美に繋がるのは規律か、自由か

規律や公共性の美学は、ユニフォームの美学に近い。
存在目的と機能のほぼ完全なる一致。
在る理由と在り方のalignment。
その美しさを担保するのは、ノイズの少なさな気がする。
両者のギャップを埋めるために余計な説明は必要なく、説明がないのでそれに対する反論の余地すらない。
批判のしようのない美しさがユニフォームの美学、すなわち規律の美しさ。

自由や個人主義・退廃の美学は、ヒップホップの美学じゃないか。
存在理由の否定を通じた反体制の標榜。
在る理由を与えられなかった余白の領域に存在を与える。
その美しさを担保するのは、個人が持つ究極の自由への願いではないか。
他者との共鳴や過去/未来の自分との共鳴、そういった共鳴によってしか美しさがあり得ない世界への最後の反抗手段としての、断絶された美。
そういった断絶された価値観を力強く提示する営みはアナーキズムそのものだ。


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