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18歳でホームステイに行った時の経験②

前回の記事では、日本→アメリカ到着、就寝までを書いた。

2日目から、学校が始まる。
サラダ(ホストマザー)は、いつもの出勤時間より早めに出て
学校に寄ってから出勤という流れになった。
到着してから知ったことだが、ステイ先の家では彼女と猫しか住んでいない。

1.アメリカ、学校、その初日

時差ボケで夜中に起きてしまっても、やはり嬉しいもの。
学校に着いてクラスに向かったら、先生が来るまでは初日どうやって過ごしたのか、どういう家なのか情報を交換した。
うん、なかなかに濃密なのは自分だけかもしれない。
そう思った。

学校初日、午前中はアメリカでの過ごし方の注意だった気がする。
道を歩いていて、人と通り過ぎる場合、可能であれば道を渡るようにとか。
そして、絶対に1人にならないこと。
どこにいても、必ず誰かと一緒にいること。
外国に来たんだなって思った。

ランチタイムは、楽しみにしていたサンドイッチ。
ガラス張りの明るい廊下で、友達とソファに座って食べた。
しかしだよ?
サンドイッチ1つ、小さいヨーグルト1つ。
そしてヨーグルトは、カップに入っていたのにスプーンがなかった。
入れ忘れかな?
単純にそう思った。
うーん、ご飯足りない。
隣の芝生は…とはいうが、友達のランチの量よ。
太るの注意!!って言われていたけど、むしろ少ない。

ランチタイムは友達のステイ先の話を聞いて、めちゃくちゃ笑った。
午後は2人の先生から授業を受けた。

学校が終わったら、駐車場でそれぞれのステイ先の誰かが迎えに来てくれるのを待つ。
日本語を話せるのは、この時間までなのだ。
そして、慣れない家で夜を過ごす。

2.最初の週

とにかく、サラダは仕事が忙しい人だった。
車の中で本を読んでくれるCD(今のオーディオブック的な)を借りに、
学校帰りに地元の図書館に連れて行ってくれた。
アメリカの図書館も最高だった。
室内が明るくて、まるで別世界。
実際別世界だったのはともかく。
それから、音楽を聴きたいって頼んだら夕飯の後に中古のCDショップにも
連れて行ってくれた。

最初の週、何となくサラダに言えないまま過ぎてしまったけど、
実は1度もヨーグルトにスプーンが付いてこなかった。
飲んで食べるものなの?
違う国に来れば、そういうものか?って驚くほど受け入れてしまうものだ。
確かめられなかった。
単に勇気がなかった。
忙しい中、用意してくれているのに。

3.最初の週のハプニング①

先に言うと、ハプニングは2つ起きた。

①モールでの出来事
②週末での出来事

夕飯を食べていたら、パンツを買いに行きたいとサラダが言うのだ。
もし来るのなら…と。
面白そう!!ついて行く!!
ご飯を食べ終わってから夜のドライブだとワクワクしながら、
ベルビュースクエアへ。

ベルビュースクエア、このモールはとにかく広い。
お互い携帯電話を持っていたので、お互いに見たいものも違うし
時計の下に◯時集合!!って分かれた。
そう、自分は1人になったのだ。
その時は自分が1人になったことに気付きもしないほど、浮かれていた。
学校で”絶対に1人になるな”って言われたのに。

ネット検索かけたら、あったよ…確かここだったはず、待ち合わせ指定の場所。

元々、ウィンドーショッピングなどする性格でもないので、
ある程度見たら飽きてしまって、この椅子に座っていたと思う。
他にも椅子に座っている人がいた。
最初はね、そう、最初は。

待ち合わせ時間を過ぎても、サラダが現れない。
いや、それどころか人気もだんだんなくなっている。
サラダの携帯に何度か電話したけど出ない。
店内放送で気付かされたのは、閉店時間だってこと。

モール内の店が閉まるので非常灯の明かりと、
店内に電気をつけっぱなしにしている店の小さな明かりだけ。
人で賑わっていたモールが薄暗くなり、人もいない。
これ、結構怖いのだ。
犯罪もだが、単純に怖い。
サラダは忘れて帰ってしまったのか?
自分1人で帰れるか?
途方に暮れ始めた。

待ち合わせ時間から40分を過ぎた頃、笑顔でパンツ2つを持ったサラダが
現れた。
「遅れちゃってごめんね、どっちが良いと思う?」
後ろで店員も笑ってる。
きっと楽しく会話してたんだろう。
安堵感と怒りの両方がきた。
泣きそうにさえなった。
「…左側の方が良いと思う。」
「オッケー、待ってて。払って来る!!」

車に戻ってから、サラダは着信に気付く。
嘘だろ、おい。
しかも、パンツ両方買ったって。
何できいたんだよ?!
どういうパンツが好みで、なかなかなくて長い期間探していたけど
今日とても気に入ったものが2つも買えたからってご機嫌。
もう、何て返したら良いか分からない。

