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中洲大洋でボーはおそれているを見た。


消えゆく中洲大洋映画劇場

2月某日、中洲大洋映画劇場で「ボーはおそれている」を見た。
3月末で老朽化のため建物が取り壊されるというのをネットで見てから気になっていた中州大洋。週末、福岡に遊びに行った際に立ち寄った。
中洲のドンキに寄った後、どこかなどこかなと思い歩いているとヌッと立派な建物が現れた。レトロモダンな雰囲気漂う中洲大洋映画劇場。
今どきのビルの間に挟まれそれはまるでセットのようにも感じられた。
中に入ると劇場自体を見ている人がもう結構いてあんまりじっくりは見れなかったが、内装も綺麗だった。
窓口で〈ボーはおそれている〉というのがちょっと恥ずかしかったが何とか言ってからチケットを買い、建物の外のエレベーターからスクリーンに向かった。

アリ・アスター監督最新作「ボーはおそれている」

「ミッドサマー」のアリ・アスター監督最新作「ボーはおそれている」。
この邦題どうなん?とか思いながらもずっと気にはなっていた。アリ・アスターから現地語でという指示があったのかもしれないが、僕なら普通に「ボー・イズ・アフレイド」にするなぁ。アフレイドの意味もわからん奴がこういう映画に来んやろとは思うし。でも、ある意味インパクトある邦題だしこれはこれでいいのかなとも思ったり。
なんてことを考えながら席に着いたらこの中洲大洋の座席がすばらしくて。
品のある赤一色のソファーみたいな座席。大分にはないやつ。
で、スクリーンの広さもちょうどいい。
土曜の朝一だったから客もまばらって感じでそういう意味でもちょうどよかったかな。

親という支配からの卒業

いよいよ本編。まず、まぁーホントにチンチン出すの好きな監督やなとは思ったね。
ホアキン・フェニックスって前も前出してなかった?とか思いながら相変らずのカオスな世界に入っていったな。
でも、ちょっと今回長すぎた感じはあったかな。3時間ぐらいあったわけだけど。
途中の劇中劇の辺りで意識的には寝てたな。ちゃんと見てはいるんだけどね。
人間の脳内のぐっちゃぐっちゃした映像をそのまま見せられているような感じがアリ・アスターだなと思った。
救いという意味ではない物語であるとは思う。
でも、ぐっちゃぐちゃにしてることで不思議とそこの落胆はなかった。
尾崎豊はこの支配からの卒業~と歌ったわけだけども、あぁ一生かけても親という支配からは卒業できないのかもなぁと。
それは子供は子供からも一生卒業できないということなのかなとも。
観終わった後は変な悟りの境地のような感覚にはなった。


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