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再び冬の和歌山へ!ショッピングセンターマニアと行く紀伊半島【南牟婁郡・新宮編】

紀伊半島では熊野古道とそれに関係する多数の場所が「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界文化遺産に登録されている。
これらの世界遺産は奈良県から三重県、そして和歌山県の3県という幅広い地域にまたがって点在しており、紀伊半島へ足を運ぶとそこかしこに世界遺産があるのだ

例えば三重県から紀伊半島へ入り串本(和歌山県)方面へ進むと、道中の熊野市の国道42号沿いには世界遺産の鬼ヶ城花の窟神社といった神社や名勝があるので、容易に訪れることが出来る。

大体このあたりを熊野と呼ぶ
(三重県及び和歌山県南部の一体がこれにあたり、奈良県は含まない)

中でも有名なのが熊野三山と呼ばれる3つの神社(熊野本宮大社、熊野那智大社、熊野速玉大社)の存在で、これらの神社はいずれ和歌山県東部に集中して存在しているため愛知県からのアクセスも良い。

そんな紀伊半島の東部には日帰りを含めて何年も足を運んでいるにもかかわらず、熊野三山には全く行った事がなかった
昔の私は神社に対してさほど関心がなかったので、わざわざ国道42号から離れた山中に行こうとは思わなかったのだ。

しかし、御朱印帳を貰ったことを機に御朱印巡りをするようになってからは、各地の神社についても関心が湧くようになった。
そうは言ってもあらゆる神社に足を運ぶわけにもいかないので、大きい神社や文化財指定としての指定を受けた建造物がある場所など、ある程度場所を絞って参拝している。

言葉を選んだが、有り体に言えば何かしら有名な神社だけを回っている
もっとも、規模の小さい神社は社務所が見当たらないなど御朱印を容易に貰うことが困難な場所が多いため、現実的には有名な神社に場所を絞ってしまいがちなのだ。

今回はそんな真の意味での聖地巡礼のほか、観光地である白浜の三段壁と呼ばれる海蝕洞の見学なども併せて旅行計画を立てることにした。

そして、この旅の同行者は既にいくつかの記事で取り上げたショッピングセンターマニアのOgutyだ。
彼のことを簡単に紹介すると、ショッピングセンターマニア兼商店街マニアの旅行好きラブライバーである。

全国47都道府県の全てを制覇するほどの旅行好きの彼は地理にも詳しく、ご当地のグルメや観光その他の情報にもある程度通じていることから、旅先でも非常に頼りになる友人だ。
今回の記事についても、商業施設に関しては彼から画像の提供を多数受けている。

こうして、御朱印巡りと観光、そして商業施設めぐりという濃厚でカオスな3日間が始まったのである。



1月26日(初日)

愛知から和歌山へ向かうルートはいくつか存在する。
今回の最初の目的地は和歌山県と三重県の一部である熊野地域なので、東名阪自動車道経由で伊勢自動車道と紀勢自動車道を使って向かうことにした。

御在所SA

三重県南部は温暖な地域で滅多に雪は降らないが、北部は沿岸部であっても意外と雪が降る。

実はこの旅行の数日前には東海地方で降雪があり、一宮や桑名などでも積もるほど雪が降っていた。
その雪がまだ溶け切っていなかったようで、桑名や四日市周辺では道路脇の山や田んぼに雪が残っていたのだ。

以前も記事の中で言及したが、私の車は年中サマータイヤを装着している。
そのため、地元への降雪が数日ずれていたら地元を脱出することすら出来なかった
旅行の時の天候だけは本当に恵まれていると思う。

ミニブタケーゼ串だよ…ダイヤちゃん…

お次は紀勢自動車道の紀北PAだ。
熊野古道にある始神峠からその名を取った「始神はじかみテラス」の異名を持つPAで、紀勢自動車道の無料区間(紀伊長島ICから尾鷲北ICまでの間)にある。

ここのPAの面白いところは上下線両用であり、Uターンが可能な構造をしている点だ。
有料区間の場合は走行距離に応じて通行料金を算定して徴収する必要があるので、一部の例外を除きSAやPAにおいてUターンすることは不可能である。

