脊髄梗塞(サーファーズミエロパチー)と診断を受けてから1年半。一生車椅子宣言からの復活②
皆さん、お久しぶりです。
脊髄梗塞(サーファーズミエロパチー)と診断を受けてから早1年半が経ちました。
今はロフストから簡易的な杖(登山用の杖)に変わり、1人で電車の乗り降りもでき、スポーツでいくとゴルフもできるところまで回復しました!友人とも並んで歩けます✨
実は先月、医療従事者向けの講演会に呼んでいただき、車椅子から歩けるになった要因や退院後について(リハビリにプラスして、鍼治療や脊髄損傷などの方向けのジムに通ったことで、より足が回復したエピソード等)をお話しさせていただきました。
講演会に参加してくださった方々から、「20代で脊損梗塞になって歩けるようになったエピソードは貴重で可能なら発信してほしい」というお言葉をいただき、今回久しぶりにnoteを開くに至っています。
一旦思うがままに書いていこうと思うので、拙い表現などもあるかと思いますが、寛大な心で読んでいただけると幸いです。。
診断名:サーファーズミエロパチー
・脊髄損傷、脊髄梗塞など診断受けた方と似た症状
・世界でも症例が少ない
・一度下半身が完全麻痺すると歩ける可能性はかなり低い
と言わています。
実は受傷後、他の診療所では、下半身が全く動いてなかったのに関わらず、"ギックリ腰"と言われていたので、「ようやくちゃんとした診断をきけた。良かった。」と安心した気持ちでした。
また、自分の足の状態的に車椅子になるかもとはどこかで覚悟していたので、意外と落ち着いていた気がします。
ただ当時を思うと現実をあまりちゃんと受け入れられてなかったかもしれないですね。
宣告された数時間後に、普通にオンラインmtgをしてましたし笑
あと、「神様は乗り越えれる試練しか自分に与えないから、車椅子生活になるって言われても自分なら歩けるようになるはず」って信じていた気がします
当時の様子(講演会用メモ転記)
一番足の回復に起因するのは、“メンタル、気持ち”です。
ただ、"一生車椅子"という現実をすぐに受け入れてリハビリをすることは相当難しいことだと言われています。
実際に、脊髄梗塞や脊髄損傷の方の中には、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を抱えて、なかなかリハビリに向き合えない方が多いそうです。
✴︎ある先生から聞いた話ですが、PTSDの方が困難を乗り越える方法の1つに、
今起きてる事象をちゃんと受け止めて絶望しどん底をちゃんと感じる。そしてこれまでの人生は一度横に置いて、新たな人生を築いていく、というプロセスを踏むことで立ち直ることができると言われています。
私はそのプロセスは認知していなかったですが、たまたま信頼してる友人から、"絶望は希望の窓口。これより下がることはない。自分は人生の主人公だからどう描きたいか、俯瞰した時にどんな人生だったら面白いか?を考えてみたら"
と言ってもらったのが大きかったとおもいます。リハビリスタートしてすぐの時に、足の回復が見られなくて、どこかで歩くことを諦めかけていた時に、この言葉をきっかけに前を向けたと思います。
✴︎補足で、受傷後すぐにリハビリをしようと思えたのは、父から「諦めるな!いいから足を動かせ!」と言ってもらったことと、「脊椎脊髄ジャーナル」という論文に、1件だけ1ヶ月で歩けるようになった事例があり、(私とは症状は違うが)可能性はゼロではないかもと思えたのは大きかったとおもいます。
過去の完全麻痺してから歩けるようになった方はいないですが、その方の症状と私の症状は若干違ったので、歩ける可能性はゼロじゃないと思えた、というのはあったかもしれません。
成果を出す7つの法則と私は呼んでいますが、これは、私がお世話になっている経営者の方が大事にされてきた価値観や考え方になります。(今の仕事でも活かしてます)
