昔話をベースに娯楽作品のあらすじを考えてみる試み

今回の題材は『桃太郎』。以下のあらすじ(Wikipediaより引用)から、娯楽作品のプロットとして成立させるための肉付けの方法を考えてみようという試みです。書き殴りの乱文なので、記事としての価値や可読性は保証できかねます。

あらすじ

桃から生まれた桃太郎は、老婆老爺に養われ、鬼ヶ島へ鬼退治に出征、道中遭遇するイヌ、サル、キジをきび団子を褒美に家来とし、鬼の財宝を持ち帰り、郷里に凱旋する。

主人公の性質

>桃から生まれた桃太郎は、

桃の実には元々「神聖なもの」のイメージが定着しているため、桃から生まれた人間が邪悪な存在を退治するために旅立つ、という展開自体にそれほど違和感は無いのだが、老婆老爺の言動などを通じて、それを匂わせる描写を明示的に組み込んだほうが尚良いのではと思う。

動機付け

A. 桃から生まれた桃太郎は、老婆老爺に養われ
B. 鬼ヶ島へ鬼退治に出征

AとBが自然に連結する流れ、つまり鬼退治に向かう「動機付け」を含んだ部分を補完する必要がある。
これは「鬼の蛮行を聞き及び義憤を覚えたから」というヒーロー的なものでもいいし、「親しい存在を害された復讐」でも、「財宝の噂に目がくらんだ」でもいいと思う。この内容次第で物語のコンセプトが大きく左右され、色々なバリエーションに派生する。

ミッドポイント

>道中遭遇するイヌ、サル、キジをきび団子を褒美に家来とし、

元のままだと、ただ仲間が増えていくだけの平坦な流れになっているので、物語中盤での「転換」が存在しない。
これについては、「きび団子を与え、家来になってもらう」というシーケンスにテコ入れをして、なんらかの「転」要素を加えるのがよさそうに思う。反復の三番目にあたるキジを、「意外な情報をもたらすメッセンジャー」として振る舞わせる、などが考えられる。

クライマックス

>鬼の財宝を持ち帰り、郷里に凱旋する。

実際には「鬼と戦って勝利した」が直前に挟まれることになる。
ただ勝利を掴み取りました、というだけでは物語としての起伏が足りない。最終的に主人公が勝利なり財宝なりを掴み取るのは決定事項だが、そこに至るまでの流れで一度「落とす」必要がある。例えば予想外に鬼が強くて一度敗北するとか、財宝を盗み出そうと忍び込んだらアクシデントで鬼に捕まってしまうとか。

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