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マネジメント集会を主宰し出したので、マネジメントの神髄、非金銭報酬と組織均衡論について書く

Hello NekoDOS.
突然だが、あなたはなぜ数多くのVRChatterがお金にもならないのにあくせくワールドをアップして、アバターの改変もして、仕事相当なイベントを開催してという苦行に身を投じまくっているのか不思議に思ったことはないだろうか?
彼らは間違いなくドマゾと思いきや、実際はそう(なことも多々あるがそう)でもない。その大変さに見合うだけの報酬を求めて、強い「欲」や狙いを持って活動している。
本文では、その疑問にちょろっとだけ説明がいく理論をご紹介する。
組織=イベント=コミュニティと読み替えていいよ。

おそらく組織均衡論についてここまでしっかりと踏み込んで書いた文は日本語では中々ないのではなかろうか?
7000文字くらいある…。質疑応答で14500字くらいに増えたの草
一応ChatGPTとかで確認したが、やはりググっても出ないような知識の類らしい。
尚、投げ銭システムを用意しておいたが、無料部分で大枠は話せているはずだ。とはいえ、投げ銭という貢献に見合ったお返しは知識しかないので、投げ銭してくれた人にはもうちょっと個別具体事例などを上げている。結婚・離婚で考える組織均衡論やブラック企業で働き続ける人の組織均衡論の話などを簡単に書いている。

序文(飛ばしていいで)

またしても私立VRC学園の、今度は担任向け説明会の場で、8-5のクラスメートだったあんでぃさんのリアルアバターでの活動や、話す内容がとても興味深く、サクッとマネジメント集会というものを作ってしまった。
ねこからは、毎回組織論周辺理論を話させていただいているが、第一回目にやった「組織均衡論」について「もう少し補足が欲しい」「ネットに落ちてる資料が少なすぎる」「ググってもあまりいいのが出てこん」というお声を頂いた。
組織均衡論は、どシンプルなくせに、非常に汎用性が高く、重宝するのであるが、どシンプルがゆえに、誰も突っ込んで語らないのである…。
というわけで、組織均衡論について、もうちょっと突っ込んでお話ししたいと思う。
という際に、非金銭報酬についても語らなければならないので、併せて駄文として認めておく。
案の定、ねこはこの理論について在野で応用するため、非常にカスタマイズしており、実際の組織論における理論・原論とはかけ離れたものがあるかもしれない。組織均衡論なのにマーケティングに使ってるし。ご留意して読んでいただけると幸い。

なお、トライボロジー(摩擦)を考える人はトライボロジストという(by hinoride先生)らしいが、組織均衡論を考える人は、組織均衡論者といわない。そんな奴いねえ。

組織均衡論とは?

組織均衡論とは、組織の加入・維持を考える際の至極簡単なフレームワークである。

誘因 ≧ 貢献

これが組織均衡論の全てだ!

終わりである。

まーじで終わりなのである。これが、組織均衡論の全てであり、凄さでもある。
ものすごーく簡単にいうと、わくわくや楽しさはしんどさを上回ってなくては行けないよね?というものである。あたりまえ体操踊れるね。踊ってYouTubeにあげてください。ねこチャンネル登録してRTします。

大体これ
一部イラスト©︎登 大遊

しかしながら、この極度に単純で当たり前な理論を突っ込んで考えようとすると、途端に景色を変えるのが面白いところだ。
ねこド文系だから、エセだけど、数式化みたいなのちょっと試してみよう。

誘因n = 誘因を得られると思う確率 * 自分にとっての重要度
例)マネジメント集会の登壇誘因の合計
= 誘因1:観客からの喝采(0.5*0.8)+ 誘因2:過去アーカイブ(1.0*0.3)+ 誘因3:自分のスキルアップ(1.0*1.0)+ …….

貢献 = 自分にとってのめんどさ比重の和 * 他にできることで、一番魅力的なものの(誘因-貢献)の計
例)マネジメント集会の登壇貢献
= (スライドづくり(0.3)+ ストレス(0.8)) * ホグワーツレガシーとかAtomic Heartとか(1.0)

ねこの頭の中より

ふふふ...エセ方式の出来上がりだ…。…単位合ってなくない???左右の数字釣り合うのか???無理じゃね???
まあかなーり適当なので、考え方はこんなんだよみたいな感じで覚えておいて深く考えんといてもろて。
誘因と貢献のバランスで見えるものは、組織の力である。参加者が貢献してくれる可能性が測れる。
数式はさておいて、解説をしていこう。まずは貢献からだ。

