自分の特徴を知ると、少しは楽になるよねという話

『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう』(日本経済新聞出版社)という書籍をご存知だろうか。もしかすると、今更「ご存知だろうか?」と仰々しく聞くのもどうだろうというほど、知られているのかもしれない。

ざっくり説明。「ストレングスファインダー」という性格診断テストのようなものにWEB上で回答すると、自分の行動・思考パターンの特徴が分かる(全177問なので1時間弱ほどかかる)のだが、その特徴こそが「自分の強み(才能)」だ。だからそれを活かしていこう、というものだ。

テストを受けて、この本を読むと、自分の特徴や活かし方がなんとなく分かるようになる、というのだ。そして私自身は、仕事においても実生活においても、結構、自分自身の持つ「特徴」に影響されていることが分かった。単なる性格診断のような感覚でも読めると思う。

ストレングスファインダーテストでは、34の資質のうち上位5位が分かるのだが、その組み合わせは当然人それぞれなので、組み合わせによって、その人らしさがよく見えておもしろい。

収集するのが好きな資質(収集心)と、勉強すること自体が好きな資質(学習欲)が高い友人は、一風変わった資格をたくさん持っている。本職とはまるで関係がないので、いつ使うんだ? と思うが、楽しそうに勉強しているし、知識が増えているからか、instagramの投稿内容の密度が年々濃くなっている。笑

これまで、「仕事ができないから、私はもっと頑張らなくちゃ!」と弱点を克服しようと努力していた時間は少なからずあった。弱点が目立たないように、努力だとか明るさとかで、何かの粗をカバーしようとしていたように思う。

わたしの場合は、「あなたの書く文章は分かりにくい」から始まり、ことごとく指示されたことをこなせない状態が続いた。よく考えてみると、「指示を受けてその通りに行動する」ことが苦手だったのではないか。わたしの上位の強みは「着想」で、自由に発想することが得意。細かいことを指示されることに全く適していない。

「あなたの文章は分かりにくい」と言われたのに、ずっとこの仕事の界隈に留まっているのも笑えるけれど、多分好きだからこの仕事を続けているんだと思う。とはいえ、成果が出ないまま続けるのも厳しい。そこで、過去に読んだ「ストレングスファインダー」をもっとちゃんと見直したというわけだ。

思い返せば、自由に新しい企画を考えた時の方が評価されることが多い気がした。これは「着想」だろうか。ブレスト会議も楽しかった。これもそうだろうか。

そう考えていくと、自分の中には、弱みだけではなくてちゃんと強みもあった。弱点を指摘されると、心の中に深く刻まれてしまい、「それを克服しなくちゃ」と思いがちなのだけど、強みにも目を向けないとかわいそうかもしれない。

そして、本当に忙しい人は、落ち込む暇もないと聞く。残念ながらいまだにそんなに忙しくなったことはない。もし、今度、自分の弱点を見つけて落ち込んだときには、「落ち込めるってことは、たいして忙しくないってことか」と思うのも有効かもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?