"綺麗に1人で歩く"という目標を達成するために、入院後2週間目のタイミング〜退院するまでの期間に以下のことを実施し、結果、退院する時には杖2本で1人で歩行できるレベルまで回復できたと思います。
①メンターをそれぞれの部門で1人決める
主治医とリハビリの先生1人ずつ決めて、毎日今の状態のすり合わせ。
→知見があり、症状を理解してる方をメンターとする言われたことは素直に実行
ただ、疑問や不安な点があれば自分の考えを元に即相談し、解決しにいく
症状が稀だったので、自分でも論文などから情報を積極的に取りに行き、先生に試したいリハビリを提案
②成果の法則=自力×他力×場力
自力
毎日日記に記す
体の小さな変化(体温、トイレ周り、血栓など)
リハビリ内容
できたこと
できなかったこと&理想状態
気持ちを記す
自主練は5時間以上
電磁波を流す
振動をあてる
つま先を動かそうとする意識
足の曲げ伸ばし(手で誘導してあげる)
→神経を呼び起こす!1キロ以上歩行器で歩行
他力
場力
整形で有名な病院を選ぶこと。遠くても脊損のリハビリ実績があるところに行くのがオススメ
病院によってリハビリの先生のクオリティは正直変わる。星ヶ丘には全国から患者さんが来ていた
③ 未来予測をする際にバックキャストを採用
バックキャスト
未来を起点にして逆算していく。起点(立って歩く)→立つにはどうすべきか?を検討→歩くにはどうすべきか?を検討
▶️成りたい自分
フォアキャスト
現実を起点にして積み上げていく。起点(車椅子の使用)→車椅子の操作をどうすべきか?を検討
▶️制限のある自分
※ その人の症状に寄るので、一概にどちらがいいとかは正直言いにくいですが、私は、という感じです。
④理想状態を書き出して、言葉にする
退院後に何がしたい?どういう状態が理想?を30個ずつ書き出す
言霊というように、歩きたいと強く言うようになってから足が動き始めました👀
⑤周りの6人にこだわる
影響受ける人を選ぶ
ポジティブな考えを持つ家族
医師
リハビリの先生
ポジティブな友人
リハビリに積極的なリハビリ仲間
実際に歩けるようになった方
※私と同じように車椅子生活を宣告されるとネガティブになってしまい、リハビリを避ける方が実は多くて、その方々とはあえて距離を置いてました。自分に余裕が出たタイミングで、会話はするようになりましたが、!
⑥ちょっとしたことでも自分を褒めてあげる、逆にしんどい時はめっちゃ泣く(泣き切る)
ちゃんと自分を承認してあげる!
しんどかったら吐き出す→ノートに書き出すでもok
ちびまる子ちゃんのともぞうみたいな存在を置くことが意外と結構大事です!
✴︎脊損・整形で有名な星ヶ丘病院
✴︎鍼治療(退院後すぐ〜現在)
✴︎脊損方などに向けたリハビリジム
以上です。
長々といろいろ書いてきましたが、ひとまず今回はこんな感じで終わりたいと思います。
今はリハビリジムに週に1回通いつつ、WiseVineの人事として日々奮闘中です。
自分みたいにハンディキャップのある人がもう少し生きやすい世の中にならないかなという思いを巡らしている時に、WiseVineに出会いました。
その時にWiseVineのミッションビジョンを聞いて、自分が感じていた課題(どこかでこれは書きたいところ)を解決する一助になれるかもという思いでjoinを決めました。
仕事のことは話し始めると止まらなくなるので、どこかのタイミングで書きたいと思います!
この怪我で人生ががらりと変わりましたが、家族や周りの友人、仕事仲間に助けてもらい、今はめっちゃくちゃ幸せです。
人生って本当に何が起きるか分からないから面白いなーと思いながら日々生きてます笑
では、またふらりと訪れます〜
読んでいただきありがとうございました。
平野紗友理
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