映画「正欲」を観たので
ほんの少しの水だけで彼らは生きている
ネタバレ全開かもしれないので見てない方は気をつけてください。
「居なくならないで」
このたった一言で、恋愛ではないけれど生きていくのに必要でとても大事な一滴、存在だってことがわかる深くて重いセリフだった
この表現がシンプルなのに詰まっていてとてもカッコよかった。
人と違うこと
これがどれだけ息苦しいことなのか
マジョリティ側で生きてきた自分には到底理解できない世界なんだろうと思うけれど、その苦しみの100分の1くらいは理解できるように教えてくれる映画だった
2人は擬態してお互いに協力して社会に馴染もうとした
お互いの承認、その一滴の水だけで喉の渇きが潤うくらいには2人は干上がっていた
僕はそれが当たり前すぎるくらいには潤っている、恵まれている、そう感じることが良いことなのか悪いことなのかは分からないけれど
知ることで、少しでも自分の中の偏見を減らすことができたなら、ちょっとだけ良いことかもしれない。
餓死していく子どもたちとか
才能の塊だとか
幸運や不運とか
自分よりも渇いている場所と比較して幸せになることは
自分よりも潤っている場所と比較して幸せになることと同じくらいこの世にあって
それはどちらも良くないことのように感じるけど、実際比較しなきゃ幸福を感じることはできないのかな?
当たり前なものを当たり前だと思わないことの難しさよ。
普段の書き方とは違ってちょっとポエムチックになっちゃったけど
そんな気分になったし、スケールがただ大きいだけじゃなくて、小さいものが大量に集まったことで大きいみたいな情報量の多いスケール感で
いろんな事に考えが派生しちゃう作品だった、小説はもっと凄そうだから小説も読みたいと思います。
あしたのC
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