見出し画像

新米マーケターの「UXDってナンだ!?」#2

こんにちは!
週末に必ず翌週のラテ欄を1週間分チェックする新米マーケターの大野です。

暑い夏の日に海沿いをドライブした日のことです。
ドリンクを求めサービスエリアに立ち寄りました。お目当てのカフェは、各都道府県のご当地限定フレーバーを販売するキャンペーン中だったこともありすごい行列です。
いざ私が限定ドリンクを注文すると、店員さんは「ほか地域のドリンク飲まれましたか?」と話しかけてくださいました。混雑でレジ業務だけでも大変そうなのに、そのステキな笑顔に驚きました。二言三言、楽しく会話したあとのドリンクには「Kanagawa」の文字とかわいいヨットの絵が描いてありました。コロナ禍の外出でモヤモヤしていた気分のドライブが、じつに爽やかで貴重な夏の日の思い出になったのでした。

ネットイヤーグループでは・・

UX人材育成の取り組み

創業から21年、ユーザーエクスペリエンスデザイン(UXD)をもとにクライアントのビジネスを支援しています。従来、UXデザインは専門家(UXデザイナー)が担当していましたが、2020年からはとくにUX人材育成に力を入れています。
未経験者はもちろん、経験が浅い人がUXの基礎を学べる講座、UXデザインに携わってきた人は、教える立場へステップアップできる講座など、レベルに応じて学ぶ機会があります。

第2回は「簡易UXワークショップ」

さて、今回は4人グループでの簡易UXワークショップです。
ファシリテーターは、同僚であり本講座の元受講生。学ぶ立場から教える立場になるのは、自分の成長を実感できますし、「学ぶと教える」が循環する環境はいいなと思いました。
第1回目の感想はコチラ

今回のアジェンダは7つ。
①オリエンテーション
②アイスブレイク
③ユーザーインタビュー
④カスタマージャーニーマップの作成
⑤施策・アイデアの作成
⑥発表・講評
⑦振り返り
3時間でやることが盛りだくさんです!

オリエンテーション

ワークショップのポイントやディスカッションのルール説明がありました。
コミュニケーションルールとして、リモートでも感情や意図が伝わるようにリアクションは大きく!わかりやすく!!と案内されましたが、これは日頃のオンライン会議でも気をつけたいポイントですね。

そしていよいよ、本日の課題の発表です。
「映画関連のアプリ提案」

具体的には、被験者にインタビューし、映画にまつわる体験をカスタマージャーニーマップ(CJM)として可視化。もっとも大きな課題だと思うシーンを想定し、解決する施策としてアプリの提案をスケッチするというものです。どんなワークなのかな?というワクワクと、ちゃんとついていけるかなあ(汗)というドキドキが交錯しています。

ちなみにオンラインのワークショップでは「Miro」という、ホワイトボードのオンラインサービスを使って付箋を貼っていきます(とっても便利!)

アイスブレイク

第1回は座学でしたが、初めてチームに分かれてのワークです。まずは各々が自己紹介と最近の映画体験を発表しました。誰を被験者にするか、リーダーが誰か、を意識しながら聞き、役割を投票制で決定。業務であまり関わらない仲間たちと知り合うことができてよかったです。

ユーザーインタビュー

役割が決まったら、ペルソナシートを作成するためのインタビュー開始!
被験者の人柄と映画にまつわる体験を順番に質問していき、インタビュアー以外の人は回答をMiro(付箋)に入力していきます。

画像2

模造紙の1番上には顔写真(イラスト)、その下は
・人物像(プロフィール)
・映画館の利用について
・映画館に対する考え方、態度
にカテゴライズされており、入力した付箋をカテゴリー毎に貼り付けていきます。

質問内容は、例えば・・・
・年齢
・未婚or既婚
・趣味
・休日の過ごし方
・映画に行く頻度
・好きな映画のジャンル
・映画館を選ぶ基準
・映画を観るときは飲み物や食べ物を買うかどうか
・映画館の会員になっているか
・作品の決め手となるもの
・行くときのルール(一人or複数)
・印象に残った出来事
・不便だと思ったこと
・席の好み
・予告編からみるのか
・どの辺の映画館に見に行くのか、最寄り駅に映画館があるか