しかし、紀北PAは無料区間に設けられているために通行料金の算定をする必要がないので、特殊な設備を設置することなくUターンが可能なのだ。

なお、有料区間でUターンが可能なPAやSAとしては、瀬戸中央自動車道の与島PAや神戸淡路鳴門自動車道の淡路SAがある。

これらの施設はいずれも検札所(チェックバリア)を設けており、ETCもしくは通行券に当該施設を利用した事を記録する事が出来るようになっている。
これによって正確な走行距離を把握し、Uターンしても適正な通行料金を計算できる仕組みとなっているのだ。

なぜか売っていた岡山名物を食べる

イオン 熊野店

高速道路の終点である熊野大泊ICを降り、真っ先に向かったのはイオン熊野店だ。
初っ端からいきなり商業施設を目的地にする尖った旅行が始まった。

外観

地方によくある二階建ての施設で、左の柱に無骨な時計が設置されているのが目を引く。
マニアと一緒に何度も地方の商業施設を訪れているおかげで、何となく「地方にありそうな」感じが少しづつ分かるようになってきてしまった
何度も言うが、私自身は商業施設マニアではないぞ。

この写真はどこに需要があるのだろう…

イオン熊野店に寄った理由は商業施設マニアの欲望を満たすためだけではない。
実は、きちんと買い物をするために寄っていたのである。

お買い求めしたかった商品の一つは地酒だ。
連日素泊まりで宿を取っていた私たちは部屋で酒を飲もうという話をしており、お気に入りの和歌山の地酒「黒牛」を買おうと思っていた。

いつも黒牛を買っていた店は那智勝浦町にあるのだが、日程の都合上そこまで足を運んでいられない。
そのため、どうせ商業施設を巡るのであれば欲しい酒を買うという実益を兼ねて行こうという話になったというわけである。
どう考えても「欲しい商品を探して買う」というのが商業施設へ足を運ぶ主目的であるはずだが、商業施設マニアと行く旅ではこれが二次的な目的と化す

さて、肝心の「黒牛」を買うことが出来たのかというと、それは否だった。
陳列棚に並ぶのは熊野の地酒「太平洋」ばかりで、ついに和歌山の地酒は見当たらなかった。

テナントが空くと現れる謎の休憩スペース
年季を感じる
ピクトグラム無しの「非常口」の表示灯は珍しい
上からぶら下がっている「お勘定場」の板が古さを感じる

地酒を買うことは出来なかったが、もう一つ欲しい商品があった事を思い出して衣料品売り場へ向かった。
冬場はズボンの下に股引き(レギンス)を着用しているのだが、ちょうど古くなっていたので買い替えをしようと思っていたところだったのだ。

まさか日用品の買い替えを出先ですることになるとは思いもしなかったが、これが本来の商業施設の利用の仕方だろう
間違っても商品も買わずに商業施設の内外を見学し、もしくは撮影して廻るような利用の仕方が特殊すぎるのだ。

道路向かいにオークワというスーパーがあったが、何とも挑戦的な立地と言える。
真向かいに別のコンビニチェーンがあるようなものだろうか。

小さい店舗だが、屋上駐車場は完備されていた

レストラン杉乃樹

熊野地域に来たら必ずここで食事を取るというレストランがある。
それがこの「レストラン杉乃樹」だ。
ここを利用する理由など言うまでもない、とにかく全ての料理が美味しいからという一言に尽きる。

和歌山県新宮市と県境を接する南牟婁郡紀宝町内にあり、紀宝バイパス開通によって県道へと降格された旧国道42号沿いに立地している。
熊野方面からだと紀宝バイパスへ進入する直前に案内標識に従って紀宝町の市街地方面へ道を逸れる必要があり、そこから道なりに走行していると右手に見えてくる。

