行くことにした。

ブダペストにはいくつか温泉があるけれど、その中でもルカーチ温泉にのみ40度の浴槽があるようだったのでルカーチ温泉に行こうと決めていた。

受付でロッカーのカギをもらって水着に着替えた。最初に外のプールに入ってみたけれど、ぬるま湯で寒かったのですぐに上がって40度のお風呂を探した。

温泉は思ったよりも広くて、40度のお風呂は中々見つからなかった。入ったら2時間ぐらい浸かって帰ろうと思った。

温泉の奥の方にやっと40度のお風呂を見つけて、数年ぶりの温泉にゆっくり浸かることができた。プールの方は観光客もいる雰囲気だったけれど、温泉は地元の人たちが多いような印象を受けた。(ハンガリー語は分からないので定かではありません)

2時間どころか30分も入っていなかった気もするけれど、しばらく浸かっているとなんだか満足したので出ることにした。

久々の温泉は温かくて嬉しかった。もしかしたら日本の温泉は世界一かもしれないけれど、ブダペストの温泉も悪くない。

そんなこんなで充実した旅行1日目が終わった。

📝旅のメモ

・丘のふもとのレストランはKacsa Étterem。チップ込みでランチのセットメニューが4000 HUF(約1400円)でした。

ブダペストカードはかなりおすすめです(私が利用した時は交通公共機関が利用し放題、複数の美術館が入場無料、ルカーチ温泉もカードの提示で無料でした。)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?