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男子とはいったい何者なのか?

今日、5歳児男子たちのお絵描きを眺めていた・・・。
お絵描き帳をお互いに開き、向かい合って力強くクレヨンを動かしている。
何を描いているかもよくわからないし、本人たちもどうやら曖昧だ。

プシューン!ブンブン!ディュクシ!!ディュクシ!!

男子にお馴染みの、あの戦いごっこなどで使われる擬音語を各々が発しながら、ぐるぐると殴り描き。お互いがそんな状態で、笑い合っているけれど、君たちはお互いの言っていることを理解しあっているのだろうか?w
お互い好きなようにしゃべりまくり、相手の言葉を受け止めきれないままに笑いに包まれる。ほとんど会話じゃなく、擬音語で笑い合うことの繰り返しだ。
男女は違うという性差の問題にもしたくないけど、実際に見ていると、やはり女子と男子の遊び方は違っているように見える・・・。
女子たちの会話も似たり寄ったりだが、少なくとも相手の内容に返事しようとする感じはある。

とても微笑ましい反面で、やはり気になるのが、男子たちはどうやって心を通わせているのだろう?という問題だ。たぶん、多くの男子はあんな感じで楽しくやっているので、友だちと通じ合っていると思われる。いや、本当は合意など取れておらず、いつもひとりなのか?
しかし、なんでお絵描きにまで男の子らしさが見出せてしまうのか・・・というこちら側の問題も残される。なんで彼らは、まるで生まれ持ったかのように男子なのだろうか?ジェンダーが社会構築物であるというパラダイムシフトによって、ますますジェンダー表現の分析は難解なものとなった。
この男子たちの心を通わせる方法について解明するのが、僕の仕事の一つになっている。

男子とはいったい何者なのか?

彼らはどうやって、少年になり青年になり男性になるのだろう?
僕が小学生の頃見たわんぱくでイキってて暴力的だった彼らは、一体どこへ消えてしまったんだろう?自分がゲイであることも関連し、当時男子たちの会話は理解できなかったし面白くもなかった。彼らは戦いごっこを好んでいたけど、アニメで覚えた必殺技を突然仕掛けてくるので、僕は嫌で仕方なかった。こっちが痛くてもお構いなしの生き物だった。
そんな彼らも、今はとっくに中年なわけである。もう戦いごっこなどしないわけである。しかし、あのメンタリティはいつの間に息を潜めるのだろう?どのタイミングで、男子はアレを卒業してしまうのだろう?
自分の経験を追ってみても、中学生のことはまだあんな調子だった彼ら。高校生・大学生でもまだまだイキってる男子はいた。20代に入って、ほとんどゲイとしか交流がなくなってから、消息が掴めない・・・。ゲイの男性性については、また別として考えたい。コンネル的には周辺的男性性であろうが、僕が知りたいのは覇権的男性性の方だ。
今、この年齢になって出会う男性で、あの調子でイキってる人などいない。むしろ、ゲイネスな感じか、弱者男性的な感じか、もしくはとても誠実で穏やかで真っ当そうな男性。ニュースに登場するような暴力夫、犯罪者、詐欺師、ハラスメント男など、僕の生活ではほとんど出会わない。(自分が在宅ワーカーすぎる点もあるけど)
ま、もっと上の年代からはそんな態度の男性もいなくはないが。

僕が追っているのは、「男子」ではなく「子ども」なのかもしれない。でも、やっぱりわんぱくでイキってる男子は令和の今も再現されているように見える。だいぶソフトになったわんぱく男子である。
男子とは、あの生き物は、いったいどこから来てどうやっていなくなるんだろうか?当たり前のようだけど、とても不思議なことだと思っている。
令和の男子のために、僕は仕事をしようと決意するのであった。

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