貢献

組織均衡論を考えるときに、絶対考える負の作用のことだ。労力とも言う。
労力は、その職役自体を職務自体のしんどさポイントとかかる時間で考えていいだろう。
例えば、道の草刈りと言うボランティアの場合には、草刈り(肉体労働)のめんどさが、大体3時間くらいかかるだろうか?
このめんどくささと言うのは、人によって違うことだろう。例えば、普段から運動していたり、あるいは仕事の暇がとてもあるとかであれば、そこまで苦でもなかろう。また、草刈りをしたことがない人にとっては、どこまでめんどくさいものかがわからないので、その貢献の幅がその人のイメージで上下しまくるだろう。
一方、草刈りのような地域的行事の場合、村八分等の罰(負の誘因)が貢献を押し上げる力を持つことにも留意だ。
また、他方で購入行動のようなものや、募金等に関して言えば、金銭そのものが貢献として、指標的に表されるだろう。
草刈りできんから、とお茶を差し入れる人もいるが、その人にとっては3時間の苦役よりも、3000円程度のペットボトルのお茶24個パックの方が貢献としては断然小さかったのであろう(ねこもそう思います)。
一方で、お茶すら差し入れない人というのもいよう。その人にとっては、その地域との関係性の重要度というのは、3000円にすら満たないか、あるいはお金がないかという形で考えられる。あるいは別件で貢献したが故の不参加でも許されると踏んでいるのかもしれない。

金銭指標も貢献に表せられると書いたように、個人的にこれはミクロ視点でのマーケティングにも使っている。みんなも自身の購入行動を考えてみていただければ幸い。
さて、あとこの間にできる他の事が貢献にのしかかると数式にあるが、もうちょっと詳しく書くと、その他の事の組織均衡論で誘因-貢献したその計がのしかかる。
どういうことかというと、例えばホグワーツレガシー、このゲーム楽しそうという誘因と併せて、このゲームにペイしなくてはならないお代金(貢献)もある。この楽しそう-お代金の差がそのまま貢献にのしかかるので、楽しそうというそれがそのままのしかからないことに留意。なお、買ってしまっているのであれば、おそらくホグワーツレガシーの優先度というのは、(飽きていない限りは)カチ上がっていることだろう。

誘因

さあ、誘因に移ろう。
誘因とは、その組織への参加を決意するに足る「餌」と言っていいだろう。
まず最初に言ってしまうと、誘因自体は実像がなくてもいい。
誘因は「期待感」だけでその効力を発揮するので、絵に描いた餅で人を動かすのは一案として全然ありだ。一方で、絵に描いた餅ばっかりでその履行がなされなかった場合においては、あなた・組織自身の評判を下げるので、あまりお勧めしない。
営利の誘因はめちゃくちゃ単純だ。金である。そりゃそうじゃ
非営利の誘因に関して言えば、Missionそれ自体だったり、自己実現であったり。
さらにはその組織の役職・権限であったり、組織への参加自体(所属欲求を参照)であったり。
あるいは、その行動(貢献)そのもの自体という場合もあるし、誰かとの出会いを期待してであったり、、、とミクロ的にはめちゃくちゃ多い。
これらのご褒美を「非金銭的報酬」と言う。
誘因は(貢献もだが)、決して1つではなく、多数のものが加算されていく。考え方は、先のエセ数式の通りである。
あと、誘因に関して言えば、組織参加者の貢献の集合体が、誘因と化していることも間違いなく忘れてはならない(←書き忘れていた)
例えば、私立VRC学園は、各々の貢献(生徒会、担任、講師、そして生徒(生徒においてはきちんと参加することが貢献である))が誘因としてそれ自体の組織的誘因を向上させている。誘因には、他者の貢献が入ってくるのだ。なので、人数が多ければ多いほど誘因がデカいというのは分かっていただけるであろう。マストドンが流行らずにTwitterに人が集中するのもある種これが説明してくれよう。これに関してはブランド理論としてエンジニア集会にてLTを行った。気になる人はエンジニア集会のDiscordでlt-0チャンネルでチェックや(露骨な宣伝)

非金銭的欲求

改めて。非金銭的報酬はお金ではない報酬である。
ボランティアがなぜあくせく働くのか、を説明するために、非営利組織関係者は必ず習う(というか習ってなきゃダメでしょ。最近多くみられる脱法NPOの動きに対しては非常に赦しがたくゲフンゲフンであり、耐えがたきものである。脱線終わり。とにかくNPOとかするなら基礎の基礎なのでせめてそんくらいは勉強しろよな!ぶっ殺すぞ!な)ものである。
文頭で述べたが、VRChatter、俗にいうぶいちゃ民がなぜお金にもならないのにあくせくワールドをアップして、アバターの改変もして、仕事相当なイベントを開催してというのを説明する際には、組織均衡論の誘因がそれじゃ!と言えるのであるが、さらに深掘りして見るのが非金銭報酬である。

