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記憶に残る体験をつくる。スマートコーヒースタンド「root C」のこれまでと今後

スマートコーヒースタンド「root C」は2024年5月で正式リリースから丸3年を迎えます。今回は、「root C」のこれまでの事業展開と今後の展望について、インタビューしました。

root C について
「root C」はアプリから時間を指定して注文することで、お客さまの受け取りたい時間に合わせて挽きたて、淹れたてのスペシャルティコーヒーを専用のロッカーから提供する、完全無人営業のコーヒースタンドです。
2024年2月には、アプリのダウンロードなしでroot C コーヒーを購入できるタッチ式注文端末「root C KIOSK」をリリースし、より手軽にご利用いただけるようになりました。

無人かつ省スペースのため低コストで運営でき、有人店舗型のカフェが出店できなかった場所にも設置することができるため、有効活用できていなかった空間の価値を上げるソリューションとして、オフィスビルや商業施設、公共交通機関など様々な場所に導入されています。

2022年には、日経トレンディ2022年ヒット予測ランキング4位「次世代自販機」の1つとして選出されました。

新たな顧客獲得を目指し、商業施設での提供を開始

——これまでのroot C について簡単に教えてください

麻生:2019年からプロダクトのプレローンチをはじめ、2021年から正式に、新しい購買スタイルの創出や、カフェやコーヒーの購入に対してお客さまが抱えている課題を解決するために、無人店舗型コーヒースタンド「root C」をスタートしました。

オフィスビルや商業施設を中心に、現在は計12箇所でroot C を展開しています。
2024年2月には、アプリのダウンロードなしでroot C コーヒーを購入できる「root C KIOSK(ルートシー キオスク)」をリリースし、より多くのお客さまにroot C をご利用いただけるような取り組みを行っています。

——root C はどのような場所に展開していますか。また、現在商業施設への展開が増えていますが、どのような背景があったのでしょうか

麻生:オフィスビルで働くビジネスワーカーと、商業施設の利用者の2つをターゲットに、スマートコーヒースタンド「root C」を提供しています。日々のルーティーンの一環として「root C」を利用してもらうことで、「新たなコーヒー体験の提供」を目指しています。

オフィスビルでは、働く人をターゲットに、専用の販売機で挽きたて、淹れたてのコーヒーを提供しています。提供開始から3年で、働く人のライフスタイルの一つとして定着し利用者が増えています。

root C リリース当初はオフィスビルが主な展開先で、商業施設へは展開していませんでした。当時、オフィスビル以外でも顧客との接点を作りたいと考え、新たな展開先を検討していました。そのなかで、「root C」を楽しんでくださる方をどうしたら増やせるかと考えた結果、休日、多くのお客さまが時間を過ごす商業施設に行きつきました。

商業施設は休日の利用率が高く、かつ、オフィスビルでの利用者とは違う層とのタッチポイントも持つことができます。そのことから、新セグメントとして位置づけ、提供を開始。商業施設を訪れるファミリーなどに利用されています。

最近では、2024年4月に「root C LOUNGE」として、コーヒーの提供だけでなく、コーヒーを飲みながらくつろげる空間を、イオンモール幕張新都心に全国初オープンしました。元々休憩スペースとして提供されていた場所を活用させていただき、よりお客さまにリラックスしていただけるスペースを提供できるよう、イオンモール株式会社さまと連携して導入いたしました。
コーヒーを購入するだけでなく、商業施設内における買い物の間の休憩にもご利用いただける空間となっております。

今後、このようなroot C を介した新たなコーヒー体験をしていただける環境を増やしてまいります。

——商業施設への導入で大変だったこと、難しかったことはありますか

麻生:やはり、様々な人が利用する商業施設への設置のため、当初想定していた人通りや利用者の属性と実際のそれに違いはありました。現場にroot C  が設置されてから、実際にお客さまや設置先の雰囲気を見てみることで、ステーションの前で必要なコミュニケーションがわかってきます。root C は無人店舗ではありますが、人の目で見て変えるべきところは変えていくということが難しくもあり、オフラインやデータだけではない面白さを感じます。

——KIOSK型の販売機の設置も少し前に開始していますが、その経緯としてはどのようなものがあるのでしょうか

麻生:従来は、アプリ利用を前提にコーヒーを提供する形でしたが、より多くの方にブランド購買体験をしてもらうために、アプリのダウンロードなしで「root C」のコーヒーを購入できるよう、タッチパネル式のオーダー端末「root C KIOSK」を導入しました。それにより、訪日観光客の方、スマートフォンやクレジットカードをお持ちでない方にもご利用いただけるようになり、今までは接点がなかったお客さまのroot C への興味喚起に繋げられたと考えています。実際に、先述の「root C LOUNGE」にも、「root C KIOSK」を設置しています。その他、新規設置のステーションや既存のステーションへの設置も進めております。

