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有害無罪玩具「詩野うら」

内容

前提としてこの作品は4部作構成となっている。


1有害無罪玩具

中学生の坂本が社会の授業で明確な理由はないけれどなぜか販売を停止するべきとなったものを収集している博物館にて取材をする。
そこでは、意識的問題、各々の価値観の自由、創造性の妨げ、倫理、多重世界、
生命の冒涜、など犯罪ではないが使い方によっては有害であるものを試しながら探索していく物語。

2虚数時間の遊び

夜中に主人公以外の時が止まった。
時が止まってからの時間はもう覚えていない。∞時間の中何をして暇を潰すかのみを考えて生きていく物語。

3金魚の人魚は人魚の金魚

金魚の人魚がいる。人工的に作られた愛玩動物であり、知性はないが不死である。
はるか昔に作られたもので、作られた技術が失われてもそこにい続ける。
はるか昔、戦争、現代社会、地球の成れの果て、地球が滅んだ後の不死の人魚は
一体どうなるのか、時代によって変わる人魚に対する人の心を映し出している作品

4盆に覆水 盆に帰らず

お盆に死者から採取した水(死に水)を採取した場所に垂らすと水を通じて帰ってくる。主人公はあの人という女性と毎年話していた。
だが主人公は1000年後の未来を現代に伝える時間飛行士という仕事に就くことに、1000年後の盆に死に水を垂らした時、あの人は一体現れるのか。という物語


感想

この作品は全体的に命や自我に対する現実の問題を架空の物事や現象で提起していた。
僕自身SF作品は得意というわけではないが、1巻に4作品の短篇作品なので比較的読みやすかった印象がある。
4作品何処と無く切ない内容なので、病んでいる時に読むと泣きそうになる作品です。
漫画のフォーマットとしては非常に変わっていて目新しさを感じました。



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