短歌まとめ 2023.9

見せられるところがなくてみずぶくれ大人になってとぶとびおりる

幻肢痛 碧く染まった四肢からは夏の死骸の匂いがしてる

睡眠用bgmの囚人A しゅうまつまでにへんしんします

暗澹は冷たく滲む ちゃんとした人になりたい 乾くあんパン

忘れたらいなかったことにできるはず碧く染まった君の代わりを

終点 碧く微睡む朝が来て風に吹かれる八日目の蝉

ゆめうつつ声を出さずに祈るだけお前じゃなくて星が尊い

君に似た碧を探した 本当にさみしくないよ さみしくないよ

最愛は星座になって生きている人が見ているから手を洗う

角砂糖いくつ入れても白昼夢 オフホワイトの被害妄想

祝福の鐘を鳴らして駆け出して 裸足になって 光になって

諦めた?もう諦めた?AIにゆめもうつつも取られて泣いた?

(鶏の羽が舞い散る小屋の中)転生したら天使に会える

仄白い膝を抱えて君は死ぬ 知らない人に死ねと言われて

最果ての光は白く柔らかくひとりの顔を冷たく照らす

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