見出し画像

アメリカ出産②

出産を終えてからずっと気になっていた漫画、コウノドリを読んでいます。
綾野剛さん主演でドラマ化もしている事でも有名ですよね。
心配性ゆえに妊娠中は怖くて読めなかったのですが、「妊娠出産は奇跡である」ということを教えてくれるとても良い漫画なので、老若男女問わずいろんな方に読んでみてほしいです。私はもっと早くに読めば良かったと思ったし、娘にもいつか読ませたいなと思っています。
どのエピソードも泣かずに読むのは無理だと思うので、各自箱ティッシュをご用意ください。

マガポケで全話無料(チケット対象話含む)で配信しています

医療の現場や妊婦さんとご家族の描写がとても細かく、本職の方から見てもとてもリアルだそうです。おそらく相当取材されたのだろうな。

アメリカでの受診

アメリカで最初に産婦人科(OBGYNと呼ばれます)にかかったのは渡米して3週間後、28週に入った頃でした。
アメリカでは日本のように毎回の超音波検査はなく、基本は尿検査、胎児の心拍の確認、触診、血圧&体重測定と問診くらい。
超音波検査は主治医のオフィスとは別のところで行うのも日本と異なる点です。

というのもアメリカの医療は徹底した分業制で、同じ病院でも科が違うとオフィスの場所も変わります。
フロアが異なるだけの場合もあれば、建物ごと違うことも。
検査だけ別のビルで受けてね、予約は自分で電話してみて!みたいなこともありました。いや予約はしておいてほしかった。何度電話しても繋がらないし。

そんな事情もあり、出産までに超音波検査をしたのは計4回ほどでした。エコー写真の枚数が少ないのがちょっと寂しいですが、毎回時間をかけて丁寧に見てもらえたのは嬉しかったです。
(顔が見えるまでかなり粘ってくれた看護師さんも。おかげであくびをしているところが見られました)

初診の日は基本の検査に加えて血液検査とグルコーステストと呼ばれる妊娠糖尿病の検査もありました。
ものすごく甘いドリンクを飲んで1時間後に血糖値の下がり具合を確認するというものなのですが、ドリンクの味がストロベリー、オレンジ、レモンライムから選べるのがちょっと面白い。検査なのに味選んでいいんだ。

この日にテストすることを知らなかったので、直前にピザをしっかり食べてしまった私は見事に引っかかりました。言ってくれればピザ食べなかったのに…
再検査で無事パスしたのですが、今度は3時間のテスト(1時間おきに採血し血糖値を確認)だったので両腕からめちゃくちゃ血を抜かれました。
後から調べたら欧米人に比べて日本人は糖の代謝スピードがゆるやかだとかで、このテストに引っかかりやすいそうです。ピザ関係なかった。

アメリカでの妊娠出産の流れはこちらのブログがとてもわかりやすく&細かくまとめられています。
同じようにアメリカで出産した友人から勧めてもらい熟読しました。出産準備やアメリカの育児便利グッズもまとまっているので、今も大変お世話になっています。

通訳サービス、難しい…!

病院に日本語を話せるスタッフはいなかったものの、通訳サービスはあるとのことだったので使ってみました。
診察室の電話から待機している通訳の方に繋いでもらい、スピーカーにしてやり取りをするという方法です。
日本語で先生に伝えたいことを話し、通訳の方が英語に訳してくれるのですがこれが難しかった…!

通訳の方なのでもちろん英語も日本語も流暢なのですが、医療英語や基礎知識まで網羅されているわけもなく、私が日本語で伝えたことがそもそも通訳者さんにうまく伝わりませんでした。
どうにかこうにか訳してくださった英語がどうにも要領を得ず先生も「?」な表情だったので、結局自分で伝えました。
無痛分娩を希望しているがどういう流れになる?って聞きたかっただけなんだけども…

先生もプロなので、キーワードさえ言えればあとは適当でもある程度把握してもらえます。
分娩時に通訳をしてもらう余裕がない可能性も十分あり得る、というかむしろいざ!という場面で通訳をお願いできる状況が想像できないので、これはもう自分で伝えるしかないなと腹を括りました。

バースプランの作成

それでも出産時は必死すぎて英語が出てこないかもしれない…と不安だったので、事前にバースプランを作っておきました。
お産自体と産後の赤ちゃんのケアについての自分が譲れないことを明確にしておくために作成し、ケアチームに渡すものです。

アメリカでは一般的なようで、私もこちらに来て初めて知りました。
私の場合は病院側でチェックリストが用意されていたのでそれを活用しましたが、概ね以下を書きました。

・夫と母が立ち会うこと
・陣痛中は自由に動きたいこと(そのくせ実際ベッドから一歩も動かなかった 大嘘つきか)
・本陣痛になってから麻酔を使用したいこと
・必要でない限り極力帝王切開を避けたいこと(アメリカは帝王切開率が高い)
・出産直後にカンガルーケアをし初乳をあげたいこと(これは自分で書いたことを忘れてたのでもうおっぱいあげるの?!ってなりました。覚えとけや)
・赤ちゃんを検査などで連れて行くときは都度その旨説明がほしいこと(不安なので…)

病院側にただ身を任せるのではなく、できるのであればこうしたい!と主体性をもってお産に臨めたので作っておいて良かったなと思います。
ただおそらくスタッフ間で共有はされてなかったので必要に応じて都度伝えていました。避けたいと書いていたことを説明なくされちゃったりもしたし。
まあそれもこれもアメリカなので想定内です。

言葉の壁はあるものの

なんせ出産自体初めてなのでアメリカ云々関係なくわからないことや不安なことが多く、妊娠中は何かと心配になってしまいました。
先生や看護師さんにもたくさん質問してしまったのですが、私の拙い英語に嫌な顔一つせず丁寧に答えてくれてとてもありがたかったです。

土地柄なのか病院のスタッフは皆さん親切で余裕がある印象で、今のところクリニック・産院・近所の小児科すべてで安心して診てもらえています。あと基本的にアメリカ人、赤ちゃんが好き。

余談ですがある日クリニックの先生の診察のあと部屋を出ようとした時に、Is this yours?と床に落ちていたヘアクリップを指さされたので
No, it's not mine. と答えたら It's not mine either. と言われたのが地味に面白かったです(先生はハゲのおじさま)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?