アメリカ出産①

こんにちは。ねねこです。
アメリカで出産して1ヶ月が経ちました。
今年は暖冬とはいえ日によっては気温がマイナス二桁となる日もあり、厳しい寒さとは無縁の人生を送ってきた私にとっては異次元の気候です。
本当の寒さは寒さではなく痛さになるんですね。直接空気に触れる全ての皮膚が痛かった。
念のため去年の誕生日プレゼントをイヤーマフにしておいて良かったです。

海外赴任時の保険事情

結婚して数年。ずっと子供が欲しいと思っていたので妊娠がわかった時はとても嬉しかったです。
日本で行っていた不妊治療を今後どうするかを決めかねていたので、ひとまず一つ悩み事が減ったのもありがたいなと思いました。

アメリカには国民皆保険の概念がなく、ほとんどの人が自分で民間保険に加入します。入った保険によってカバーされる内容は異なりますが、大体の駐在員は会社負担で比較的広範囲をカバーするいい保険に入れることが多い印象です。

妊娠出産に関しては保険適用内なのは知っていたので不妊治療について会社側に問い合わせたところ、
原則は保険でカバーされるが"生涯上限"という限度額が設けられ、超過分は全額自己負担になるという回答でした。
生涯上限なので毎年リセットされたりはしません。一生涯を通じてこの金額だけです。
会社側から知らされた生涯上限とネットでざっと調べた治療費の相場を照らし合わせて思ったこととしては、「全然足りねえな…」でした。

アメリカの医療費と保険が高額なのも、その高額な保険を負担してくれていることも重々承知してはいるのですが、2〜30代の社員を赴任させるのであれば会社は帯同する家族の人生のことをもっとちゃんと考えてほしい。
あと歯科の保険の金額上限をなくして欲しい。インビザラインしたい。
一昔前のアメリカ駐在者は歯科保険の適用額に上限がなかったのでみんな歯ピッカピカで帰国してたらしいですね。いいなあ。

どこで産むか?

アメリカに行くことが決まってからの妊娠だったので、まずどこで産むか?ということから考える必要がありました。私が考えたそれぞれのメリット・デメリットが以下です。

日本で産むメリット
・家族のサポートを受けられる
・日本の病院なので勝手もわかって安心

日本で産むデメリット
・渡航がかなり遅くなる
・乳児を抱えてワンオペフライト
・コロナの状況によっては今後アメリカ入国の要件が変わる可能性もある
(ワクチン接種や隔離、陰性証明など)

アメリカで産むメリット
・安定期のうちに渡航し出産準備ができる
・産前産後と一貫した医療を受けられる
 (乳児向けのワクチンとか健診とか途中で国が変わるとややこしそうだなと…)
・子がアメリカの国籍を取得できる

アメリカで産むデメリット
・頼れる家族が夫しかいない
・文化や仕組みが違う
・すべて英語でやりとりする必要がある
(NY市内なら日本人の先生もいらっしゃいます!わたしは近場の病院が良かったので英語のみ)

色々検討しましたが、日本で産んだ場合は具体的にいつ渡航できるかわからない点が一番のリスクかなと思い至りました。
生まれてすぐに飛行機に乗せるのは怖すぎるし、そもそも一人で連れて行ける自信が全くない。14時間のフライト中いつトイレ行けばいいの?

それに対してアメリカ出産のメリット「国籍取得」が大きすぎました。
アメリカは出生地主義を採用しているので、アメリカで生まれた子供は自動的に国籍を取得することができます。
将来的に日本国籍を選ぶことになったとしても、この選択肢を用意してあげられるのは今このタイミングしかない。

産前産後に日本から実母に手伝いにきてもらうこと、文化と言語の違いは気合いで乗り切ることにして、アメリカでの出産を決意しました。
文化と言語の違いは子が生まれた後も向き合う問題ですしね。

病院探しと受診までの流れ

アメリカで産むことを決めたはいいがどう病院を探せばいいのか見当もつかなかったので、夫の会社の人に聞いてみてもらうことに。
幸い直近で奥さんが出産したよ〜という方がいらしたので、同じ病院を受診することにしました。

アメリカでは健診を受けるクリニックと、実際に出産する病院は異なります。まず探したのはクリニックの方。(産院はのちにクリニックからここに行ってねと紹介されました)

事前に夫からクリニックに電話で「日本から妊娠◯週の妻が来るが受け入れてもらえるか」と問い合わせをしてもらい、私の入国後にオンラインで初回の予約を取るという流れ。
その際、これまでの妊娠経過と健診結果を含めた英文の紹介状を持ってきてくれと言われたので、かかっていた日本の産婦人科に準備してもらい持参しました。

ちなみに電話する前にメールも送っていたのですがいまだに無視されています。まあアメリカなので。

フライトがなかなか決まらない

最終的に私は夫の渡航の3ヶ月後に出国となったのですが、当時妊娠7ヶ月に入ったばかりでした。
だいぶお腹も大きくなってきていたので本当はもう少し早く…と思っていたのですが、夫の会社からなかなかGOが出ず。
妊娠中期の検査や超音波での胎児スクリーニングも日本で受けることができたので結果的には良かったのですが、なかなか決まらないことに当時はかなりヤキモキしました。

夫の会社から言われていた帯同家族の渡航条件は以下のようなもの。

・家がある
・車がある
・NYの運転免許がある
 ※下の二つは車通勤のため

そもそもの家探しが難航したことに加え、免許取得に必要な住所証明やSSN(ソーシャルセキュリティナンバー)などの書類を揃えるのに時間がかかったため、夫の赴任から3ヶ月後・出国の3週間前にようやくフライトが確定となりました。

大きいお腹に加えスーツケース3つ、段ボール2つ抱えての渡航はなかなかハードなものがありました。道中助けてくれた空港の方、CAさん、そして同じ便に乗っていたお兄さん、ありがとう。

書きたいことが多すぎる

やばい!アメリカ出産なんてタイトルをつけておいてまだアメリカに辿り着けてもいない…
出産自体初めてなのに海外引越しなんかを挟んでしまったがためにものすごいボリュームになりそうです。

ちなみに出国までの間、並行して家の売却と資格試験のための予備校探しなんかもしていました。
すでに退職して実家でテンポラリーニート生活をしていたからできたことではありますが、何かと考えること・決めることの多い毎日だったように思います。
13時間の時差の中夫と一つ一つ話し合うのも大変だったな…昼夜逆転なのでお互い眠い・疲れたを抱えての話し合いはストレスフルでした。

娘が起きそうなので今夜もタイムアップです。
ではまた!

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