「root C KIOSK」の設置を開始したことで、結果的に、事業全体の売上が数倍になるというような成果も出ています。今後も、root C の新規設置に加え、「root C KIOSK」の設置数も増やしていき、多くの方に「root C」による「新たなコーヒー体験」をしてもらえたらと考えています。

アプリ経由の利用者・KIOSKの利用者双方に向け、最適化されたコミュニケーション施策

——「root C」の認知獲得のために行った施策について教えていただけますか

北岡:オフィスビルへの展開についても、何か知ってもらえるきっかけを創出できないか、ということで、駅前に「XXXビルの皆さんへ」と謳ったような広告も出したりしました。日常の景色に埋もれてしまっている「root C」を改めて認知してもらうきっかけを作ったのです。

また、インバウンド増加のトレンドに合わせて、訪日外国人に向けたサービス提供にも力を入れ始めました。観光で日本にきているなかで、珍しい体験の一つとして、root C を体験してもらいたいと考え、東京ソラマチなどの訪日観光客が多いエリアにもKIOSK型の販売機を設置しています。

——アプリ会員向けにも様々な工夫をされていると伺いましたが、具体的にお伺いできますか

北岡:アプリ利用者限定のクーポンを配信するなどして、定期的に「root C」を思い出していただけるきっかけを作っています。一言に「コーヒー」と言っても、様々な種類のコーヒーがあり、また様々な好みの方がいらっしゃるので、それぞれに合わせた体験を提供できるよう、アプリ上でのコミュニケーションの精緻化に取り組んでいます。

その一環として、プッシュ通知の内容について、特に試行錯誤しました。そのうち、1番効果があった(CTR、CVRが高かった)のは、ユーザーに対して「持っているクーポンのうち、次回使えるもの」のリマインドをするものでした。
コミュニケーションの精緻化施策を開始してから、現段階でまだ数ヶ月ですが、すでにアプリユーザーの再購入率の向上などの成果が得られています。

また、バレンタインなどのイベントのタイミングで、そのイベントに「root C」を加えていただくことで、より良い体験が創出できると考えているので、季節性を踏まえたトレンドに合わせた施策も強化しています。

「顧客ニーズに向き合う」ことで、さらなる事業拡大へ

——「root C」は前年比2倍以上の成長を遂げています。何がキーポイントだったとお考えですか

麻生:メンバーの「顧客と向き合う」姿勢が、何よりもキーだったと捉えています。我々は無人型のサービスなので、販売端末から得られる「数字」と向き合うことが、顧客と向き合うことにつながります。「顧客が求めるものを作ること」にコミットできたことが、これまでの事業成長につながっているのではないでしょうか。

——今後の「root C」の展望について、教えていただけますか

麻生:今後も多くの方に「root C」による新たなコーヒー体験をしてもらうとともに、その体験をより良いものにするために、メニューの拡充にも取り組んでいきたいです。現在はブラックコーヒーが中心であり、色々な商社さま、農園さま、ロースターさまと連携して、お客さまそれぞれが求める豊富な種類のコーヒーを楽しんでいただけるようにするなど、「これ飲んでみたい」と思い続けていただけるような体験を創出するための努力を引き続きしていきたいです。

それらの試行錯誤を重ねることで、「事業として『勝てるモデル』の創造」に取り組み、事業拡大を目指していきます。

——「root C」を運営するNew Innovations にこれからジョインしてほしい人材として、どんな人物像があげられますか

北岡:顧客視点を常に持って仕事をできる人ですかね。「顧客視点」はよく言われるワードだとは思っているのですが、いざ仕事になると、運営側の都合が先行してしまって、抜けてしまうことも多いです。施策を打つ時に、「自分や自分の周りの人、我々が想像しているお客さまだったらどう思うか」など、想像力がやはり大事だと思っていて、それを仕事に落とし込める人がジョインしてくれたら嬉しいな、と思います。

麻生:上記の顧客視点に加え、ソリューションありきではなく、「この課題を解決したい」となった時に「それならこうやりましょう」と自ら解決策を見出し、かつ取り組める人がフィットするのではと考えています。

「root C」は、ここまででお伝えしてきた通り、アプリから購入するお客さま、KIOSKの販売機を利用するお客さまの2つの接点から、お客さまの豊かなコーヒー体験を創出するサービスです。「そのなかで見えてくる様々な課題に対して、チャレンジしたい!」と思っている方にジョインいただけたら嬉しいです。

New Innovations は、OMO領域における技術者及び事業企画を積極採用しています。人型ロボットをはじめ様々な開発に携わってきたシニアエンジニアや、幼少期からロボット製作に携わり国内外のロボットコンテストで優勝した若手人財まで、幅広いメンバーが活躍している開発組織です。少しでも興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。

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