被験者が女性の場合、年齢を聞くことに躊躇したりしてちょっとおもしろかったです。ペルソナシートができたところで次のステップへと進みます。

カスタマージャーニーマップ(CJM)の作成

次にユーザーの体験を要素分解していきます。

画像3

横軸にフェーズごとの利用シーン、
縦軸にタッチポイント、行動、思考、感情曲線に分けます。

今回、横軸は以下の6つ。
・きっかけ
・検討する
・チケットを購入する
・映画館に行く
・鑑賞する
・鑑賞後

被験者に話していただいたのは、映画全般ではなく、印象深かった映画体験について。インタビュアーはCJMに落とし込む要素をヒアリングするのですが、このインタビューが意外とむずかしい!何を聞き出せばいいのか質問が浮かばず、気が焦るばかり(汗)。

途中、講師から「行動と行動の間のことや、行動したときの詳細な状況や、そのときどう思っていたのを綿密に聞くのがいいよー」とアドバイスがあり、その通り聞いてみると、実際被験者が当時のことを思い返し、忘れていた感情や状況を回想いただくことができました。それが貴重な情報だったりするので、とにかくなんでも聞いてみることが大事ですね。

次に感情曲線の作成です。
ニコニコ顔から悲しい顔まで感情を表した5つの顔のイラストを一連の体験に当てはめていきます。

まずは1番ハッピーだったときと、1番アンハッピーだったときの体験にイラストを配置します。映画を観ているときが1番ハッピーで、チケット発券のときがアンハッピー。
その2つを決めたら、体験の始まりから終わりまで感情を当てはめます。感情曲線の作成中も、被験者から大切な情報がポロっとでてきて、その場で付箋を追加したり(笑)。あらためてヒアリングの難しさと大切さを知りました。
感情曲線ができたらいよいよCJMの完成です!

施策・アイデアの作成

●課題を特定する
CJMの行動と思考から課題と思うものをひとり3つ投票し、最も投票数が多いものを課題に設定します。体験上の課題ポイントは「公開日を忘れていた」こと。これにより、ユーザーのどういう体験が損なわれているのか、という視点でさらに課題を書き出します。途中、課題を考えているようで、施策を考えていることに気づき、頭を切り替えることに苦労しました。

これにより決定した課題はこちら。
「ユーザが見たいタイミングで予約ができなくなる」
(それによって映画を観ることのハードルがあがってしまう)

●解決アイデアを書きだす
課題に対して各自が解決アイデアを出していきます。どうやったら映画を観てもらえるか?アプリでは解決しなさそうなアイデアでもどんどん出します。映画館の施策だけではなく、観る側のモチベーションを上げることで観てもらえる可能性もあるので、両側面から考えていきます。講師からは「質より量で!」と言われましたが、5つほど書き出したところで行き詰まり・・

画像1

最後は、みんなのアイデアを4象限に当てはめるワークです。
実現しやすいのか、実現しにくいのか。
期待できるのは直接的な効果か、間接的な効果か。

4象限に分けたあと、自分が具体化したいアイデアを決めます。
アイデアは複数選んでもOK。私は「公開日と予約可能日に考慮したリマインダ機能」を選びました。あったらいいなーって。

これを映画館アプリとしてどのように実現することができるのか、施策・アイデアを具体化していきます。
考えることは、以下の5つ。
・アイデア名
・アイデア詳細
・提供価値
・アイデアによって起きるペルソナの変化
・利用シナリオ

良いアイデア名が思い浮かばず、さっそくフリーズ。
すかさず講師が「ステキなアイデア名を付けようとすると時間がかかるから最後に」と。なるほど。少し考えて出てこないものは最後にするのがよいと学生時代のテストを思い出したところでタイムアップ。利用シナリオまで書くことはできませんでしたが、最後に一人ずつ発表し、講師からひとことコメントをいただき終了。アッという間の3時間でした。

まとめ

いろいろ思考する楽しさと、自分の発想にはない意見やアイデアを聞くことはとても刺激的でした。今回のワークでとくに感じたことはこちら。
・ユーザーインタビューではとにかく聞くことが大事
・解決策のアイデアは質より量
・本質的な課題が何かを見いだす
・オンラインでは感情や意図が伝わるようリアクションは大きめに(ワークショップに限らず!)

第3回は「ユーザー定義」です。
一日一学。それではまた!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?