見出し画像

自由診療の各種検査でわかること①/5つのファーストステップ検査

  1. DNAメチレーション検査

  2. 分子栄養解析

  3. 血中ビタミンD濃度

  4. 遅延フードアレルギー

  5. 有機酸検査

  1. DNAメチレーション検査
    DNAメチレーション検査は遺伝子変異型であるSNPsがあるかどうか,あるとすればどのような種類の変異があるかを調べる検査です.詳細は別記事を参照ください.

    ・わかること:持って生まれた,生まれつきの体質がわかります.
    ・ポイント:DNAメチレーション検査は,健康診断と合わせて一番最初に検査しておくべきだと思います.自分自身の体質と現在のコンディションを比較することで,心身のマネージメントができているかどうかを知る有効な羅針盤となります.

  2. 分子栄養解析
     血液検査所見から「今」の栄養状態を知ることができる検査です.一般的な栄養所見はアルブミン(Alb)や総蛋白(TP)ですが,分子栄養学では例えばALTから栄養・タンパク質摂取状態,尿酸値から抗酸化状態など,栄養医学的見解以外の解釈をします.

    ・わかること:現在の栄養状態を多面的に把握することができます.
    ・ポイント:高タンパク食,低糖質食など取り組みをされている方は,その取り組みが本当に効果的かを知る良い検査です.メチレーション検査と合わせて適切な食事やサプリメンテーションを考える有効な指標となります.

  3. 血中ビタミンD濃度
    血中ビタミンD濃度が様々な疾病,風邪予防や花粉症に「ある程度」有効であると言う研究は散見します.高いエビデンスがある訳ではないですので自身の健康管理の一助として考えるのが適正と思いますが,これもメチレーション検査で体質を知り,適正値を維持するという標準的な考え方をもって管理できると良いのではないかと思います.

    ・わかること:血中ビタミンD濃度.
    ・ポイント:メチレーション検査でビタミンDの取り込み能力の把握と並行すると良いと思います.

  4. 遅延フードアレルギー検査
    いわゆるアレルギー検査とは異なるものです.一般的なアレルギー検査は小麦粉や蕎麦,乳製品,甲殻類と言った急性のアレルギー反応を生じさせるかどうかを検査します.遅延フードアレルギーは,1−6ヶ月という日常的に摂取している食事によって身体内でどのような反応が起こっているかを見る検査です.実は,その反応が良いか悪いかは,実は何とも言えません.普段から多く摂取している食事に反応を示すことも多くいと言われており,どのようにその反応が良し悪しを判断するかが大切な視点になります.

    ・わかること:普段摂取している食事に対して体内での反応がわかります.
    ・ポイント:遅延フードアレルギー検査のみで食事制限が決まる訳ではありません.しかし,その反応を見て摂取する食物の取捨選択のトライ&エラーによって心身のやる気を上げていくための良い指標になりうると思います.

  5. 有機酸検査
    有機酸検査は「今」の体の状態を把握・分析するための非常に有効な検査です.その詳細,内容は別記事を参照頂きたいですが,腸内環境から神経伝達物質まで多面的に把握することができます.非常に有効な有機酸検査ですが,もし可能であれば,この検査をする前に,グルテンフリーやカゼインフリー,化学調味料の排除(つまりコンビニ食を一切口にしない,外食はチェーン店は使用しない)などを6ヶ月以上実施した後で検査されるのが良いと思います.実は,心身の管理を行う一丁目一番地はそこからであり,有機酸検査をしてどのような結果であっても,まず始めの管理計画はグルテンフリーやカゼインフリー,化学調味料の排除からになることがほとんどだからです.

    ・わかること:「今」のあなたの心身の状態
    ・ポイント:グルテンフリーやカゼインフリー,化学調味料の排除などまずはそれらの標準的なセルフマネージメントを実施してから,検査を行われると良いと思います.

本記事は以上です.

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?