Cadreメモ:基本知識

Cadre(かーどる)はSFでファンタジーなので、フィクションです。

一部の人は嫌悪感を示すような表現、危険な思想、暴力、グロテスク、非道徳的な要素もあるかもしれません。
そういう殺伐とした世界観なのです。

陰鬱とはしているけど、希望は捨てきれない。
そんな感じです。


舞台説明

舞台は三千世界。
星のように散りばめられ、銀河のように一つの軸に複数集まった世界を旅したり、トラブルを解決して回ったりするものです。

魔法生物の総称である「妖魔」や「シャドウ」とは時に戦い、時に交流することもあります。

基本的に軸の一つである「ポータル」周辺の話になります。
ポータル周辺は基本的に人間が支配しており、現実とやや似た環境の世界が多いです。

ポータル

主な舞台となる軸世界です。
現実の都市部に環境によく似ています。
各世界を繋ぐゲートがまとめて存在しており、港のように交錯しています。
滅んだ世界の残骸が漂着してくる事もあるでしょう。
別の軸にも移動できます。

商業地域のエリアA、居住地域のエリアB、里地自然地域(人の手が加わった自然で構成された地域)のエリアCがあります。
エリアAやBの裏路地はまた違った雰囲気があり、社会の裏側を垣間みる事が出来たりします。
大抵はそれに関わる必要はありませんが、必要になる時もあるでしょう。

蒼白色の巨大な守護竜「サバオト」もいますが、彼には無闇に手を出さない方がいいでしょう。

プラトー

ほぼ森林で成り立っている世界です。
ポータル及び周辺と繋がるゲートが多く、何かと漂着してくる特性があります。

遊牧民であるグラスランナーや森ドワーフが共生していて、自然の恵みを受けて暮らしています。
この世界では農業や牧畜業が盛んで、彼らの手を借りて高品質な作物をあちこちの小世界に輸出しています。

また、年に数回のペースで森の奥深くに遺跡が出現することがあります。
ただ溜まる訳ではなく、1年経つといつの間にか消滅するという奇妙な特性もあります。
遺跡はこの世界特有の物ではなく、滅んだ世界の欠片が墜落して生じるもので、貴重な魔石やアーティファクトがあることが多いです。

おかげで宝やロマンを求める冒険者が後を絶ちません。 
また、太陽のように暖かい炎を持つ赤い守護竜「ハルマス」が何処かにいるようです。

アスファレス

この世界は居住区域としての機能を持っています。

中世の西洋的な雰囲気があり、普通の人間が人口の大半を占めています。
「妖魔」は伝承にある妖精や妖怪のような存在が多く、それ故にみな知性が高く、善性で比較的温厚です。
ただし、一部例外もあります。

衣食住が十分にあり、治安も良い一方で何故か犯罪者や浮浪者を特に歓迎しており、何らかの犯罪を犯した人が知らない内に消息を絶つことがあるようです。

また、7つ頭の蛇の守護獣「ヤゾー」がいます。
彼は基本的に人を襲いませんが…。

交易 

三千界連合と商業協会の管理の元、共通貨幣は「ガル(単位:G)」となっています。
日本円に換算すると1G=10円。
ポータルでは25Gでハンバーガーなどの軽食が買える程度です。
世界によって価値が異なりますが、大きく偏ることは少ないでしょう。


シャドウと穢れ

穢れ

全世界の共通事項として「穢れ」というものが存在しています。

穢れとは負の感情や死の気配、病、呪い、そういった負のエネルギーの結晶です。
陰鬱な雰囲気の環境ほど発生しやすく、逆に陽気な雰囲気の環境ほど発生しにくい傾向にあります。

穢れが蔓延すると病気になりやすくなり、人間関係が悪化したり、不毛の地となるでしょう。

黒い霧のような穢れの瘴気に曝されると、
幻覚を見たり、身体から黒く濁った膿を排出するようになったり、不治の病を患ってしまうこともあります。
最悪の場合、死ぬか怪物になる可能性もあります。

穢れを持った人や幽霊が見える人は「黒側」と呼ばれる裏世界を認識でき、穢れ及び穢れから発生するモンスターである「シャドウ」が跋扈しているのが確認できます。

黒側は基本的には白側(表世界)と表裏一体で、建物や地形などに差異はありません。
しかし、壁や地面がコールタールのような黒い物質で所々が汚れているようにも見えます。
空は逢魔が時のように赤黒く見える事でしょう。

認知できる程度によりますが、刺激臭がする事もあります。

しかし、シャドウは基本的に認知しなければ同時にこちらには気づかない存在です。
(ただし、B級以上のシャドウはこちらが気が付かなくても、普通にこちらを認知していますので気をつけましょう)

