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『 歌舞伎根付ができるまで 』 〜序盤編〜

● 注文からラフスケッチまで

① 歌舞伎の演目 『鯉つかみ』の根付を創って欲しいとご注文をいただく


② 「鯉つかみ」の浮世絵や「鯉」の資料をひたすらかき集める


③ 資料を凝視して頭の中にそれらの映像を叩き込む


④ 「鯉つかみ」と「鯉」で脳内が飽和状態になりしだい 『根付』のカタチにデフォルメする


⑤ 脳内で出来上がったイメージをいそいで落書き帳に描きうつす

いくつも書いたイメージスケッチ中から一つを選ぶ

● 制作過程を画像で追う

⑥材料の切り出し

⑦ 粗彫り〜その1

鉛筆でアタリを直接材料に描き込みながら金属ヤスリで大まかに落としていきます

⑧ 粗彫り〜その2

私はまず人物の顔の位置を決めてから彫り進めることが多いです

⑨ 粗彫り〜その3

顔の次は手足の関節の位置を決めていきます

⑩ 粗彫り〜その4

鯉のアタリを描き込みます

⑪ 粗彫り〜その5

裏側もアタリを入れながら荒彫りを進めていきます

⑫ 粗彫り〜その6(左刃併用)

金属ヤスリで親指の腹を削ってしまったので、慌ててテープを

⑬ 粗彫り〜その7(左刃併用)

鯉の口から水を吐き出す様子を彫り出す

⑭ 粗彫り〜その8(左刃併用)

底面の荒彫りも足の位置を決めてから進めます


⑮ 「紐穴」を開けて確認

仕上げ彫りに入る前に紐穴を開け、紐を通して重心などの確認をします


⑯ 左刃を使って仕上げ彫りへ〜水流を彫る

表面の水の流れを左刃(ひだりば)を使って彫り込んでいく
裏面の水流も左刃(ひだりば)で創っていきます

⑰ 左刃を使って仕上げ彫りへ〜鯉のウロコの下彫り

いよいよ大好きなウロコ彫りへ突入


◆次回 〜中盤編〜では、仕上げ彫りから象嵌までを画像で紹介いたします。


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