画像の端で少し橋梁が見えているが、JR紀勢本線の橋梁のすぐ側にあるので、これを目印にして走行するといいだろう。

舌触りが滑らかなコーンポタージュ

何度か食べたことがあるローストビーフだが、いつ見てもボリュームが凄い。
オリジナルのソースも美味しいし、付け合せの天ぷらなどに至るまで全てが美味しかった。

ローストビーフだよ…ダイヤちゃん…

主婦の店 パシフィックマーケット

レストラン杉乃樹で昼食を終えた私達だが、次の目的地も商業施設だった
もっとも、この地域を訪れた回数は二桁を越している。
そう思うと、単なる観光ではない事をするほうが却って新鮮味があるのかもしれない。

外観は少しレトロ

レストラン杉乃樹と同じく旧国道沿いに立地しているローカルスーパーで、熊野方面への車線側にある。
以前からこの店の存在は知っていたが、一度も訪れたことはなかった。
言うまでもないが私自身は商業施設マニアではないので、さすがに出先のローカルスーパーにさほどの関心は抱かなかったためだ。

今回訪問した感想も、少し古めのローカルスーパーくらいがあるなあという程度のものだったが、店内へ入ると想像以上の廃のエッセンスが漂ってきたのだ

まさかのエスカレーターが停止しており、なんと買い物用カートで乗降口を塞いでいた。
たしかに、これならまともな利用者はエスカレーターを用いることはない。
その上、普段はカート置き場としても有効活用できるのだから、うってつけではあろう。

老朽化したものを更新していないのか、それとも単に電気代節約のために稼働させていないのか。
理由は定かではないが、いずれにせよコストカットの一貫なのだろう。

なお、二階には屋上駐車場があるため、併設された階段は利用可能になっていた。

エスカレーター横の階段から

階段とエスカレーターがある空間は広く取られており、美しいステンドグラスで飾られている。

さて、いよいよ二階に上がろう。
一体どんな光景が広がっているのだろうか。
照明が付いておらず、自然光が差し込んでやや薄暗いようだが…

ご覧のとおりである。
おおかた予想はついていたと思うが、やはりテナントは抜けてもぬけの殻だった。
それどころか、もはやここだけを見たら廃墟だと思いかねない光景だろう

屋上駐車場は現役で利用されており、実際にこの日もお客さんが入ってくるのを見ている。

消火栓のような赤い構造物の横あたりにも出入口がある

奥の方にもう一つ出入口があるが、こちらは現在使われていない。
施錠され物理的にも封鎖されているので立ち入ることは出来ないが、そのもう一つの出入口に通じる階段を店内で発見した。

こちらも屋上駐車場には行けないように封鎖されていたが、こんな小さな階段にもステンドグラスが設置されていたのが印象的だった。


道の駅 紀宝町ウミガメ公園

紀宝町はウミガメの産卵地としても有名で、同町ではこれを利用してウミガメを町おこしのウリにしている。
その一環として道の駅でも保護したウミガメを飼育しており、専用のプールまで設置しているのだ。

そして驚くべきことに、ウミガメのプールも含めて入館料は無料である。
普通は水族館でお金を払わないと観られないような生き物を、間近でタダで見ることが出来るのはありがたい。

見るだけならタダだが、お金を払うと餌やりをすることも出来る。
池の鯉と同じで人間が来ると餌が貰えることを学習しているカメ達は、人間がプールに近づいただけで寄ってくるのだ。

餌を投げ込むとゴングが鳴り、カメ達の間で餌の争奪戦が始まる
時にはエラで他のカメを叩いたりするなどすることもあるが、この辺りはどの動物も変わらないところだろう。
大抵は体の大きい方が勝つが、食べそこねた餌を他のカメがちゃっかり食べるような光景も見られたりする。

よってくる

こちらはアオウミガメの赤ちゃん。
とてもかわいい。
しかもこの施設、画像の説明文にあるとおり国内でアオウミガメの繁殖に成功した数少ない施設の一つなのだという。
そして何より、この偉業について敢えて謙遜することなく「まぁまぁ凄い」と自画自賛しているの点が面白い。

