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18歳でホームステイに行った時の経験①

行き先はアメリカ合衆国。
大学に入って1年目の出来事だった。

ホームステイに関しては、高校生の時にもあった。
その時の行き先はカナダ。
しかし、SARSの危険性から行けなくなってしまった。
翌年、イギリスへのホームステイ希望者どうぞ!!だったのだが、
入学時から心はカナダだった自分は行かなかった。
何度も「行けば良いのに。本当に良いの?」って言われた。
不要で、嫌な意地を張った自分を今なら「行って来い!!」と
思い切り蹴飛ばしたいものだ。
海外で学ばせてもらえるなんて、すんごい恵まれてるんだからな!!

1.初めてのアメリカ大陸

グアムなど、島には連れて行ってもらったことがある。
しかし今度はアメリカ大陸だ!!
小さい頃からアメリカに憧れていたので、アメリカに行ったら死んでも良いやって思っていた。
実際、口に出してもいたのでホームステイに行く前に言われたのは
「生きて帰って来い。」だった。
無事に帰って来いという意味でなく、そこで満足しちゃいそうな自分に
親は不安を抱えたのだろう。

8時間のフライトで、時差が17時間ある違う世界に行ける。
搭乗口で、皆さん落ち着き払って座って電話したりメールしてる間、
自分はといえば早く飛行機に乗りたくてウロウロしていた。
すでに引率の先生(1人)が心配していた。

高校生の時、ある先生が時差ボケを防ぐためには飛行機で寝ないことだ!!と言っていた。
なので、一生懸命起きていた。
同じ映画を繰り返し見ていた気がする。
時々立って、ストレッチしたり。
とにかくワクワクだったのだ。

空港到着。
ワシントン州は、朝の8時を少し過ぎた頃。
どうやって移動したのか思い出せないが、空港からの向かった先は学校。
これから、約1ヶ月通う学校。
そこにホストファミリーが待機していると。
学校に着いて、これからのスケジュールや明日からの話を聞いている時、
眠くなってきたし強い緊張が襲ってきた。

迎えに来たホストファミリーが準備オッケーとなったら呼ばれて、
他の人たちはどんどんいなくなっていった。

あれ?遅くね?
自分を迎えてくれる相手は、なんせ前情報が少なかった。
名前、性別と年齢くらい。
メールでやり取りをしたから顔も知ってはいたけど…
どういう暮らしをしているのかも知らなかった。

とうとう自分も呼ばれて、別室に案内された。

2.ホストマザー(仮名サラダ)との出会いと1日目

名前は…仮名をサラダとする。
これは後々、理由を書く。
サラダに連れられて学校外の駐車場へ。
車に乗って、さぁ家に行くのかな?!
いやいや。
そもそも、向こうからしたらその1日は始まったばかりなのだ。
対して、こちらは起きている時間が…飛行機で寝ておくべきだった。

スーツケースをトランクに入れて、向かった先は食品店だった。
お腹空いてない?と。
入り口にあったスタバで飲み物を買ってもらって、
飲みながら店内をうろついた。

サラダが「この子、さっきここに来たばかりなんだよ。」と、
店員に楽しそうに話していた。
店員が驚いて「え、そうなの?どこから来たの?」
そしてサラダが「日本だよ。」と答えていた。
店員と何気ない会話をすることに驚いた、最初の時である。

サラダがその店では明日からのランチを含め、食料品を買うという。
パンの種類が豊富で、チーズの種類も多い。
ランチ用のサンドイッチに夢が膨らんだ。
ちなみにターキーのスライスが好きになったのは、この時がキッカケ。
右に出るものはいない、とにかく美味しい。

その後、サラダの友達の家に行った。
恒例行事だそうだ。
車内でサラダから友人の話と彼らの過去など話を聞いて、感動したのを覚えている。
サラダと友人が部屋で話している間、自分はリビングのソファに座っていた。
テレビを見たり好きにして良いと言われたけど、
初めての場所、初めての家。
その場にいた大型犬だけが心を癒してくれた。
というか単純に疲れてきていた。

ホストマザーに起こされた時、窓の外はすっかり薄暗い。
大型犬と一緒にソファで寝ていたのだ。

寝ぼけたまま車に乗って、今度こそ家に帰るのかと思いきや
サラダの実家に行くと。
何だって?!

行った先は、ベルビュー。
そこから移動して、シアトルへ。
ラジオを流してくれて、何が好きなのかたくさん気を遣ってくれた。
嬉しかったけど、眠くてたまらないのだ。
それに、お腹も空いていた。
明日からのランチ用のパンを食べたいと言ったけど、
もうすぐ家(サラダの実家)に着いたら夕飯だから、と言われて我慢。

3.サラダの実家シアトルで経験した夜

家に着いて、挨拶をした。
老夫婦が料理を準備してくれていた。
パスタが好きだとメールで伝えていたからなのか、
その夜はパスタだった。
それから温野菜のサラダ。

日本は地震が多いんだろう?とか、色々質問してくれていたけど
答えられなかった。
初めて伝えられない悔しい思いをした。

最近(当時)地震は確かに多く、増加傾向にはある。だけど、1番怖いのは
地震が多いから人が慣れてしまっていることで…
など頭の中にはあった。
だけど英語が出てこない。
単語が思い出せない。
しかも眠い。
食事しながらカロリーが消えるような感じ。

上手く答えられずにいたら、サラダが「今日来たばかりだから、疲れたよね。」って言ってくれたと思う。
そこからは、彼らの日常会話を聞いていた。
目の前で行われている会話内容は理解出来るのに、何も自分は言えなかった。
彼らはファミリー。
自分だけが違う国から来た、違う言語と文化を持つ他人。
同じテーブルを囲んで、同じご飯を食べているのに彼らをとても遠く感じた。
会話している彼らを見るのは、テレビ画面を見ているようだった。
自分もそこに確かに参加しているのに。
食後、食器洗いくらい手伝おうとしたけど、それも大丈夫だと言われた。
食後の記憶はあまりない。

すっかり暗くなってから家に着いて、
ザーッとこれから約1ヶ月暮らす家を紹介してもらった。
自分の部屋、自分用のシャワールーム。
そして、トンキニーズの人懐こい猫。
明日から学校が始まるなんて信じられない。

シャワーを浴びて、猫と遊んでいる間に寝てしまった。
これが人生初のアメリカとホームステイ1日目。


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