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『マルホランド・ドライブ』|独特の中毒性を感じる映画

気になっていた映画、『マルホランド・ドライブ』を観た。

面白いから見て!って言うような、誰にでもおすすめできる感じの映画ではないけど、私は好きだと思ったし、何度も見たくなるクセになる映画。

メインキャストは2人の女性で、夢と現実が交差するストーリー。話が進むにつれて「さっきのアレ、なんだっけ?」とか「このシーンの意味って何?」と疑問と伏線がどんどん増えてくる。

ちょっとゾクゾクするような中毒性という意味では『ジョーカー』に近くて、現実が分からなくなる浮遊感という意味では『恋する惑星』を観たあとの感じにも似ている。

前半は夢を叶えられなかったうえに恋人にも裏切られ自分に対する惨めさにさいなまれて自殺してしまう主人公の理想の物語をあたかも現実のように描いている。将来有望な女優の卵とミステリアスな女性のラブストーリー。

だけど、現実は女優としては鳴かず飛ばずなうえ恋人の女性は女優として成功し、しかも才能ある監督と結婚してしまう。後半は、そんな痛いほどの現実が描かれている。

自分が惨めでやり場のない気持ちを抱えた彼女の頭の中を描いた映画・・・なんだと思う。

観終わった瞬間はそう思ったけど、しばらくすると違う解釈もできるような気がしてくるし、伏線を注意深く観れば違った事実が隠れているような気もしてくる。そういう意味で、何度も見たくなる不思議な映画だと思う。

1回では全然咀嚼しきれないこの映画に、しばらくハマりそう。

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