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インドネシアやフィリピンなどのASEAN諸国が、台湾有事の際に、自国民を退避させる「避難計画案」を策定

現在、台湾には約35万人のインドネシア人が、外国人労働者として在住しており、緊急時の脱出手段を具体的にシミュレーションしているというニュースをご紹介します。
本日の動画はこちらhttps://youtu.be/AKTiVZoHOl0
報道ソース
https://www.rfa.org/english/news/southchinasea/taiwan-advisers-04182023031044.html

スーダンでの内戦悪化で、わずじゃ数日の内に、外国人が国外へ退去を余儀なくされました。
現地に在住していた日本人も、他国の手を借りながら、かろうじて脱出が成功した事例もあり、本当に良かったと胸を撫で下ろした方も多いと思います。

ただ、このような内政悪化による非常事態は、アフガニスタンやスーダンに限ラズ、どの国で起きても不思議ではないのが、現在の国際情勢ではないでしょうか。
特に危ぶまれているのが、中国による台湾包囲や海峡の封鎖で、自国民が退避困難な事態になることだと思います。

こうした危機に際して、インドネシア政府は、台湾周辺の緊張が高まった場合、約35万人の自国民を台湾から退避させる計画を立案していると地元紙が報じました。

報道によりますと、インドネシア外務省の国民保護局長が、現在の台湾情勢を注意深く監視しており、有事が勃発した際には、台湾にあるインドネシア代表事務所と協力して「緊急時避難対応策」を策定しているということです。

台湾外交部は、インドネシアがこうした緊急時の脱出計画を策定していることは承知していると述べました。

同紙によると、インドネシア外務省は、緊急避難計画の主なきっかけとして、台湾に対する中国の軍事的脅威を挙げ、台湾で働いている35万人のインドネシア人をどのように避難させるかについて検討しているということです。

台湾は、スーダンと違って陸続きではない島国であるため、「海路と空路」しか利用できないことから、もし中国が、台湾を封鎖または包囲する軍事演習を再び行ったならば、すべての海上・航空交通が遮断される可能性があり、避難はより困難となります。

しかし、台湾国内の国会議員らは、その点についてとても呑気に構えているようだとも指摘しています。
"温かい水の中でゆっくり茹でられるカエル "(茹でガエル)のようなものなのか、台湾の人たちはこの脅威に対して緊張感を感じていないようだ、とも指摘しています。

こうした「緊急時の避難計画案」を立てているのは、実はインドネシア政府だけでなく、他の国々も避難計画を立案していいるのです、と台湾国民党の陳玉珍立法委員は述べています。

台湾で介護の仕事に従事するインドネシア人は、台湾にとって長期介護プログラムにおいて、必要不可欠な存在だといいます。
彼らが、台湾有事を懸念して避難して仕舞えば、台湾の高齢者介護や、医療制度に深刻な影響を与える可能性があるとする見方もあります。

「インドネシアからの介護士や看護師は、高齢者ケアシステムの欠陥を支えています。
もし彼らが台湾を去れば、すべてが非常に悲惨なことになる」と、台湾国際労働者協会研究員の呉景樹氏は語ったということです。

またフィリピン政府も、現在台湾に住んでいる15万人のフィリピン人の避難計画を策定していることが確認されています。
フィリピン外務省は月曜日、「OFW(外国人労働者)Overseas Foreign Workers」が多く住んでいるすべての国と地域で、緊急時対応策が講じられている」と発表しました。

その中でも、台湾には現在、東南アジアからの出稼ぎ労働者が約73万人おり、公式統計によると人口の3%を占めています。

台湾には、インドネシア35万人、ベトナムから20万人、フィリピン15万人、タイ6万人以上の出稼ぎ労働者が住んでいます。
今のところ、ベトナムとタイの両政府は、自国民に対する緊急対策は発表していませんが、
東南アジア諸国連合(ASEAN)は現在、台湾危機発生時に、漁船に乗せて脱出させる移民労働者の保護に関する2つの文書を
現在作成中だということです。

台湾では、中国からの攻撃に備えるために、アメリカから200人以上もの軍事顧問団が派遣され、台湾国内に駐留する米軍兵士の数は昨年の5倍にのぼります。

また、台湾が、アメリカから最大400発の陸上発射型ミサイル「ハープーン」を購入する計画に対して、台湾への武器売却は、台湾海峡の平和と安全を脅かすものだと、中国外交部は激しく抗議しているということです。

ということで、台湾から自国民を脱出させる場合は、空と海からしか脱出させるしかないわけですが、空港の滑走路が閉鎖
された場合、海から船で脱出するということになります。

インドネシア政府が、すでに民間の漁船などを活用することまで視野に入れていて避難ルートを確保しようとしているという
の ようが本気度が現れていますよね。

台湾には、およそ2万4000人、韓国には4万人以上の日本人が住んでいると言われています。
アメリカによる台湾への軍事支援が目に見えてあからさまになっている今、そろそろ有事の際の「退却」も視野に入れる
時が来ているように思えてなりません。

また、NYサバイバルの動画でたびたびお話ししているように、台湾海峡封鎖となれば、まずオイルが入ってこなくなります。
それから、日用品や食料品、そして、新たな半導体危機によって、自動車も家電製品も、お風呂の給湯器の修理もできなくなって
しまう恐れがあるそうなので、壊れかけている家電製品などは、早めに余裕を持って買い替えておいたほうが良さそうですね。

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