公共機関への奉仕

役所の仕事を民営化するというのは、90%以上の確率で正しい。失敗例はアメリカの軍事活動委託ぐらいである。経営が効率化され、サービス品質が向上し、サービスを提供する人もされる人も気持ち良く関われるからである。もし今でも国鉄が存在していれば、電車本数は少なく、汚い列車が走っていたことだろう。

多くの仕事を民営化しつつ、更に取り組むべきことは、公共機関に群がる公共精神に欠けた業者の排除である。ボッタクリ料金で、役所向け専用の時代遅れサービスを提供する業者である。クラウドサービスを活用する人々が増えている時代に、アクセス数が激少ないブログのサーバー管理で500万円以上もかけて運用するのは、役所の要件定義能力がないからということ以外に、役所からボッタクれる機会を虎視眈々と狙っている業者がいるからでもある。そのような業者を残らず排除するためには、役所からの委託業務を完全に無料とすべきである。材料費や交通費も一切請求しない。奉仕精神に溢れ、経済的にゆとりがある民間企業や個人によってのみ、役所の仕事を支えるのである。そうすれば、完全出来レースの入札を大幅に減らせる。

そして非常に重要な点は、役所が各業者を事前に精査する必要がなくなるということである。従来は、税金を掛けて業者に委託するから、各業者の経歴、現在の状況等を詳細に知る必要があった。その労力が大きいため、既存業者に委託したいという役人の要求は拡大する一方であった。その労力から一気に開放されるので、役所の仕事の大幅削除を実現できる。役所は悪徳業者の排除のみを検討するだけで良くなる。非常に気軽に委託することができるようになる。

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