非金銭報酬を一覧で述べると、パッと出てくる範囲でこんな感じだ。
・自己実現(人生経験・知識・成長・役職による自己補完などなど)
・周囲からの評価や目立ち(承認欲求と自己実現)
・Missionそれ自体への共感、社会をよくしている感
・楽しさ
・出会い
・その集団と仲良くなりたいというもの(暗黙的Mission、所属欲求)
まあ他にもあるが、とりあえずはこんなものだろうか。
個別具体的に見ていくのは非常にめんどいのでやめておく。
強いて特筆するものがあるならば、暗黙的Mission(集団で仲良く)はどのような組織でも絶対にあるものであり、これを欠いた組織の成立維持は不可能である。
また、自己実現欲求は非営利に限らず、組織への貢献において非常に重要視されるものであり、なんだったらこれと組織のMissionの一致を考えていくのがマネジメントそのものというものでもあろう。
あとこれらに関しては、組織に参加してくれる人の人となりを大まかに分からなくてはいけない。アヒルさんも言っている。

どうだわかりやすくなっただろう

あと書き忘れだが、Missionは非常に重要である。というのも、Missionというのは組織の存在意義であり、その組織の行動指針である。
ボランティアというのは、本来管理が効かないという言説すらあったほどである。なぜなら、彼らは自主性を持って、奉仕それ自体を行い、そうでない者(ボランティア活動から離脱したもの)に関してはボランティア失敗、意識が低いという考えすらあるからだ。そんな、十人十色な自発意思・自主性をもった人間の集団がボランティア集団・NPOといった組織である。
非金銭の活動においては、Missionそれ自体の普及・徹底認知・連呼はいつの段階においても重要視されてしかるべきである。そうでなくなった場合(Missionが薄れた場合など)は組織の解散・爆散等を意味するのである。
ということでMissionは大事、参加する個人の行動目的や理念を組織のMissionに挿げ替えていくのも大事ということを忘れないでほしい。

まとめのようなもの

組織均衡論とは、概ねこの誘因・貢献のバランスを考えて、誘因が多ければ、デカければ、組織に参加し、その活動の維持を決定すると言うものである。
ちなみに、これはDiscordサーバーへの参加や(意外と気後れするので貢献の度合いが大きいよね…)イベントへの参加決定(例えそれが金銭を伴う有料イベントであったとしても)や、それ以降の組織(イベント)への貢献・お手伝いにおいては大いに働くだろう。

ちなみにねこが今までで一番上手にこれをつかっているなぁと思ったのはバーチャルライツさんだったりする。VR会員とは、参加だけで、その後は一切の貢献なしでも政策提言にやーやー言え(るように見え)、VRChatの文化を守るという誰からも受け入れられやすいMission(これ大事!!!)と誘因を持った組織であり、また、法人側にとっても、VR会員の数は実績値として政策提言・ロビー活動等に大いに使えるためである。非常にうまいスキームですぜ…。
まあ、最近の騒動でその利点であったチャンネル、そして(にゃーん)まで消えてしまったため、どうなるかが注視したいところである。
個人的には法人のMissionに関しては非常に好感の持てるところであったため、今後いい感じの解決・発展を草葉の陰から望んでいる。

締めの文

ここまで、組織均衡論や非金銭報酬について簡単に述べたが、ぶっちゃけこれらの理論は単体でも使えるが、組織論やその他周辺理論(心理学とか)の履修をしてさらに実用的になるものでもある。
組織均衡論はねこの師匠をして「マネジメントの真髄」と言われたものである。とりあえず組織均衡論だけでも覚えて、使って、身に付けていただければ何よりである。
さて、ここで問題です。なぜねこはこの文をしたためるという社会への特大級の貢献をしたのでしょうか?なんでだろうね。友達に書いて♥って言われたからだけど、本当のところはねこにもわからないや。
ただ間違いなく言えるのは、noteのいいね!は有効にモチベーション(誘因)に作用しているってことかな?いいね!は承認欲求に作用する、素晴らしい発明ですね(白目)

追記)マネジメント集会は毎月一回開催してます。興味ある方はTwitter等で「マネジメント集会」で検索してもろて
あるいはDiscord(参加障壁が高い)に来るのもいいぞ…うちのロビーはいらっしゃいスタンプをなまら送ってくるぞ…(誘因?)

まあ、真面目に話すと、マネジメント集会Discordにおいては、登壇者には過去アーカイブをお渡しする(登壇者誘因)他、参加案内やその他マネジメントに必要な事を書いたり書かなかったりと緩くやっているため、現状そこまで活発ではない。うるさくない(貢献の軽減)ので参加するだけどうぞ。登壇してくれる人にはその労力にあったものをお渡しできるようにしていく所存なので、是非気軽に自分の経験等を登壇発表してください。

投げ銭してくれた人に補足というか真髄の具体事例?

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