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11. 本音で失敗談(本音でハシゴ酒的な)

ピエール瀧が捕まったというニュースを聞いてからというもの、懐かしくなって電気グルーヴを聴いている(Shangri-laよりN.O.派)。

彼が出演してきたテレビ番組、映画、そして音楽が今後制限されていくと思うと、ちょっと寂しいなー。

確かに彼は犯罪を犯したけれど、一回何かで失敗したら再起不能になる世の中もやっぱり寂しいなーと思ってたら、なんと彼は20代の頃からクスリをやっていたなんて報道が出て、そりゃダメだろう、筋金入りじゃん!と突っ込んで、自分の中で前言を丸ごと撤回した。

ピエール瀧は置いておいて…人生における失敗(犯罪は除く)って、どんどんネタにしていくべきなんじゃないかなって思うんです、最近。

人生に無駄なものは無い

ってよく言うけれど、ほんとそうだよなーと年を重ねるにつれ深く実感している。

例えばわたしの場合は、小5で不登校になった、中学受験失敗、高校はギリギリ補欠合格、大学時代留学したけど語学全く活かしておらずの今、自分探しという名のジョブホッパー気味な20代、フツーに終わるのは嫌だと思いながらも尖れない平凡な自分、人生一貫してモテなかった、とか。
失敗と言えば枚挙にいとまがない。

だけど40歳になって、今まで辿ってきた道を振り返ってみると、それらの失敗を無かったことにしたいとは全く思わないし、すべての失敗に感謝しかない。

不登校になったことで空気を読めるようになったり、人との距離感をつかめるようになった。

今や恥ずかしくて留学してましたなんて言えないレベルの英語力だけれど、留学経験のおかげで海外旅行は怖くないし、旅行くらいのちょっとした会話であれば困ることもない。

ジョブホッパーだったからこそ、人のキャリアに興味が湧いて人材の仕事をすることになったし、案外平凡な人間だったからこそ日常のささやかな幸せを感じることが出来る。

モテなかったからこそ、みんなに好かれなくても1人でいいのだ!と生涯を共にできる人を一点集中で見つけられたのだろうし。

ほんと世の中うまく出来てると思う。

離婚歴があっても再婚したら、前回よりもうまくいってる結婚生活とか。

ダサくて冴えなかった自分が嫌で、自分を一番綺麗に見せてくれるメイクや服がわかったとか。

精神的に病んだ経験があったからこそ、心理カウンセラーとなって多くの人を救ってるとか。

起業したけど赤字続きで、でももう一回起業したら爆発的にうまくいったとか。

そういう類の話ってよく聞く気がする。

失敗の対極には失敗を糧にした成功があって、だからこそ、誰にとっても失敗することがあったとしてもそれは絶対に無駄ではない、転じて成功する種とも言えるのだから。

面接では成功談ではなく失敗談を!

わたしは長らく人材系の仕事をしているので、仕事以外でも友人・知人から『面接でのベストな受け応え』を聞かれることが多い。

自分のこれまでの経験に自信がない、人に言えるような成功体験がない、自分の強みや長所をうまく見つけられないし伝えられない、とか。

面接前あるある、だと思う。

で、わたしがいつもアドバイスするのは二つ。

1. 良いことを言おうとするな、本音で話すべし

美辞麗句が並べられた志望動機を聞きたい面接官はいないと思う。

面接ってそもそも相手(会社)に選ばれるだけではなくて、こっちも自分が働くのに適した会社なのか、職場なのかを選び判断する場でもある。

だからこそ本音で話さなくてどうするんだよ、と。
耳障りの良いこと言って採用されても、ミスマッチに繋がりやすいのでは?

2. 失敗談を用意しておくべし

素晴らしい成功体験を話すのはもちろん良いけれど、案外人って強みよりも、相手の弱みだったり、相手が恥ずかしいと思って隠したがってることだったりに魅力を感じたり、もっと話を聞いてみたいって思うんじゃないかな、と。ミステリアスな人のほうがモテるとも言われているし。

例えば、ものすごくイケメンで高身長で完璧な感じの男性が実はめちゃめちゃ足が遅いとか、服がダサいとか、趣味は飼っている亀を眺めることですとか言ったら、もう絶対に、なにそれ、もっと知りたいって思わないだろうか。

トップセールスマンでした、というアピールもよいけれど、何をやっても全然売れず営業成績最下位だったけど、売れてる先輩の真似をひたすら3ヶ月やったら支店内で3位の成績を取れた、とか。

接客で指名1位でした、というのもよいけど、接客中に怖いおじさんにお酒をこぼしてしまった。すぐに替えの服を用意してスピードクリーニングを手配してクレームを回避して、逆に怖いおじさんに気に入られて仲良くなれた、とか。

失敗したけど考えて切り抜けたとか、失敗のおかげで気づきがあって後々成功した、みたいな話のほうがその人の人となりもわかってもらえたりするのではないかな。

わたしの理想的な面接は、面接が終わったあとに、
「あの営業ダメダメだったのに先輩の真似した子」とか「怖いおじさんにお酒こぼしちゃった人」とか面接官が応募者の失敗談で話を弾ませてくれることだ。

面接では、本音で失敗談を。


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