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好機を逃さない

「アルプス一万尺〜、こやりのうえで♩」

長女がお風呂場で振り付きで歌い出した。

「ん?それもう知ってるの?」
「うん!園でお友だちがしてるのをみて、
 やりたくなっておしえてもらったんだ。
 なに、ちゃーちゃんもしってるの?
 じゃあ一緒にやろうよ!」

自分が小学生の頃にしていた手遊び歌。
別にいつ覚えたって覚えなくたって、特に差し支えはない。それでも、知ることは自分の世界を広げる喜びにつながる。
そして、せーので横並びで与えられるよりも、知りたくて自ら取りにいく新たな学びのほうが、胸が高鳴るのだ。


私が大学で専攻したのは、言語学だった。
元々全く別の学問を学ぶつもりで入学したのだが、実際に触れてみてビビッときてしまったのだ。
第一人者がご存命という、まだまだ新しい学問分野。
大学にはノーム・チョムスキーから直接MITで講義を受けたという教授もおり、こんなナマの学問に触れられるまたとない機会を逃すわけにはいかなかった。
大学に行かせてもらったからには、教養科目も含め、思いきり自由意志で妥協なく学びたいことを学びたかった。
おかげで無資格文系にしては、単位の苦労はあったし、煌々と光るスクリーンを前に眠れぬ夜を幾度となく過ごしたけれど、自分の人生に必要な糧は確かに得た大学生活だった。


私はセレンディピティはあると思っている。
日本語でいうと「星の巡り」とでもいうべきか、ハッとするほどの偶発的出会いに対して、期を逃さずきっちり押さえていく姿勢こそが、人生を切り拓いてくれると信じている。
大切なのは、常に興味のアンテナを張り、
自分がビビッと感じたものをすかさず掴むこと。
そのタイム感に尽きる。
チャンスの神様に後ろ髪はないのだから。



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ご縁があって、私のnoteをご覧くださったすべての皆様に感謝します。
駆け出しで荒削りな稚拙さは多分にありますが、今後ともお付き合いいただければ嬉しく思います。
どうか、皆々様が穏やかな年末を過ごされますように。

希帆

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