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コーヒーカップの取っ手の謎。

コーヒーはブラックで飲む派だ。



月に1~2回、ランチを食べに行くお店がある。
いつも「お砂糖ミルクいりますか」と聞かれていたのだが、この前、ついに「ブラックでよろしいですか」と聞かれた。

覚えてくれたんだ…!嬉しさのあまり、危うく小躍りするところだった。毎日たくさんの一見さんが訪れるのに、足しげく通っているわけでもなく、特徴的な恰好をしているわけでもない私を覚えていてくれるなんて、すごい、ありがとう、大好き!

それ以来、月2~3回行くようになった。単純かしら。
今ではコーヒーを頼むと、何も聞かれずにブラックで出してもらえる。


ちなみに、イノダコーヒーはミルク推奨コーヒーなので、ブラックでは飲まない。もっとちなむと、イノダコーヒーのホットカフェオレはすごく美味しい。


ところで。
喫茶店めぐりが好きでいろいろなお店に行くが、たいていコーヒーカップの取っ手が左側にくるように出される。私はいつも、ソーサーごと180度まわして、取っ手が右側になるようにする。


なぜ、左側なのだろう。


試しに左手で持ってみるが、なみなみ注がれたコーヒーの重みに私の貧弱な指筋が耐えられない。指先はぷるぷると震え、コーヒーは何事かとざわめき、傾いたカップから我先にと逃げ出そうとする。

みんな、左手で飲むのだろうか。
こっそりと辺りを見回す。前の席でスマホをいじっている女の子は、左手でスマホを操作しながら、右手にカップを持っていた。ほらね。しかし左手でスマホいじれるのか、すごいな。


それでも、どのお店でも左側で出されるということは、喫茶店業界としては左手で持つべし、という強い信念の表れなのだろうか。


左手で飲めれば、右手にはフォークを持てる。ケーキとコーヒーの間を迅速に行き来できる。ばくばく、ごくごく。たしかに合理的かもしれない。

あるいは、特に理由はないけれど、喫茶店で働くと左側にせずにはいられない病に皆かかってしまうのか。


そこでふと、ソーサーに置かれたスプーンの存在に思い当たる。
そうか、ミルクと砂糖を入れる人のためか。

しかし待てよ、取っ手が右側にあっても、特に支障ないのでは……


もっと言えば、私はブラックを頼んでいるのに、なぜかスプーンがついてくる。ブラックって言っているのに!使わないよ!あのスプーンも、いつも邪魔だなぁと思う。

だって、カップを持ち上げるとスプーンがカランって真ん中に落ちてくる。カップを戻す場所を奪うんだもの。

「かっこつけてブラック頼んじゃったけどやっぱり苦いから砂糖入れよう」という人のためなのだろうか。


そうか。
砂糖を入れる前提として、使い終わったスプーンをソーサーの手前に置く。ソーサーごとまわして、取っ手が右側にくるようにする。すると、スプーンはカップの後ろ側になるから、邪魔にならない(実際は落ちてくるから邪魔だけど)。

そうかそうか。こういうことか。

で、ブラック派は、あれだ、スプーン使って、美味しくなーれの魔法。それから、飲みなさいということでしょう。


悲しいかな納得がいかないので、google先生に教えを乞うた。

「コーヒーカップ」と尋ねかけたところで、予測変換に「コーヒーカップ 左側 なぜ」と出てきた。ほらみんな気になってるー


曰く、
左側という決まりはないけれど、混ぜるときに左手で取っ手をもって安定しやすいようにという配慮だそうだ。
店によってもちがうし、ブラックなら右側で出す、としているところもあるらしい。

私、自分のことばっかりで、砂糖を入れる人たちの気持ち、考えられてなかった。気遣いが足りなかったワ。


でもやっぱり、ブラックで頼んだらスプーンはいらないし、取っ手は右側にしてほしいんだなぁ。


ではまた~。

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