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[114](20/100)やばい作家に出会ったようだ『グローバライズ』(木下古栗)

この本は、12篇の短編からなる一冊。

短編一つ一つは、始まりは穏やかなんだけど、最後はだいたい、エロがグロにたどり着く。やばい。

こういう落差があるというか、最後に行き着く先がわかっていて、そこにたどり着いたときになにかが昇華されたような恍惚とした感情を得たいというのは、じつは小説の真髄なのかも知れない。

読みながら、不快感を感じながらも、つぎの短編ではエロ、グロな結論にたどり着くことを期待しているというか、どうやってそこにたどり着くのだろうと思うワクワク感がたまらなくなってきている。

その最たるものが、この短編のところどころに出てくる「ジェローム」だ。短編のいくつかの落とし所に出てくるのだけど、ジェロームは麻薬のようだ。読み終えた後、ジェロームがもう出てこないのかと、ざんねんな気持ちにもなった。

もしかしたら、木下古栗のファンになってしまっているのかもしれない。

でも、「どんな小説家がお好きですか?」と聞かれて、ぼくはまだ堂々と「木下古栗です」とは胸を張って言えない。

「じつは木下古栗なんです」
「え、私もなんです」
なんて、こっそりとなら言えるかも知れない。。。。

どっかで定期的に木下古栗の読書会とか、行われているんじゃなかろうか。

だれかご存知ありませんか?

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