「まぁまぁ凄い」の一文は草

道の駅 パーク七里御浜

道の駅紀宝町ウミガメ公園から国道42号を北進し、南牟婁郡御浜町に入ると見えてくるのが道の駅パーク七里御浜だ。
国道を挟んで向かい側には砂浜が広がっており、見晴らしがよい。

紀宝町はウミガメを町のウリにしていたが、御浜町は「年中みかんが取れる町」をウリにしている。
夏場のハウス栽培を含め年中何かしらの柑橘類を作っているようで、みかんに関する商品で埋め尽くされている。

みかんジュースのオブジェが目を引く

二階にはレストランがあるほか、併設されているみかんジュースの工場を見学する事も出来るようになっていた。

こちらは屋外の展望台だ。
先述したレストランの通路から出入りすることが可能となっており、レストランを利用しなくても立ち入ることが出来る。
日本一長い砂礫海岸である七里御浜と、その向こうにある熊野灘を一望出来る見晴らしの良い場所だった。

海岸へ行くためには国道42号を横断する必要があるが、交通量が多いためか歩道橋が設置されている。
歩道橋の奥に見えるのは「フェアフィールド・バイ・マリオット三重熊野古道みはま」というホテルで、近年道の駅に隣接するようにして各地で開業しているマリオットホテルの系列の宿泊施設だ。
既に何度か記事でも取り上げているので、またかと思った人もいるかもしれない。

このホテルは紀南地域では特に多く、比較的近距離にある西牟婁郡串本町及び同郡すさみ町の道の駅でも開業している。

私も一応旅行者なのでツーリストではあるが、通いすぎて慣れてしまった感はある

七里御浜モール「ピネ」

地方にある道の駅の中には、昔からの商業施設に道の駅を併設したところもある。
このパーク七里御浜もそんな道の駅のひとつで、元々あったショッピングセンターである七里御浜モール「ピネ」が道の駅として登録されたという経緯を持つ。

現在もショッピングセンターとしての営業を継続しており、紀伊半島のローカルスーパーであるオークワのほか、百均ショップのダイソーや小規模なゲームセンターなどが入っている。

しかし、昭和63年開業という古さは否めず、各所はかなり老朽化しているようだった。
特に気になったのが、この天井の蓋から飛び出しているヒモだ。

手を伸ばせば容易に引っ張ることが出来る紐が堂々と通路の真ん中に垂れ下がっているのだから驚かないわけがない
店内の一箇所だけでなく複数の場所で発見したが、注意書きを見るにどうやらその正体は火災時の排煙設備のようだ。

火災時以外は操作しないで下さい」とある

こんな堂々と目の前に垂れ下がっていたら悪ガキの一人や二人が引っ張ってしまいそうなものだが、そんな心配など無いほど過疎化や少子化が進んでいる地域ということなのだろうか。

屋内の照明も照度は低めに感じる

ショッピングセンターマニアによれば、カタカナ表記のダイソーというだけでレアらしい。
言われてみれば小さい頃のダイソーはカタカナが当たり前だったが、昨今のダイソーは表記がアルファベットの「DAISO」になってしまい、ちょっとオシャレさを出してきている気がする。

亡霊

どれでも、ぜ~んぶ100えん」という表示が中途半端に消されて、うっすらと残っていた。
近年の100円ショップは百円均一ではなく、200円から300円程度の少しお高めな商品も置くようになってきたので、「全部100円」とは言えなくなってしまったからなのだろう。

しかし、こういう「消えかかった表示」にキッチリと目がいくところは、さすがはマニアだと言うべきか。
かつてジャスコだったイオンの建物を見て、ジャスコ表記が残っているのを発見すると「ジャスコの亡霊」などと彼が言っているのを聞くのだが、そういう嗅覚の鋭さは日頃から磨かれているのだろう。

なお、似たような理由でカタカナ表記のマクドナルドも大好物だった。

一応ゲーセンコーナーはあるが、大体は低年齢層向けのものかUFOキャッチャーしかない。
とはいえ、こういう低年齢層向けの遊具というのは子供の頃は心躍るもの。
小さい頃の思い出として心に残るものだ。
そんな事を思うと、少しだけノスタルジックを感じてしまった。

