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カバラ物語 第五章 ぼくの善と美 #7「高級専門店の出会い」 |小説 ユニバーサル・カバラの物語 第五章

石畳の道が残る古い街並み。朝早く、タイヤをガタゴトと軋ませながらゴミ収集車がアパートメントを周っている。車が止まるたびに荷台につかまっている中年の男が飛び降りる。男はアパートメントの一角にあるゴミステーションの扉を開けると次々とゴミ袋を運び出し、収集車のプレスプレートに投げ入れる。ゴミステーションにあった袋の山はあっという間に姿を消す。男はゴミ収集車の荷台に飛び乗り、車は次のアパートメントへ向かう。

午後、ゴミ収集車が廃棄物センターに戻ってくる。中年の男はゴミ袋の後片付けを終えると工場内にあるシャワーを浴びる。こざっぱりとしたシャツとズボンに着替えた男はメインストリートへと向かう。

王室御用達のブランド店が立ち並ぶメインストリート。仕立ての良いスーツを着こなした紳士淑女がブラインド越しに目当ての品物を吟味している。ゴミ収集車の男がやってきて、蝶ネクタイ専門店に入っていく。

「こんにちは」

シルクサテンのスーツを着こなした貴族の男がゴミ収集車の男に声をかけてくる。

「前にもあなたをこのお店でお見かけしたことがあります。とてもセンスの良いネクタイを選ばれていらっしゃいましたね」

「それはありがとうございます」

貴族の男は、ゴミ収集車の男に蝶ネクタイを選ぶコツを教わる。貴族の男はセンスのいい蝶ネクタイを選ぶとゴミ収集車の男にお礼を言った。

「おかげ様で素敵なネクタイを手に入れることができました」

ゴミ収集車の男は貴族の男を誘う。

「今からお時間がおありでしたら、紅茶を飲みにいらっしゃいませんか?」

貴族の男は喜んでと承諾する。

貴族の男は黒いマントを羽織り、黒い山高帽をかぶる。ゴミ収集車の男は店の扉を開けて出ていく。黒いマントの男も追いかけるように店を出ていく。
ゴミ収集車な男は小柄な体格に似合わず石畳の道をズンズン歩いていく。黒いマントの男は小走り気味になって後を追う。

…#8へつづく。

◆現在公開中の連載はこちらからまとめてご覧いただけます。

誰も読んだことのない、誰も書いたことのない、本当の成功の物語。
「ユニバーサル・カバラの物語」
秘密はここに。


◆連載小説「ユニバーサル・カバラの物語」が本になりました。

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モダンミステリースクール 形而上学BOOKシリーズ
「カバリスト ぼくの成功物語」〜永遠の生命の木の謎〜(上巻)
イプシスマス・中込英人 著 税込2,500円

物語の裏に秘められた神秘の教え「カバラ」の奥義を解き明かす解説つき。カバラを学ぶ人、そして真理を探求する人に必携の一冊です。


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制作
グッドニー ・グドナソン
中込英人
谷村典子

グッドニー ・グドナソン

モダンミステリースクールファウンダー
リネージホルダー メインイプシスマス

アイスランドの貴族の家系に生まれ、生まれてすぐに双子の兄を亡くす。以来兄の存在を通し、目に見えない世界とこちらの世界を同時に生きるようになる。 10代で英国のミステリースクールに招聘され、カバラ、ヘルメス学、古代エジプトやケルト、ドルイドマジックなどあらゆる魔術と形而上学を学び、最高位の魔術師となる。1997年にモダンミステリースクールを継承(当時はロッキーマウンテンミステリースクールの名称)。「No More Secret」の下、それまで秘密にされてきた真の形而上学の教えをオープンにする。現在は世界60カ国に広がるミステリースクールで教える一方で、DJとしてフジロックのステージに立ったり、ハリウッドの映画祭でプロデューサーとして活動するなど、多方面で活躍。まるでファンタジー映画や物語のようなその生き様を通し、あらゆる可能性と喜びを表現し続けている。オーロラエンタテイメント・エグゼクティブプロデューサー。
中込英人

モダンミステリースクール校長
リネージホルダー サードオーダーイプシスマス

世界中で形而上学を教え伝えるメタフィジックス・ティーチャー。幼少期より空手の天才少年と称され、大山倍達氏のもとで内弟子として研鑽を積んだ武道家でもあり、15歳で渡米した後、飲食店経営などで成功を収める。また、武道の実力を買われ、ダライ・ラマ14世のボディガードを担当。ダライ・ラマ14世から「スピリチュアルな道を人に説くもの」と称されたことをきっかけに、密教の学びを始める。密教行者として厳しい修行を積んだのち、30代で一時帰国。ミステリースクールおよび形而上学の学びと出会い、以降、スクールの拡大に全精力を傾け、2017年に最高峰の魔術師である「イプシスマス」の称号を得る。形而上学をわかりやすく、ユーモアを交え伝えるクラスは、国や文化を問わず常に笑いと活気に満ちている。著書『支配者(エリート)が独占してきた成功の秘笈』『MAX瞑想システム™️ー脳を鍛え可能性を引き出す究極の成功メソッドー』『カバリスト ぼくの成功物語』

谷村典子

作家・脚本家
日本シナリオ作家協会会員

成蹊大学卒業後、会社勤めの傍らで松竹シナリオ研究所卒業。2002年テレビアニメシリーズで脚本家デビュー。テレビ、映画、舞台で、幅広いジャンルの脚本や構成台本を担当する。
L.A.Fear&Fantasy映画祭他では、作品賞などを受賞。タロットをきっかけにモダンミステリースクールと出会い、形而上学の学びを深めている。Atelier ADITI主宰。http://atelier-aditi.jp/

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