プレシーズンマッチの2試合目。

南京を舞台にイタリアダービーが繰り広げられた。

プレシーズンマッチとは思えない白熱ぶり。
イタリア屈指のダービーの空気がそこにはあった。

全てリアルタイムで見ることはできなかったので、少し遅くなってしまったが、かいつまんで感想を述べようと思う。

■結果

勝利 1-1 (PK 4-3)

■チーム

連携はまだなくて当然。
バッドコンディションの中よく走ってくれたと思う。
新加入の選手にユヴェントスイズムがすでにみられてとても嬉しい。(特にデリフトとデミラル)

ただやはりビルドアップの面でまだまだ先は長く、現状の選手では難しく思うところも多々ある。(後ほど個人評で書こうと思う。)

ボールを受けて次どうするかを考えられる選手が少ない。
相手陣内に押し込んでいる時は自信をもって小気味よく回せるパスも、自陣だと、もっと簡単な状況にも関わらずミスを連発する。
判断が遅く相手に寄せられてパスコースがなくなりロストする。

アッレグリからサッリ、この改革はなかなか難しいものになりそうだ。

■選手

・シュチェスニー
失点に非はなく、特筆すべきプレーもなかった。

・ブッフォン
6本のうち3本のPKを止めたのは流石の一言。
一部のファンやメディアからの自らに対する疑念を見事に払拭してみせた。
この出来事は本人、チーム、対戦相手、全てに大きな意味をもつだろう。

・デリフト
オウンゴールのシーンは仕方がなかった。
ビルドアップは落ち着きがあったが、ポジショニングは探り探り。
チームへの遠慮がなくなり、思い切りプレーするデリフトが早くみたい。

・デミラル
素晴らしいインパクトを与えてくれている。
ガッツ溢れるプレーで早くもファンの心を掴んでいる。
勝利へと繋がったPK成功は大きな自信になるだろう。
5番手かと思われたポジション争いは大きな番狂わせが待っているかもしれない。

・ボヌッチ
特筆すべき点なし。

・ルガーニ
クリアミスで何度かピンチを演出。
エンポリ時代の恩師は今のルガーニをどう評価しているのだろうか。動向が気になる。
ターンオーバー要員としてベンチを良しとするそこそこのイタリア人枠は個人的には「あり」なのだが。高く売れるなら移籍もやむなし。

・デシリオ
2戦連続、左サイドバックでフル出場。
ロナウドとの関係は比較的良好で、サンドロより相性良いのでは？とも感じるが、
カンセロに右サイドバックの一番手は来シーズンは無理だと思っているので、右に戻ることになるだろう。
競り合いに強くなった印象。

・カンセロ
こちらも2戦連続フル出場。
攻撃面で捨てがたいとの声が多いが、それも相手陣内でのこと。自陣からのビルドアップの面でカンセロは成長が見られない。
リスクあるドリブルや、軽率なパスミスは、正直見ていて気持ちの良いものではない。

・ラビオ
PKは非常にお粗末だったが、全体的にプレーの質が高く、中盤の1枠は彼で決まりそうな気がしている。
ボランチの位置ではなく、インサイドハーフでの起用が吉。

・ピャニッチ
パスコースがなくなり孤立することのないよう、ラビオとの距離感を強く意識してほしい。
サイドチェンジの時のタッチ数が多くなり、敵に狙われる傾向があるのでポジショニングにまだ改善の余地がある。

・マテュイディ
タッチ数少なくパスを出すという新しいプレー原則への順応に苦しんでいる。
信じられないパスミスやボールロストが目立つ。
ファンよりも監督が納得していないだろう。

・ジャン
PKは本当にうまいなと思う。
それ以外は特に印象なし。

・ムラトーレ
特に印象がないが、この試合の次のKリーグ選抜戦でのゴールは見事だった。

・ロナウド
今期もこの選手が主役になるであろうことはこの2試合で明らかになった。
カウンターサッカーを持ち味としてきたロナウドが、サッリのポゼッションサッカーでどう進化を見せるのか。
そのパートナーとなるのは誰なのか。
開幕が楽しみで仕方がない。

・マンジュキッチ
見せ場がなく、ファンからも心配の声があがる。
今のところ具体的な移籍話は出ていないが、サッリを納得させ居場所を作ることができるのか。

・イグアイン
ところどころ周りとうまく連携してみせた。動き出しや、パスの引き出し方は3年前の入団当初を思わせるものがある。
高給取りだけに換金対象となるのは避けられない運命なのだろうか。

・ベルナルデスキ
暑いアジアで2戦連続フル出場は立派。そんな中、試合の後半に見せる活力あるドリブルも立派。
しかしそれまで。
ドリブルで突破しようが、いい位置でボールを受けようが、判断が悪い。
今のままのベルナルデスキをスタメンで使ってほしいとは全く思わない。

8/11のICC最終戦まで2週間。
チームとして少し成熟した姿をみせてほしいと思う。

#juventus #ICC