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新社会人23日目 "もやしもん"の6巻までで構成されたモラトリアムと、7巻以降の人生


23日目

祈り
私は今の気温に感謝します 本当にちょうどいいし、好きな格好ができるから
私はスーツを着なくてもいいことに感謝します スーツとネクタイ締めるだけで疲れるか
私は友達に感謝します どんな適当なことでもLINEしてくれて嬉しいから

自己暗示
俺は自分のことを「冷笑系から熱血系に変わろうとしているが、実力がなくて個性派,サブカルを気取らざるを得ない存在」だと思っているが、全くそんなことはない。俺が好きなものはサブカルじゃない、メイン。どんな世界でも自分が軸に世界は回っている。だからこそ、余裕を持って他人に接することができるし、なるたけ人の目を見て話すことができる。知らない人であっても。

イメージング
コンビニ等で人の目を見て話すことができている。笑顔で微笑むことができている。こないだ知らない人に服装褒められた時みたく、自分の存在が「カッコよくね?」と噂されるようになってくる。姿勢よく、人に見られても恥ずかしくない振る舞い,動き,言動ができている。その上で良く学び、良く運動する。

うーん あんまりイメージングが意識できてないんだよな
notionで書いて満足しているだけになっているような、あんまりよくない傾向な気がする
あと自己暗示も、マイナスから入ってるから 引け目感じまくりじゃん!wって優しいギャルに言われたいですが、現実はそんなに甘くないし、着実に生きた方がいい


帰宅後は、いろんな漫画アプリで毎日少しずつ読んでたもやしもんを、いよいよ我慢できなくて大人買いしてしまった
帰宅前もホルモン屋行ったりして2千円くらい使ってて、トータルかなりダメな日だったのかも


でも、もやしもんの最終巻まで読んだの初めてだったんだけど
今読めて本当によかった





僕が中学生の時、もやしもんは連載終了した
そのニュースをアメブロで知った僕は、部活が雨で休みになった日に、近所のブックオフにチャリを走らせ、6巻まで読んだ


あまりの面白さに衝撃を受け、僕はその日から農学部志望になった
将来の夢が何にもなかった僕が、何かを初めて志したきっかけは、紛れもなくもやしもんだった
(なぜ7巻以降を読んでいないのかというと 2chで「最終回はくそ」「7巻から急激につまらんくなる」「尻すぼみ」とか書かれてて、馬鹿な僕はそれを鵜呑みにしていたから)


将来は小泉武夫か樹慶三みたく、食の研究者になりたいな

それがダメでも食品メーカーで新商品とか作りたいなぁ

NASAで宇宙食の研究もいいし

キューピーとか入って、俺が嫌いなきゅうりの酢の物を完全に別の食べ物に変える調味料とか作っちゃおうかな


とかなんとか、馬鹿みたいな妄想を広げつつ
それが一部妄想だと理解しつつ

それでも、なんとなく、夢の一部なら叶うだろうと

美里みたく イケてない学生でも、大学に入れば
なんか女性といい感じになるだろうと
なんとなく漠然と、未来は 少なくとも今よりは明るくなると期待していた


ヤンキーに腹とか殴られて泣かされてる時も
意味わかんない先生に意味わかんないキレられ方された時も

俺はお前と違い将来が明るいんだ
俺は夢を叶えるんだ
俺は素敵な女性といい感じになるんだ


そんな妄想で 自尊心を保っていた



あれから10年が過ぎた

農学部みたいな学部には入ったけど、決して農学部じゃなかった
まぁでもそれなりに楽しかった 友達もできたし

細菌学も発酵醸造も女にもいまひとつ縁がない学生生活を送り
実学的なことはコロナとteamsに掠め取られ
それを言い訳に極めて怠惰に過ごし 自主的に活動的になるでもなく

そんなだから 就活では食品メーカーにことごとく落ち
よくわからないまま、よくわからない仕事に就いた

よくわからない税金等に天引きされ よくわからない日々が続く現在
将来のことはわからないけど 今は来年の住民税に怯えている
まぁまぁな地方都市だから車が必要なのに
車を買うと維持費で月々の収支がマイナスになってしまい



どう考えても生きていけない


当時夢みた自分はどこにもいないし

ヤンキーは結婚し、二児の父となり

俺は一人 部屋で 誰にも読まれることのない日記を放流している

せめてブラックバスぐらい環境に影響を与えられたらいいんだけど


うだつの上がらない毎日を送っている


そんな毎日の中 7巻以降を読んだ


正直なところ、当時のネットの意見は一部頷ける点もあった
7巻以降は発酵食品関連の話が色濃くなり、展開も若干シリアスになったり、それまで限られた場所、限られた登場人物で展開していた物語が、一気に拡大したから、従来の読者は困惑したかもしれない


特に終盤は、とあるキャラがヘイト買いまくる行動とってたので、いまだにアプリのコメント欄ではボロクソに叩かれている 
大の大人が?情けないな


それでも、樹教授のモットーである実学に基づいて、沢木や皆がいろいろな試練を乗り越えていく様は、大変見応えがあって良い
何よりモラトリアムに関して、あのキャラらが議論するシーンは胸を打たれた
ちょっと僕説明下手なんで、各々で読んでみてください



もやしもんの7巻以降は沢木の自己分析でもある
沢木は最終回にある結論を出す まだ大学1年生なのに

俺は修士二年でも何も見つからなかったのに


結局、この十年間何をやってきたんだろうか
最近になってようやく自己分析が始まっている
漠然とした不安を、脳から外部に吐き出してしまいたい
そのためにnotionに日記とかアウトプットをつけ始めてる

副業とか自己分析とかダセーって思ってた、あの時の自分が嫌いだった大人になっている

そんな自己否定を繰り返していて
努力も怠っていた自分を棚に上げて
不平不満を日々垂れ流している僕も


もやしもんの7巻以降を読んで、なんか憑き物が落ちたような気がした

すっきりした

この感情をうまく言葉にできないな 悔しい
文章 会話 なんでもいいけど
自分の今考えていることを なるたけ早く 的確に 人と共有したいな


ある意味自己啓発本より、今日は漫画を読んで正解だったかもしれない
元気になった と同時に、もう戻れないと思った


少し寂しいよね もう寝なきゃ


俺も沢木みたく 自分で未来を選べるはずなんだ


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