100日後に死ぬワニについての感想と死というテーマの難しさ

100日後に死ぬワニの連載が最近終わりましたね。
自分は途中から追いかけていて、最後もなんか切ない終わり方しててああいい作品だったなと思っていて今でも作品は好きです。作品は・・・
最終話が投稿された後、MVがyoutubeにアップロードされ、おや・・・と思ってたところ、書籍化、映画化、大量のグッズ展開となり、電通の関係者が動画制作でいて電通が仕組んだことかと炎上してたりと、うーんとなってモヤモヤしてました。数日経って落ちついてきたので個人的に思ったことをまとめようと思います。

何が起こっていたのかわからない人は上記の記事を見るとわかりやすいかと思います。

お金儲けに怒っているわけではないが...

上記の記事にも書いてありますがお金儲けに対して怒っているわけではなく、本当に最終的な見せ方に物凄い違和感と嫌悪感を感じてしまったからというところです。

作者は上記のインタビューで

「いつか死ぬ」生きているということはいつか死ぬということ。自分の「終わり」や周りの人の「終わり」それを意識すると、行動や生き方がより良い方向にいくのではないか。ワニを通してそれらを考えるきっかけにでもなればいいなと思っています。

こう語っていました。自分としてこれを頭入れた上で読んでました。
最終話を読んで怒涛の商業を絡んだメディアミックスを通して作者は何を伝えたかったのか考えてみましたが本当にお金のことしか気にしてないと思ってしました。もちろんお金を稼ぐのは良いことでそれを元にクリエイターも活動していくのでやるべきことだと思います。
が、やり方が本当に酷かったです。
自分的に作品を通して感じたことは、作者が漫画の終わりを意識して読者に伝えたかった事が、上のような綺麗事ではなく、商売的な、コンテンツを使って稼げる時に稼げ、という現実的な面でした。
感情移入して楽しんでいたコンテンツからその作品が終わった途端、現実的な面を物凄い勢いで叩きつけられた気分です。
正直、ドラゴンクエストユアストーリーに近い感じをみんな感じたんじゃないかなと思ってます。
ファンタジーな世界を楽しんで冒険してラスボスと戦ってたらその世界はゲームの世界で現実見ろよって突然言われるっていう構図に似てたんじゃないかなと。

ユアストーリーに関してわからない人は上記記事を見ていただけたらわかりやすいかと思います。

死というテーマの難しさ

ツイッターにもちらほらとありましたが、死というのはその人が死んだ瞬間に感じるものではなく、死んだ後その事実と徐々に向き合っていくものです。自分も今回の作品を通して祖母がある日突然死んでしまったことを思い出しました。慌てる家族と受け止めきれなかった母親の姿を見て自分も泣くに泣けず、ただぼーっとしてしまいました。この記事を読んでいる方もそういう経験あった人もいるのではないかと思います。
この漫画を通して、疑似体験してたかと思います。
そんな中、死んだ瞬間にあの怒涛の展開はさすがにないです。
死ぬのを今か今かと待っていたかのような、そういう気持ち悪さを感じました。自分としてはふざけやがって、と思ってしまいました。
そういう難しいテーマだったんです。
お金の稼ぐのが悪いんではなく、本当に難しいテーマだったんです。

また、炎上した後、作者の方が、ワニは過去死んでしまった友人、ネズミは自分ということを言っていたというのも見かけました。
本当に辛いことだったのかと思います。思いますが、自分としては事故で友人を亡くし、漫画でも再度友人を亡くし、二度も亡くしてるのに
あの容赦ない商売展開に利用した点はものすごく違和感はあります。
いつか死ぬということをテーマにした割にとった行動としてはそういうつもりはないにせよ友人の死を利用したことに他ならないかと。
亡くなった友人が自分をテーマに作品を描いてそれでもう容赦なく稼いでくれよって言ってたならまたそれは違う捉え方にはなりますが、そこはどうしても理解できなかったです。
タダで楽しませてくれたんだから感謝するのはあたり前でお金を払うのもあたり前だろうというのも見かけましたが、自分としては人の数だけ色んな受け止め方ができるSNSだからこそ盛り上がって成り立った作品で作者だけで完成させたものではないと思ってます。
その論理を持ち出すのであれば、作者に有償で公開するように言って欲しいです。無料で公開されてるものを見て、否定的なコメントをした人を悪くいうのは違うかとは思いました。

最後に

個人的に100日後に死ぬワニを最後まで読んだ感想をまとめさせていただきました。
炎上理由に電通が関わってたからというのもありましたが、正直本当に動画を作っただけで完全に巻き込み事故のような気がするので晒しあげられてた人は凄く気の毒な気はしました・・・
本当にタイミングって大事ですね、その点では希なケースではありますが
凄く勉強になりました。

色々と書かせていただきましたが、作品は自体は好きでとても良い作品でした。
また時間が空いた後に読み直して見たいと思います。

それではまた。

いただいたサポートは何かしらの形で返していけたらと思っております。 どうぞよろしくお願いいたします。