看護師1年目。毎日吐いてばかり。

こんにちは。

看護師3年目の25歳です。
今年の春から4年目になります。

看護師になって一番辛かった1年目のときの話をします。ここに書き残したら、私の中で踏ん切りがつくような気がします。

私が入職した年の秋。プリセプターが退職しました。プリセプターは2人いて、看護師経験8年目くらいの人たちでした。

「プリセプターしてる間は辞めないよ」

と言っていたけど、結局2人とも半年ほどで辞めていきました。理由は上司と考えが合わなかったからです。

私はこの2人のプリセプター、どちらも大嫌いでした。

「朝6時に来るなら採血の練習させてあげるよ」「〇〇さん(私の同期)たちは来ないって。やる気がないよね。教えてるのバカらしくなるわ」「あなたはどうするの?」

勤務開始の2時間半前に来て、その日の患者さんの採血を取れ。

同期は笑って「そんな朝早く来れないですよ笑、遠慮します」と断っていました。プリセプターがそのことを他の先輩に愚痴っていることを私は知っていました。

だから、断れなかったです。

日勤が終わって家に着くなり玄関で2時間くらい寝落ちて、目が覚めてようやく上着を脱いでリビングに入る。

プリセプターに調べて来るよう言われたことを調べて、まとめて。食事よりとにかく寝たくて、すぐに布団に入っても6時に職場に行くために睡眠時間は5~6時間くらい。

一秒でも早く寝ないと。

でも寝付けない。何かミスをしていないか、もっとこうしたら良かったのに、と頭の中で勝手に一日の反省会が始まってそのまま朝になる。

毎日毎日その繰り返し。

点滴のルートを取っていると、後ろからは「ふーん、そこに刺すんだ?私ならそこには入れないけど。いや別に?センスの問題だからね」とプリセプターの嫌味。

じゃあ、先輩だったらどこに刺しますか?と聞いても、「センスだから」しか言わず、特に何を教えてくれるわけでもありません。

今思えば別に入れるところは間違っていなかったし、ただ私がすることが気に食わなかったのだと思います。

ルートが一発で取れても同じ。

むしろ新人が成功すると嫌な顔をするプリセプター。

まぁ、そのおかけで点滴とか採血はかなり得意になりました。でも、今でも針を持つたびに頭の中で「ふーん、そこなんだ?センスないね」と言葉が聞こえて、心臓が痛くなります。

入職した年の夏。

夜勤業務が始まり、プリセプターと勤務がかぶるたび病院のトイレで吐いていました。

顔を見るたびに動悸がして、ずっと緊張していました。

別の先輩が「〇〇さん(プリセプター)、裏でこう言ってたよ。もっと気をつけた方がいいよ」「今年の新人は使えないってめっちゃ怒ってたよ」とか、いらん報告してくるせいで、余計にどんどん神経がすり減っていきました。

ああ、きっと裏でボロクソに言われてるんだろうな。ミスしちゃった……、裏でなんて言われてるんだろう。

今覚えば、先輩たちの目を気にしすぎていたし、先輩たちに気を遣いすぎていたと思います。

「新人は先輩が仕事しやすいように、先回りしてフォローするのが役目。自分は奴隷だと思って動いた方がいいよ」

優しそうに声をかけてくれる先輩にそう言われても、そういうものなんだって素直に聞き入れていました。

自分は奴隷。先輩のために行動しなくてはいけない。と洗脳されていたと思います。

上司はプリセプターの2人が好きじゃなかったので、プリセプターの指導方法については全く関与しませんでした。

だから、プリセプターの2人が秋に退職してくれたとき、本当に嬉しかったです。上司と休みが取れないことや業務内容のことで揉めて、「じゃあ今月で辞めます」と2人とも辞めていきました。

あのときプリセプター2人が辞めてくれなかったら、私は自殺か、看護師を辞めていたかしていたと思います。

ありがとう神様。本当にありがとう。

あの時ほど感謝したことはありません。

プリセプターに植え付けられたトラウマは今も残っています。ストレスを感じるとすぐにえずいてしまい、吐き癖もついたままです。

でも、プリセプターがいなくなってからの職場は、前よりもずっと息がしやすくて、ビクビク怯えていなくて良くなりました。

3年目になり、今度は自分がプリセプターをしています。プレセプティはやる気がある良い子……というわけではないけど、わからないことを一緒に調べて、相談に乗って他愛もない趣味の話とかをして、一緒に成長できている感じが楽しいです。

課題は持ち帰らせません。家で調べてきてね、は新人なら当たり前なのかもしれませんが、自分が苦痛だったことを後輩たちに強いる気はありません。

わからないこと、知らないことはその場で説明します。出来ていない技術は、なんで出来ないの?と責めたりしません。じゃあ、今から一緒にやってみようと声をかけます。

後輩たちは絶対に定時で帰らせます。

朝も早く来させません。必要最低限の情報収集ができる時間があればいいです。採血なんて、どうせこれからいくらでもチャンスがあるんだから、わざわざ朝早く睡眠時間を削ってまでやらせる意味がありません。

出来ないことはフォローします。教えます。ミスをすれば、一緒に上司に謝りにいきます。腹が立つこともあります。でも、怒鳴ったりしません。

どうしてそれがいけないことなのか、わかるように説明するだけです。

新人たちも4月からは2年目になります。もうほとんど私が教えることはありません。あとは本人たちが経験して学んでいくだけです。

私が1年目に苦しんだあの時間は、私を成長させてくれました。でも、あんな地獄は誰も味わわなくていいです。

毎日出勤するだけで偉いです。

よく頑張ってる!偉い!

私は新人の頃、誰にも褒めたり認めてもらえなかったから、自分の後輩たちは意識して褒めます。

これからも一緒に頑張ろうね。

頑張ってて偉い。



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