同世代女優の破局報道と北国の冬支度

北国の冬をなめていた
東京から越してきて
今年初めて、北国の冬を迎える

北国と言っても
どちらかと言えば太平洋寄りの地域だから
滅多に大雪にはならないと聞かされていた
自分もそのイメージを持っていた

だがいざ暮らしてみると
やはり関東近郊とはあきらかに違う
朝晩は東京より5度以上気温が下がる

晴れた日の昼間はまだよいのだが
山から風が吹き下ろしてくる時の勢いがまるで違う。なんというか、ブウォーン!という爆音とともに街におりてくる

いわゆる「○○おろし」と呼ばれる現象だ

10月に入った頃から
昼夜の寒暖差や天気の急変で
しょっちゅう虹を見るようになった
明け方雨が降り日中晴れるとだいたい見えた

そして朝方は雲海の中にいるような
街が真っ白な霧に覆われる

11月に入ると山も白くなり
人々はタイヤ交換の話を始める

そして12月に入ると駐車場の隅で待機している除雪機を街のあちこちで見かけた

ちょっと早いよなぁ
何で田舎の人ってこうもせっかちなんだろう

と思っていたら
ローカルニュースで道路の凍結情報と
山一つ隔てた隣町で
一晩で20センチの積雪になったと言う

マジかよ…

慌てて降り積もった時のイメトレをする

朝、早く起きて駐車場の雪かきと
車の屋根や窓の雪を溶かさなきゃ

そういえば雪かきグッツ
持ってきたよね…

東京でも数年に一度はドカ雪が降る
だから何年も前にスコップを買っていた

引っ越しの時
念のため持ってきたのだが
経年劣化したプラスチックのそれは
頼りない姿になっていた

仕方がない
新しい物を買いにいこう
備えあれば憂いなしだ

ホームセンターに着くと
これでもかと特設コーナーが設けられていた

え…
スコップだけでこんなに種類あんの?
どれ買ったらいいのよ…

右往左往しながら
そこをぐるぐる回る

東京では2〜3種類しか
選択肢はなかった

何を買えばいいのか途方に暮れ
結局この日は何も買わずに帰った

後日、地元の人からすすめられた
下記を旦那が買ってきてくれた

・車用の雪かきブラシ
(屋根やフロントガラスの雪落としに役立つ)
・車に積んでおく用のミニスコップ
・ママさんダンプと呼ばれる一気にかきだせる代物しろもの

車のタイヤ交換もしたし
万が一に備えてチェーンもある

いつでも来いやと思いながら年末を迎える

だがそうなると
今度は全く降らず
それどころか小春日和が続いている

こういうところからして
私は無駄な心配と取り越し苦労ばかりして生きてきたように思う

不安を感じやすく
悩みも抱えやすい

人付き合いは苦手で
最小限のコミュニケーションをとるだけで精一杯だ

一度ハマると仕事も趣味もとことん追求し
完璧を求めてしまう

何かに依存しやすい
(昔はこれが恋愛で彼がいないと生きていけない、みたいな女だった)

病院に行けば
何かしらの病名をつけられるだろう

冬の晴れ間
そんな事を考えながら
ビュービューとうるさい風音を聞いている

私のような女は案外多い
同年代の著名人を見ているとそう思う

広末涼子、深田恭子、
宇多田ヒカル、華原朋美、矢口真里

アラフォーに入った表現者だ
同世代と言っても彼女達は持って生まれた美貌と才能が私とは違いすぎるのだが、言葉では言い表せない共通点があるように思う

アラフォーになったばかりの福原愛もそうだろう

これは一概にひとくくりにはできないが
なんて言うかこう…あるんですよ。共通点が

生まれも育ちも違うし
個性と言えばそうだから
じゃあ何が共通してるの?
と聞かれて無責任に答えるとすれば

「幸せを維持することが苦手」

なんじゃないかな
そりゃさ、不幸になりたい人なんていないだろうけど、幸せを手にしても、わざわざ手放して修羅の道を選択しちゃうんだよね。私にはそう見える

各々のスキャンダルや恋愛遍歴の度合いは違うし、責める気持ちも肩をもつ気もないんだけど、同世代だからかな。なんとなくわかるんだ

これってさ、本人達の資質もあるんだろうけど、育ってきた時代背景も大きく関係してる気がする

我々アラフォーの自我が芽生えて思春期に突入したのはバブル崩壊直後だと思う

親は共働きだし、親の離婚も少なくなかったからシングル家庭の子もけっこういた(まぁ、それは今もか…)

不景気不景気つって
暗いニュースばっかりだった
(でもテレビは今より格段に面白かった)

私もそうだったけど
そういう時代的な背景で
今のようにSNSもなく
狭い世界で親に甘えられずに育った子供達や
円満家庭を知らないまま成長した人は

依存体質になったり
幸せや満足な時もそれを実感しずらかったり
対人関係をうまく築けず
常に物足りなさや不安を心に置いている

だから定期的に人間関係もリセットしているんじゃなかろうか

と他人に要らぬ心配をしながら
バブル崩壊の爪痕に思いを馳せている

時代のせいにするなとか
育った環境のせいにするなと言われるだろうが
それも一因だよ!と叫び続けたい

まぁでもな
上記の人々は
言わずもがな才能に溢れた方々だから
普通の幸せなんて
必要ないのかもしれんな

木枯らしの日に
同世代達の幸せを願いながら

NEKO🔥

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