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格差とは残酷なパラレルワールドの姿をしている

少し前の話ですが、以下のtweetがバズっていました。かなり長いですが、ぜひ読んでいただきたい。

霞ヶ関バイオレット氏は、北九州に生まれ2浪して東大に入学します。しかし、そのために多くのものを我慢し、東大に入れば逆転できると信じて猛勉強をします。ろくに遊びもせず、陰キャであるためカツアゲに合いながらも「いまに見ておれ」と頑張る。

2浪して見事東大に合格して、待っていたのは大きな格差で、氏曰く「ガラスの天井」です。

同級生は金持ちがゴロゴロいて、コミュ能力も高い。センスも良く海外経験も豊富であり生活は大変優雅である。一方の自分は金がなく、しかも彼らが持っている経験もない。

しかし、努力で学歴は勝ち取れる。太い実家と高い容姿がなくとも対等に渡り合えるはずだと信じ、彼は霞ヶ関に就職します。そこで待っていたのは激務でした。

激務とパワハラで夢破れて休職してしまいます。そして、これから先の人生などどうでもいいと感じているようです。

彼は終盤でこう言っています。

『一方恵まれたお花畑で天真爛漫に育ったエセインテリたちが「私の考える最強の正義」を掲げて大衆を分断し、世の中を一層息苦しくさせていく。』

彼は間違いなく努力の人で、努力によってこそ人生は拓かれるものであり、そうであってこその近代社会だと主張しています。

自分の言葉、そして主張を自ら証明し、東大に合格した彼を持っていたのは、初めから「持っている人々」との差でした。

彼は地元でも「格差」を感じていたに違いありません。

文中では遊び呆けている同級生たちが登場し、陽気に楽しむ彼らを尻目に「悶々とした思いを抱きながら家で勉強をしている」との記述があります。

そして自分のことを明確に「陰キャ」と定義している。そもそも、彼は地元におけるヒエラルキーの逆転のため東大に入ろうとしているように見えます。

東大に入れば勝ち組に行ける。そう考えて実際に東大に入ってみたら、生まれからして違う連中がゴロゴロいた。学歴さえあれば逆転できると信じていた彼の前に、いきなり「学歴+α」の世界が現れる。というか、彼が入って行ってしまった。

そんな「学歴+α」を持っているであろう若い女性が、「学歴中心から経験中心へ」と主張している。

これほど癇に障るシチュエーションはちょっとないでしょう。彼の心中は想像に難くありません。


学歴もあり、経験もある。そういう人物は多く存在しています。逆に、学歴もなく、経験もないと言った人物も多く存在している。

そこにはグロテスクな真実があると思っています。

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前提条件として、学力は親の遺伝子に大きく左右されます。これは下記のnoteでも書きましたが、早い段階で認識しておいた方がいいと思います。

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