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沙羅双樹

ころころとした淡黄色の塊
みな身体に秘めて

よい香りのお菓子の香辛料を
様々な言葉で昔の仲間と語り

旅の合間だから次の計画を
移動を重ね空洞を埋めて
何にでも理由があるかもと言いながら
私たちはいつも中継地点で
望遠鏡から覗く瞳に挨拶を告げる

砂漠の砂は鼻腔を焼き付け
甘い誘惑を根絶やし

淘汰された儀式と語り部
先廻りされては全滅

塊は案外と柔らかく
死に急ぐ事はないと

ただくるくるとまわる輪廻が
口から吐き出された銃弾へと絡み付いた


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