暗い店内怖かったんだよ!!
1人ぼっちにもされるし!!
電話に出ないし!!
って感じで言ったと思う。
車内でしばらく話せるように、サラダは少し遠回りしてくれた。
未成年じゃなければ、クラブやバーにも行けるけど…って、
夜騒がしくなる道に沿って運転してくれた。
きっと初めて、ちゃんと会話出来た。

家に着いたら、ヨーグルトのスプーンってアメリカでは使わないの?って
きいてみた。
いや使うよ!!今までどうやって食べてたの?!明日から入れるよー。
そんな感じのことを言われたと思う。
次の日にスプーンは入ってたけど、それ以外はやっぱり入ってなかったから
2週目からは自分で入れてた。

学校から帰ったら、シンプソンズとスポンジボブを見ているとサラダが
夕飯を用意してくれる時間になっていた。
いつもサラダと、サーモンか少しの肉。
(これが理由で、今回の記事で彼女をサラダと呼んでいる)

夕飯を食べたらシャワーを浴びて、宿題をしてから寝る。
これが日課になっていた。

4.最初の週のハプニング②

ハプニング2つ目は、週末での出来事である。
その前に、もちろんモールでの出来事は友達を大いに笑わせた。
ランチは相変わらず足りなくて、友達のスナックを分けてもらってた。
学校の自販機を使えば良いのだが、小銭がなかったのだ。

金曜日になると、週末を楽しみにする学生の会話が聞こえるわけだ。
カナダに連れてってもらう予定の学生もいれば、何かのフェスに連れて行ってもらえる学生もいると。
最初の週末は、色々計画があるらしい。

君はどうするの?

あれ?何も聞いてない。
しかしサラダが毎回唐突なので、何を言われても驚かないと思っていた。

土曜日の朝。
部屋の外、リビングから何やら大きな声がする。
まだ朝早いし。
土曜日だぞ。
あ、もしかしてどこかに連れてってくれるのかな?!
少しの期待と、がっかりしたくないから、それを抑え込みながら部屋から出たら知らない人がいた。
いや、知らない人の方が圧倒的多数なんだけど。

要は、この週末サラダは友人と旅行に行くので
初日に夕飯を食べたサラダの実家に預けられるとのこと。

驚いた。

どこにも連れて行ってもらえないというか、
どこから言ったら良いのか分からない。

準備するように言われたので、早めに準備する。
何で昨日から言ってくれないの…
宿泊先から、さらに宿泊するとか。

そしてフローティングブリッジであっという間に初日来た家へ。
サラダは本当に一瞬で出かけた。

アジア人と接したことのない、老夫婦と何をするんだ…
そう思ってたら、ゲームを見せてくれた。
確かスーファミ。
孫が好きなんだよって色々見せてくれた。
え?孫?
だけど、見せてくれただけでゲームは出来ず。
ケーブルがないとか、そんな理由。

ゆったりソファに座りながら野球の試合を見た。
めちゃくちゃ熱い観戦してるので、一緒に楽しく見た。
試合が終わったら車で食品や、DVDを買ってくれた(後にこれがレンタルだと判明)
いつも足りないから、スナックをいっぱい買ってもらった。
ピザを食べたかったけど、これは諸事情で断念。
冷凍のピザが通路全部に広がっているのに素通り。
タートルズもがっかりだ。

温野菜とパスタ。
いや、好きだと言ったけれど。
美味しいけど。

ふかふかベッドが嬉しかった。
が、急に大雨と雷。
寝れない…
ブラインドを下ろしてもらった。
(翌朝、自分はこれを壊してしまった)

久しぶりにゆったり起きた。
いや、本当はお腹空いていたけど勝手に冷蔵庫開けるのも分からんしってなっていた。
確か、寝室をノックした気がする。
なにより、ブラインドを壊したからなわけだが。

夜、丁寧に使い方を教えてもらったし、自分は出来たのだ。
ちゃんと出来ていた。
だが壊した。
修理が必要ですねって内容が聞こえて、修理代を聞いて焦った。
それでもサラダ母は、この件を含めて寛大に受け止めてくれた。

朝ごはんを食べたら、近所の湖の周りを散歩した。
サラダの母、おばあちゃんの日課だそうだ。
昨夜の雷雨のおかげで、信じられないほど美しい景色があった。
湖に飛び込んで遊んでいる少年たち。
見事にキレイな葉っぱには雨のしずく。
今でも鮮明に思い出す。

日曜日もゆっくり野球観戦して、
近所をおばあちゃんと散歩した。
「あの公園はサラダが小さい頃よく連れて行ったわ。」
そんな話を聞くのが好きだった。

日曜日の夜遅くにサラダが迎えに来て、
再び家に戻った。
これが第1週目のハプニングと出来事。

今、思い出してみると結構自分もやらかしてる。


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