ゲームセンター横の行き止まりでは、鏡を設置することにより奥行きがあるかのように見せかけていた。
商業施設に限らず、狭い空間の施設では時々見かける手口だ。

当たり前だが、今までは殆ど道の駅のエリアしか足を運んだことがなかったので、また一つ目新しさを感じられたと思う。


熊野本宮大社

熊野三山と呼ばれる神社は3箇所ある事は最初に述べたとおりだが、そのうちの1箇所がこの熊野本宮大社だ。
国道168号に面していることと、新宮市街地から車で30分から40分程度の距離にあることから、アクセスは悪くない。
実は今までも何回かこの国道168号を通っているのだが、都合が悪く参拝したことはなかった。

しかし、何度も通過していたおかげで場所は正確に把握できていたし、新宮からの距離感を感覚的に理解できていた事は大きい。
距離について所要時間を表示してくれるGoogleマップもありがたいが、何より自分の感覚で遠近の距離感を把握できている方が旅の計画も立てやすくなるのだ

社殿は少し高い位置にある

階段を登り切った頂上にある御社殿は、明治の大洪水(十津川大水害)によって流されなかった貴重な建物で、いずれも重要文化財として指定を受けている。

階段の手前には崇敬会館という施設があり、カフェやお土産売り場が営業していた。
ただし、この時は既に午後4時をまわっていたことから、こちらの店舗は利用していない。

熊野本宮大社だよ…ダイヤちゃん…

熊野本宮大社旧社地・大斎原

国道42号を渡った先にある

明治以前の熊野本宮大社は現在のような高台にはなく、すぐ横を熊野川が流れる平地にあったそうだ。
しかし、先述した十津川大水害によって半分以上の社殿等が流され、残された社殿は現在の高台へと移築された。
重要文化財指定されている4つの社殿のみが災禍を免れ移築されたが、かつては合計12の社殿があったという。

これらの旧社殿が存在した場所は大斎原おおゆのはらと呼ばれ、現在は社殿の代わりに二基の石祠が置かれている他、鋼鉄製の巨大な鳥居があるのみだ。

道路を渡ってしばらく歩くと分岐があり、これを右に進むと大斎原へと続く。
大鳥居があるのでわかりやすい。

大鳥居まではかなりの距離があるが、それでもはっきりと見えるほどの大きさだ。

段々近づいてきた。
これでもまだ相当の距離がある。

ようやく間近まで到着した。
これ以上近づいて撮影すると全体が写りづらいので、一旦ここで撮影しておく。

高さ34mにもなるこの大鳥居は、今から22年前の平成14年に建立された新しいものだ。
このレベルの巨大な建造物が江戸時代以前から存在するものなら興奮するところだったが、流石に技術レベルからしてもあり得ないだろう。
当時の宮司が世界平和などを願って建立したのだという。

表面に防錆加工がされている

石製の鳥居というのは丈夫そうに見えるのだが、実は耐震性能が低く地震が起きると容易に倒壊するそうだ。
実際に今年発災した能登半島地震でも石製の鳥居は倒壊していた。

この大鳥居は耐候性鋼と呼ばれる防錆性能を有する鋼鉄で作られており、腐食を防ぐために表面に保護性錆と呼ばれる錆を形成している。
鋼材の表面に塗装をしなくても腐食を防ぐことが出来る点で、整備性に優れているのだという。

根本の部分は鉄筋コンクリート製だろう

熊野本宮大社を襲った水害や大斎原についての説明がなされていた。
この奥に失われた8つの社殿の代わりとも言うべき石祠がある。

流された社殿が現存していたらと思わずにはいられない。
12もの社殿が並ぶ様は、さぞかし圧巻だったろう。

夕暮れの山が美しい

石祠などがある場所は撮影禁止とされているので、撮影しても差し支えなさそうな箇所だけ撮影して戻ることにした。


レストラン杉乃樹、再び

夕食も、昼食時にも利用したレストラン杉乃樹でとると決めていた。
この近辺でここよりも美味しいお店を知らないし、何を食べても美味しい名店なので、ここ以外の選択肢は思い浮かばなかったのだ。

