電車に乗ってくる人スケッチ(文字版)

電車に乗ってきた人をスケッチする絵の練習方法をしている人がいたので、文字でやってみた時の記録を残します。

具体的な名称は・・・で伏せてあります。

・・・にて

ストライプ柄の上下スーツを着たサラリーマン。肩からかけるタイプの少し古びた鞄を持っている。電車から足早に降りていった。

女性。緑のシャツに薄い水色のジーンズを着て、足には白とピンクのスニーカを履いている。靴下は短いピンクで、肌の色と同化している。スマホを右手でいじりながら、左腕がもう片方の腕を支えている。 ほぼ全ての人がスマホを片手にしている。

紫色のパーカーに中から白いワイシャツ、黒いたくさんポケットがあるタイプのリュックサックに、本をブックホルダーのようなものにはさんで静かに読んでいる。手には軽そうなビニール袋を持ち、黒縁メガネをかけていて、くたびれた白い靴を履いている。

緑色といったらいいのかわからないけど、なんだか無難な緑色に、濃ゆ目の紺色のジーンズ、白と紺色のスニーカー、緑と青色のタータンというのか、(それはわからないが、)チェックのカバン、持ち手が短いタイプ。学生なのか、それとも休日の社会人なのかはわからない。
 顔の表情が幼いように感じるので、学生かもしれない。
 ここの人は年齢が皆不詳だ。歳が若くても上に見られようとする意識が働いているのかもしれない。
 電車ではよく目を閉じている人を見かける。眠たいのか、それともただ閉じているだけなのか。幸せそうに閉じている人はあまり見たことがないので、みんな疲れているのかもしれない。
 人を避けることを毎日しているのは、いかに避けゲーが得意な日本人であっても、辛いのだろうと思う。
 ・・・では、わりと人が降りる。あまり電車には詳しくないので、乗り換えがある駅なのかもしれない。
 座っていたおじさんが、腕組みをして立っていた。外の住宅街の景色を眺めている。
 黄土色、茶色かはわからないが、花柄のワンピースを着て、白いトートバッグを持った女性が角に座っている。都会の人らしく、丸い金属を耳に光らせて、色褪せたような青色のマスクをして、きつそうに目を閉じている。乗り過ごさないのかなと思うが、時々苦しそうに身じろぎをするので、完全に眠っているわけではないのかもしれない。
 ・・・・についた。たくさんの人が並んでいて、全員乗ってくるのかとぎょっとしたが、別の電車に乗る人たちも並んでいたようだ。当たり前だが、スマホを触っていない人間などいない。
 アナウンスが揺れることを知らせてくれる。思ったより、体勢が崩れるくらい揺れるので、初めて乗ったときに手すりにつかまっていなくて後悔した。
 私が最近捨てたような、深い紺色の、チャックが金色のリュックをもっている奥様が眉間に皺を寄せながら剥き出しのスマホを忙しなくいじっている。
 電車内で座っていて、眠っている人の殆どが、眉間に皺を寄せながら眠っている。
 リラックスして眠っていそうな人はあまり見かけたことがない。
 いるとしたら、降りる駅を逃しそうなくらい、熟睡している人ぐらい。
 ・・・で隣人が降りて行って、別の人に切り替わる。隣の人が次々変わっていくのは、・・・線でしか味わえないので、面白い。
 それにしても大体の人はスマホをいじっているか、荷物を前に抱え込んで、目を閉じている。スマホを触る以外に、私は普段何をしているか、考えてみるけど思いつかなかった。
 ・・・についた。そろそろ降りなきゃ。


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