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[コラムに及ばない思考記文-06]無償の想いがあるからこそいつまでも届き続ける叫び

※2022/11/09更新済み この記事は約3分で読めます。

こんにちは。やっとこの時がきました!
東京都では、19日から県境をまたぐ移動、ライブハウスなどの営業が認められ、休業要請は事実上全面解除となります。いったんは、よかったー!!!と喜びたい!

長いブランクを挟んで久しぶりにライブハウスへ復帰すると、わかりやすくモジモジしてしまうフリーランスヘアデザイナーナカセコミユキです。
通常ですと、ほぼ週1のペースでライブハウスにいるタイプの人です。アングラ認定いただいてますが、自覚症状はまったくございません。(上には上がいるのでw)

2020年 音の鳴り響かない春

画像:Sander de Vos

スマホのカレンダーに入れてあったライブのお出掛けスケジュールが、次から次に消えていったこの3か月。インスタを開けばそこには公演中止・公演延期のお知らせばかりが目に入る日々。

個人的に、この日のために生きてきた!と言っても過言ではないライブが当日の数時間前に突然中止になってしまったり、年に1度しか会えないような人たちとまとめて会えるイベントの開催も中止になってしまったり‥、楽しみがギュっと凝縮されていた時期と重なってしまったことで、心に次々と空いた穴は、やがてぽっかりと大きな口を開けたのでした。

春というひとつの季節まるごと、音に埋まることのないまま通り過ぎて行きました。

ライブは単なる娯楽ではない

狭い雑居ビルの階段、両手でつかまないと開けられないドアのレバー、体重をかけて押さないと開かない扉の感覚。
地下の空間に広がる光、肌で受ける音の感触、思い思いに楽しむ人たちの笑顔、そのどれもが自分のメンタルヘルスにとって欠かせない要素だったと改めて今実感しています。

つまり、私にとってはただの娯楽ではない、重要な意味を持つ場所。生きていてよかったなー‥って両手放しで幸せを感じられるのがライブ。

要請が解除されたとしても、演者さんたちがすぐに戻ってきてくれるのか、演者さが戻ってきてもオーディエンスが足を運んでくれるのか‥そもそも、私たちオーディエンスは演者さんが戻ってきてくれないことには、その場所へ足を運ぶ機会が与えられません。

この相互関係が織りなす切実な葛藤は、想像しているよりも長く続くのかもしれない。
正しい知識と正しい怖がり方をいま一度見直して、ここから改めて個々の選択と責任が要されるのだと、個人的には感じています。もしうまくその流れになったなら、また同じような何かが起こったときに傷つく人は今よりも少なくて済むはず‥。

サポートのはじまりはnote

画像:Gerd Altmann

私がはじめてライブハウスへのサポートを行ったのが、このnoteでした。それをきっかけに、サポートを呼びかけるライブハウスの声を探し、自分の居場所を無くさないために、できる事は積極的に見つけていこう!という動きを取れたのです。

前売りのドリンクチケットやダウンロード音源、アーティストTシャツやドネーションなど、行くはずだった日に行くはずだったライブハウスへのサポートに参加する事が、自分の気持ちを送り届けるための唯一の方法だったし、救いにもなりました。

遠隔でチームワークを感じた瞬間

苦しい立場にあるとき「助けて」「力を貸して」と声を上げ、見つけてもらうことの大切さが今までとは違った角度で見えてきた時期。この声は決して弱音でもなんでもなく「必ず返すから」という意志と、守り抜くことへの覚悟ある叫びなんだと思う。
たとえ話したことがなかったとしても、同じ空間で過ごしてきた人たち同士なら、その声に寄り添えるし寄り添いたくなるはず。

スマホの画面をぽちっと押すだけのとてもちいさな行動で、何かを誰かを支えられるなら、私が存在している意味というか、私が音楽を好きでいる意味はあると心から思えたし、それが支えになった。こういうのがきっと愛ある循環なんだと思う。

緩やかにでも、元ある姿へ戻っていけますように。みんなが大切にしている戻りたい場所に無事戻っていけますように。

最後までお読みいただきありがとうございました。



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