撮影が下手くそすぎて、看板が白くなっている…

さあ、ディナータイムということで奮発だ!
そういうわけで、この店で一番高いであろうサーロインステーキ(2800円)を注文した。

ステーキというのは肉を焼いただけの料理だが、焼くだけというシンプルな調理故に調理技術の差が如実に出る料理だと思っている。
何を食べても極上だったこのお店なら、約3000円出してもお値打ちだと思えるくらいのおいしいステーキを出してくれるという確証があった
そのため、躊躇なく注文出来たのだ。

感想はもちろん、とても美味しかったというよりほかない
食レポ0点の感想だが、美味しいものは美味しいと言うのが一番。
御託はいらないと思っている。
紀南地域を訪れた際は、是非とも足を運んで欲しい名店だ。

ランジュ「きゃー、肉よー」

オークワ 新宮仲之町店

ホテルにチェックインを済ませて初日はおしまい、ホテルでゆっくり…などというヌルい旅ではない
ホテルがある新宮市は熊野地域でも中心となっている地方都市であり、人口は約3万人弱と少ないものの、周辺に比して市街地は賑わっている方だ。
そして、人が集まる場所に商業施設は付き物である。

そう、ここまで来ればお分かりだろう。
一日の締めくくりに持ってきたのは、またしても商業施設巡りだった。

少し大げさに書いたが、実際は(商業施設マニアの友人の)趣味と実益を兼ねた訪問だった。
昼間に訪れたイオン熊野店では、欲しかった和歌山県の地酒「黒牛」を見つけることが出来なかった。
要するに晩酌用の酒が無かったので、買い出しに行ったというわけである。

このエレベーターの写真、何が良かったんだっけ
ペアシティは旧名
かつて飲食店があったそうだ

さすがは地方の中心都市、映画館も一応あるのかと思ったら違っていた。
ジストシネマという映画館は既に移転してしまっており、現在は新宮の中心市街地から少し離れた新宮港の付近にある。

つまり、現状では映画館は閉鎖されているにもかかわらず、映画のポスターだけ貼ってある状態なのだが、これはかえって紛らわしくはないのだろうか。

魚の電飾がレトロかな?
ここにも旧名の「ペアシティ新宮」が残っていた
お手洗いの表示が古い

三階まである立派な吹き抜けは、商業施設マニアでなくとも凄さを感じられると思う。
自分から進んで足を運ぶことはないが、こういう光景は好きだ。

Ogutyは優木せつ菜推し

ゲーセンがあったが、地方の商業施設にありがちなこじんまりとした規模のものだった。
それだけに、こういう場所には古い筐体が多い。

早速懐かしいものを見つけたぞ。

The House of the Dead2

ゾンビシューティングの名作「ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド」シリーズの二作目だ。
現在も新作が出続けている人気作で、通算では5作も出ている。

直球な防犯看板
のど飴のCMでおなじみ

なんで天童よしみさんが和歌山県警の広報に出ているのかと思ったら、なんと和歌山県出身だったのだ。
「天童」という名字から、てっきり山形県(天童市)の人だと勝手に思い込んでいたので、まさか和歌山県出身だとは思いもしなかった。
ちなみに和歌山の田辺市出身らしい。


今度こそ本当に初日の終わりだ。
この日は新宮市の市街地にあるビジネスホテル、ホテルニューパレスに宿泊した。
なぜニューパレスなのか予約時は気が付かなかったが、ニューは「新」、パレスは「宮」で、新宮を英語にしたネーミングだということに泊まる段階になって気がついた。

キレめぐ~
ばんめぐ~

結局、オークワにも黒牛は売っていなかった
かと言って他に口に合いそうな日本酒も無かったので、ここは定番の赤玉スイートワインを購入。
飲みやすくておいしい、間違いないね

これにて初日の全行程が終わったので、二日目以降は次の記事で書くとしよう。

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