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〔詩〕五月

窓を開けて走る裏道
生い茂る道端の雑草に
風の匂いは青い

何かを見付けた雀が
不意に車の前に舞い降りる
もう少し怖がってよ
ブレーキを踏みながら呟く

いつの間にか田植えも終わり
道の左右に広がる水田
まだ小さい苗たちは
さざ波のように揺れ笑う

広がる曇り空
午後には雨になるかも知れない
梅雨入りまでもう少し
青い風を浴びて走ろう



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