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フリースペースえんワークショップ「あれから13年~3.11をふりかえる」報告

こんにちは!
ほっしーです!

2023年度さいごのワークショップはお天気で、温かい日でした。
澄んだ空の下に子どもたちの遊ぶ声が響いています。
時折吹く冷たい風が13年前の今日(3月11日)を思い出させます。
2011年3月11日午後2時46分、揺れに驚いて上着も着ずに建物の外へ飛び出した人も多いのではないでしょうか?
あのときの寒さ、からだが覚えています。

フリースペース「えん」では、毎月11日、東日本大震災が起こった同時刻に「ふるさと」(作詞:高野辰之、作曲:岡野貞一)を合唱しています。
「うさぎおいし」で始まるふるさとの歌詞は、故郷を想う被災された人たちの寂しさを想像させます。

今日のワークショップでは「3.11、なにが起きたのか?」を扱います。

子どもたちの半数以上は13年前の今日、まだ生まれていなかったでしょう。
それでも中には「えんにいた。揺れた」という人も。

スライドで福島第一原子力発電所の事故の写真を見せます。
この写真、ニュースで出てたの覚えてる?

「絶対壊れない。地震、津波があっても壊れないって言われてた。でもちがった。嘘つき!」
そんな声も。

次は発災後一週間くらいの写真数枚。

なにをしているところだと思う?

「放射能が危ないから防御服で作業をしている」
「裸になってる子どもを怪我してないかチェックしてるんじゃないかな?」
……これは、小さな子どもが放射線量を検査されているところ。

「おばあちゃんたち、杖をついて避難してる?布団を持ってるよ」
「後ろにあるバスで避難するのかな」
……村ごと避難することに。放射能の影響で、すぐには家に戻れませんでした。今でも帰れていない人たちも。

「子どもたちが絵を描いてるけど、廊下で?」
「教室が避難所になってて使えないのかな?」
……実は、放射能があるため、子どもたちは外に出られず室内で写生をしていたのでした。

また、原発反対のデモが発災後すぐに起こりました。

一時期、日本にある原発はすべて停止していましたが、今、また再稼稼働が進んでいます。

原発を使い続けるか、再生エネルギーを積極的に使っていくか、電力は、買う側が選べます。投票とおなじ。
(今回、改めて、ほっしーも再生エネルギーを扱う電力会社に変えたいと思いました!!)

火力発電に代わるもの、CO2を出さない発電として始まった原子力発電。
東京オリンピックも開催され、日本は、福島は、復興したかのように聞こえますが、問題はまだ終わっていません。

これから日本はどうなるのでしょうか?

「なんでまだ原発あるの?」
「やりすぎ!」
「政府は古い原発をまた使いたいと思ってるんじゃない?」
「もったいないが止まらない!」
「処理水は安全だと信じたいけど、しっかり説明ができてない。本当に大丈夫なのか?!」
「政府は面倒くさいことは先延ばしして、50年後もそのままかも」

子どもたちの発言は、いつも真っ直ぐです。
真剣にスライドを見ている子も、背中を向けてゲームをしている子も、
13年前に起きた震災・原発事故、そしてその後の社会に対して疑問をもっていました。

どんな未来にしたいのか、するのか?
改めて自分自身の行動が問われるワークショップになりました。

「…まだ帰れない人がいるんだ」
そう発言した子どもの声が重く心に残っています。

DEARでは国際理解や国際協力をはじめ、開発・環境・人権・平和などに関連するテーマを中心に、講座・研修会の講師や参加型ワークショップ(アクティブラーニング型)のファシリテーターを派遣をしています。
講師派遣:https://www.dear.or.jp/facilitator/

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