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【書籍紹介】算数のできる子どもを育てる

『算数のできる子どもを育てる』木幡寛/講談社現代新書

おもしろかった~~~~!!!!

微分(微かに分かる)、積分(分かった積もり)までつながっていく、かけざんの概念。
かけざんの概念なんか、考えたこともなかったが、なるほど、倍加という考えは「足し算」なのか。
一度読んだだけでは「?」だったけど、かけざんを「1あたり量」×「いくつ分」=「全体の量」と考えると、濃度の問題、速度の問題、連立方程式、それらが全部系統立って整理がつく。

私は、高校1年生の冬に転校をした。
元の学校は進学校だったので、一年生で微分・積分まで入った。
「微かに」どころか、さっぱり分からない状態。
この本に出会っていれば違ったかも。

次に行った学校では、「代数幾何」「基礎解析」なんてのもなく、「数学Ⅱ」。
数学Ⅱなんてやった方、いますか。
すごく簡単で、おまけに既に一通りやったことばかりだったので、面白いようにスラスラと解けた。
かくして、数学で偏差値97なんていう、スーパー転校生のできあがり。

元の学校で赤点を取って追試を受けていたのに、結局、3年生になるころには数学だけ理系の補習に出るほどで、校内だけでなく、全国模試でもすごく成績が上がった。
そのときの経験があるので、私は「完全に理解できれば勉強はできる。分相応な学習の積み重ねが大切」と思った。

ところで、重大な問題発生。
ネリゼミ7月号に予定していた「ドラえもんのかけざん・わりざん」の概念が思いっきり倍加であること。
なぜこんなことが起きたかというと、どのような概念で教えるかという教育界の定説がここ最近、変わったかららしい。
倍加ではいずれ説明がつかなくなる、という。

でも・・・、そこまで見通して算数・数学を教えてくれる先生って、小・中学校にはいなさそう・・・。

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