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RPGとして大切なもの。G-MODEアーカイブス+「女神転生外伝 新約ラストバイブル」

かつて「ケータイ」でリリースされたゲームを現行機で配信している「G-MODEアーカイブス」。

RPGからパズルゲーム、アクションなどさまざまなゲームが配信され、お手頃価格なのに「ゲームとしての核」は忘れていない作り込みに、感動すら覚えます。そんななか、

「女神転生外伝 新約ラストバイブル」

がついに配信されました!(7月のお話)

女神転生シリーズとは、アトラスから発売されている大人気RPG。神や悪魔との戦争に東京(トーキョー)の人間を巻き込んだ戦いを描いています。悪魔と会話し、仲魔にして悪魔同士を合体させ戦力強化していくゲーム。そのダークな世界観は世界中を魅了しています。の、外伝。

ラストバイブルでは、神や悪魔ではなく「魔獣」と呼ばれる存在が世界を闊歩しています。舞台も、東京ではなく「レガイア」という架空の世界。

なにより特徴的なのは、本家は一人称視点、もしくは3Dですが、本作は見下ろし型のドット!メガテンのディープな世界にファンタジー要素をもたらしたシリーズです。

ファンタジーな世界+メガテン!冒険できるだけで、ファンとしては食い付かずにはいられない!

ストーリーは「魔獣」がはびこる「レガイア」と呼ばれる星。100年周期に一度、「魔王」が復活し、人々を苦しませている。魔王復活が近くなり、魔獣が暴れ出し、救世主(ガイアマスター)の息子である主人公が、候補生として世界を救う旅に出ます。

戦闘はターン制コマンド型。基本的にはすばやさ順で行動します。3人の仲間と、最大3体の魔獣の、6人での戦闘になります。人間は経験を積むことでレベルアップしていき、レベルに応じて新たなスキル(ガイア)を覚えます。

なんと言っても特徴的なのが「会話」です。

と言いながら仲魔になったりならんかったり。

戦闘中、ターン開始時に魔獣と会話し、ご機嫌を取ると仲魔になってくれます。相手が喜びそうな項目を選びましょう。相手によっては、多少つれない態度で接した方がいい時もありますし、逆に媚びを売った方がいい時もあります。また、聞く耳持たない魔獣もいますので、聞く耳持たないやつに話す言葉などない!ので、叩いてOK。

とか言いながら仲魔にならぬジレンマ。

会話で仲間になった魔獣は、「魔獣強化」と呼ばれる儀式で強くできます。魔獣のランクにより割り振れるポイントは決まっていますが、物語の進行度に合わせてベストな割り振りを考えましょう。

メガテン、といえば神や悪魔がわんさかいることです。シヴァやヴィシュヌ、フェンリルやユニコーンなど、神話に登場するおなじみの神様たちが出てくる出てくる。これらを仲魔か「エンロール」という魔法を使うことで「魔獣図鑑」に登録し、コンプすることで、ちょっと美味しいアイテムがもらえます。

人間は穴を埋めたがる習性がありますので、コンプ欲は刺激されます!

会話するのもいいですが、なにより魔獣合体がより強いパーティに欠かせません。魔獣と魔獣を掛け合わせることにより、より強い魔獣を生み出す。そしてより強い魔獣とより強い魔獣を合わせて、とんでもない魔獣を作る。

時には合体事故(ミューテーション)が起こり予想外の魔獣が出来ることも!中には事故でしか作れない魔獣もいます。先の「聞く耳持たない」やつらですね。

苦労して作った魔獣は愛着が湧き、手放せなくなりますよ。

が!メガテンファンならわかりますよね?


どんな〜に手塩にかけても。どれ〜だけ愛情を注いでいても。

所詮君らは「素材」なのだと!!!!


これいっつも不思議なんですけど…。なんか弾み??ですぐ素材にしてしまうんです。もういいんじゃあないかって。
大事にしたい!君大好き!!って時ほどブラックデーってサラッと訪れるんですね。一生手放すもんか!って思う子ほどあっさり素材にします。愛のウラガエシ??なのかな??


メガテン特有の「登場キャラクターのキナ臭さ」も健在。

なにかを画策する天使たち。

そもそも、100年に一度必ず魔王が「復活する」世界。その度に「人間が勝つ」システム。滅ぼされるために魔獣たちがあり、「魔王」がいるようにも見える。最後は人間の勝利を知っている人間。魔王と魔獣をケガレとみなし、人間に加担する天使たち。そして神の使いである天使を信じて疑わない人間たち。

歴史が決まっている。


でもそこで、この世界を「疑問」に思う「人間」がいます。

うさんくさいなって。


本当はどう思っているんだ?
やたらにみんな同じことを言うけど、疑問には思わないのか。
疑問にすら思わないのか。

当たり前だと信じていることが
本当に当たり前なのか。
そもそも「魔王が倒される当たり前」とはなんなのだ。


そう、あなただけは思うんです。


なんのために?だれのために?なぜ魔獣が?魔王は?天使は?
だれが信じられる?真実はだれが知っている?この世界は「ウソ」なんじゃないか?じゃあ本当ってなんだ。考えてもわからない。知らなくてもいいことかもしれない。でも、あなたは気がついているんです。


これこそがRPG!!


え??なんでなんで??がRPG!あなたがプレイしている時に感じたその「疑問」こそがゲームをしている時間です!あのキャラの心情とか想いとか、そうすればいいのになぜしない!?とか全部「疑問」から生まれ、それを知るため、解消するため、物語に入り込めるのがRPGです!


ま、このシステムに疑問を持っているキャラもいますけどね。

歴史を疑い、自分の道を探す。



この世界の後のことに疑問を持つキャラもしますし、


魔獣がいてくれることがアイデンティティでもあった。



彼らの疑問にプレイヤーが「答えてあげられない」のがもどかしくもあり、ゲームの魅力でもあります。
魔王の最後の願いのくだりとか、「やめてくれよ…」って思いましたもん。


この作品独特の後味の良さとほろ苦さもありで
いい意味で「なんも言えない」ラストでした。

女神転生の名にふさわしい、超名作タイトル。

あなたは最後になにを思うのでしょう?

ぼくらはこれから先の世界をなにも知らない。



今回のお話はおしまいです。
最後まで読んでくださりありがとうございます。

コケでした〜。

全ての終わりでもあり、全ての始まりでもある物語。
G-MODEアーカイブス+「女神転生外伝 新約ラストバイブル」はこちら!!



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