わたしのいとしい、かいじゅう12
全部無視できるくらい自分に夢中になりたい。
繊細だねと言われるのが大嫌いだった。
いや、今もかも知れん。
デリケートだねと言われるのは もっと嫌い。
弱いねって言われてるみたいで嫌。
気候に左右されまくるのも
他人のエネルギーを感じすぎるのも
言葉尻を読みすぎるのも
楽ではない。
だけどこれがなくなるのは
もっと嫌なんだ、たぶん。
わたしのかいじゅうは扱いづらい。
だからかいじゅうなんだろうけど。
今日もわたしのかいじゅうはうるさい。
だけどどんな景色よりもきれいなんだよな。
嫌いになって蹴飛ばしてしまえたらいいのに。
捨てられない、のにうまく愛せない。
自分のこと以外無視できるほど
夢中になれたらいいのに。
でもそしたらかいじゅうは居なくなって
今度は寂しくて泣いちゃうんやろ。
そうか、ちゃんとわがままなんやな。私も。
わたしも。
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