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百円の恋

映画『百円の恋』を見た。

安藤サクラさんの演技力が圧倒的。特に最初の自堕落なシーンと試合に行く前のシーン。あんなにだらしなくて無愛想な主人公なのに全然嫌な感じがしなかった。

試合中の意識が飛んでるような、過集中のような、顔つきもすごかった。人を殺せそうな目力。

主人公も、彼女が好きになった人もあまり喋らないから全体的に会話してた印象が少ない。だからこそコンビニバイトのおじさんのお喋りさが余計目立ってた。

ボクシングを始めてからどんどん変わっていく姿がかっこよかった。主人公が何か新しいことを始めてそれが軌道に乗り出した頃に、かっこいい音楽を使ってトレーニングの日々の様子をテンポよく流す演出がいろんな映画である。個人的には、それがすごい好き。主人公の成長が手に取るようにわかるし、感情移入しているから自分まで嬉しくなる。ただ、現実ではそのフェーズに入るまでがしんどいんだよなあって思ってしまう。筋トレとか、楽器とか、なんでもそうだけど目に見えて成長が感じられるようになるまでが長くて苦しくて、そこで心が折れて辞めちゃうことって結構あるんじゃないかな。だからこそ、その一番辛い部分をすっ飛ばした映画のそういうシーンに惹かれるのかもしれない。

あと、主題歌の『百八円の恋』も好き。いたいいたいいたいいたいいたいのとこが特に。

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