RAWからのレタッチ講評 #SHOROOM
先月の課題にて私が撮影したデータを皆さんに思い思いの解釈でレタッチし、作品として提出していただきました。いかがだったでしょうか?同じデータからの編集なのに、違う印象を受ける作品があったはず、面白いですね!
せっかくなので今回は提出作品の講評をしたいと思います。フィルムでいうゼラチンシルバーセッションのような感じですね。
こちらがRAWデータそのままのものです。
僕の使っているPENTAX67の105ミリが黄変しているのでやや黄が強い感じですね。センサーゴミもありますし。なぜこれを撮ったのかはあまり覚えていません・・・。
エントリーNO.1 ケンチャン
情報量の多い写真なのでトリミングによって相当「見せたいもの」や「印象」が変わってくる写真だと思います。本人コメントにあるので気づいているようですが、画面内の情報をまとめきれていないというのが第一印象。
なにが邪魔しているかというと右下の黄色と黒のポールかなと。原色が多い画面、こいつは主役級。画面端だとちょっとキツイですね。ここを思い切り切ってしまうのもアリだったと思います。あと明るさが1/3ほど明るくてもいいかな。
しかしなぜかLumixみがあるのがさすがですね。自分の色味を持つということはとっても重要なんですよね。この点はさすがです。
エントリーNO.2 ホシさん
モノクロ化は濁りなくキレイにできているのですが、ちょっとハイライト抑えた方がいいかなと思います。柱のシンメトリー構図を狙ったものですが、ちょっとわざとらしさを感じます。
雑多な街をキレイに配置しすぎると作者の主張が入りすぎてみている側からすると苦に感じることってあるんですよね。
この枠がホシさんの性格の表れでしょう!
エントリーNO.3 TAさん
撮影者としてあまり観覧車を意識していなかったので、こういう切り方をすると急に主役になるのだと驚きました。ノスタルジックなプリセット(LUT)を当てたということでハイライトの滲みや色感になっています。
が、もう少し微調整するとさらに良かったかと。黄色の彩度について図に書いたとおり一貫性がないのと、暗部はほんの気持ちしめたいですね。
ちなみにノスタルジック方向にするのであれば「ガウスぼかし」をいれて、ほんの少し解像感を減らすのもありですね!
エントリーNO.4 ゆーいさん
方向としてはややTAさんに近いものの、もう少し原色を意識してポップな感じですね。特に画面したの感じはとても個性が出ていると思います。
この感じならもう少しコントラストを弱めて、上でも出ましたが必殺シンメ崩しで画面にテンポをだしましょう!
雲にハイパスを入れてもくもく感を強調してもいいかもしれないですね。
レタッチ例をのせました(わかりやすくやや強めにしています)
エントリーNO.5 MIYAKOさん
使っているモニタのせいかもしれないですが、ややコントラストが足りなく立体感が欲しいところ。ちょっと全体として迷子になってしまったのかなというのが正直な印象です。
レタッチ・編集を始める前に明確な着地点を作ることを心がけましょう。
次回に期待です。
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自分なりにできるだけストレートにレタッチしてみました。
■終わりに
いかがだったでしょうか?同じデータでもそれぞれの解釈によって結果がかなり異なることが分かったかと思います。
講評でも触れたとおり、最初にどう編集していくか、そのゴールを思い描くことが重要です。やりながら「あーでもないこーでもない」とやっているとレタッチ迷子になってしまいます。
またこの企画やりましょう!
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