認知出来ない人には、たとえ襲われているのを見ていても、きっと別の事故として認識が置き換えられているでしょう。

そういうことから、見える人は奴らに襲われる事を恐れて安心して眠れません。
また、シャドウは多いほど世の中を悪くしてしまうので、基本的に駆逐しなくてはなりません。
度を超えて殲滅しようとすると、穢れを受けて怪物になるかもしれませんが。

だからいつだって自警団や冒険者が必要なのです。

酷い時は三千界連合の「防衛軍」及び、アクラが率いる「義勇軍」、その中の先鋭「チームIF」が動くことでしょう。
軍が動いたその後の環境がどうなるかはともかくとして。

シャドウ

シャドウは何かしらの欲望の残滓を核に、穢れで構成された怪物です。
低ランクなシャドウは核が雑多な物である為に本能的になるのですが、高ランクになるほど洗練されて理性的になる傾向にあり、Sランクは最も洗練され、加えて明確な悪意を持っています。

奴らは大まかに破壊・捕食・憑依・寄生・侵食・万能の6タイプ、D~A、Sのランクがあり、Bランク以上は実体があり、誰でも認識できてしまう特性があります。

破壊と捕食は基本的に物理的に干渉しますが、高ランクだと精神的な干渉が出来る「精神系」がいることがあります。

憑依と寄生は似ていますが、憑依は精神的、寄生は物理的干渉をしてきます。それ故に対象範囲が大きく異なります。

侵食は環境汚染に特化したタイプです。

万能は全てのタイプの特徴を有していますが、大抵は特徴が何れかに偏っていたり、弱いことが多いです。

シャドウ達の動機としては、奴らは環境汚染をすることで、生息域を拡大させるという生存本能で動きます。
その為、基本的には敵対します。

概ね太陽光が苦手なため、基本的に夜中や路地裏などで活動します。

しかし我々白側にいる者は戦おうとしても、奴らには普通の武器は霞のように通用しません。
一般的にはシャドウの残骸を使った武器を用いります。
残骸はB以上の高いクラスのシャドウから採取できます。

武器が無くとも、奴らには魔法は通じますので妖魔の力を借りて戦う事もできます。
世の中には奴らに対抗できる素質や、特別な武器も存在します。

穢れ及びシャドウの危険性として、ごく一部を除く人はシャドウに過干渉したり、穢れすぎると死ぬか<シャドウ化>してしまいます。
そうでなくとも異常体質を患うことでしょう。

異常体質は<苦悶能力>と呼ばれるハイリスクな異能を1つ獲得します。
また不老になり睡眠が不必要になる等、普通の生物として生きられなくなります。

<シャドウ化>はシャドウに変異してしまうことです。
「体そのものが黒い膿で覆われて溶けて変身する」か、あるいは「その人の抑えた本性が形を成して体から這い出る」かの2パターン存在します。

前者は基本的に元には戻せませんが、後者ならば救いはあり、そのシャドウを倒すか、自ら戻ることで回復します。
それまでは自分を見失ったり、自律思考を失って無気力化してしまうかもしれません。
長期化すると廃人化してしまうリスクがあります。

シャドウ化すると<苦悶能力>に加え、タイプに対応した姿形へと変化します。
本体に潜む本能や欲望に従って動くようになります。
実体があるので概ねBランクですが、高い知性を有している場合はAランク以上に昇格されます。

体が変化した場合、時々心を維持している個体もでてきます。
彼らは「半シャドウ」として、基本的には保護監視されます。
シャドウとしての破滅本能に抗いながら、以前のような生活を取り戻そうと頑張っています。
彼らはある程度なら思い通りの姿に変化できるようです。

彼らは人間側に属しているので、シャドウに襲われます。
しかし確実に戦える力を有しているので、味方につければ強力でしょう。

アールス教

シャドウとの接点がある<アールス教>という邪教も存在します。
黎明期から存在し、50年ほど前から「ティモリア」という宗派が公に活動するようになったため、知名度が高まっています。

<アールス教>は心の写し絵のような奇妙な仮面を持ち、己が願いの為に動いては時折事件を起こします。
体もシャドウのような不可解な能力を有しているでしょう。

ただ彼らは絶対悪ではないのは確かで、特にティモリアは穏健派です。
そこの信者に関しては、理性的で大人しいことが多いです。

問題を起こしがちなのは「ラトレイア」という元祖過激派と、「ティモリア」の6人の幹部(チーフ)です。