養護教諭の教員採用試験を受けようとしている人は、必ず一度は勉強したことのある項目だとは思いますが、定期的に復習をし、実践できるようにしていきましょう。
復習
過去問
解答/解説
問1
答えは、4。
消去法で解く問題。
胸骨圧迫は、約5cm胸が沈む強さ(深すぎてもいけない)で、100~120回/分の速さで絶え間なく実施する。小児では、胸の厚さの1/3程度の強さで圧迫する。
<胸骨圧迫の合併症>
まれであるが肝損傷と医破裂が考えられる。しかし、いずれも通常胸骨より下の腹部を圧迫することで引き起こされる。また、十分な血流を供給するためには十分に深い胸部圧迫が重要であるため,肋軟骨の解離および肋骨骨折は,しばしば避けられない。
それでも、救助者は,これらの損傷を懸念して心肺蘇生の施行をためらうべきではない。
⇒つまり、「循環が残存する傷病者に胸骨圧迫を行うと、重篤な合併症が生じることがある」のではなく、正しい圧迫場所で圧迫しないと重篤な合併症が生じるのである。
問2
答えは、3。
1・2が不正解で、3が正解とわかれば、4は正しいかどうかがわからなくてもよい問題。
1:小児用電極パッドを使用するのは、未就学児のみ。
2:必ずしも移動させる必要はない。移動困難な場合は、傷病者の体をふき取り、パッドを貼る。
4:AEDで電気ショックの適応となるのは、心室細動と心室頻拍のみ。
<心停止となる4つの状態>
・心室細動:心臓が痙攣を起こし、不規則なリズムをとっている状態
・心室頻拍:心室が興奮状態になり、規則的なリズムをとっている状態
・無脈性電気活動:心電図波形はあるものの、脈のない状態
・心静止:心電図の波形は直線で、心臓が動いていない状態
無脈性電気活動と心静止の場合は、電気ショックはせず、ひたすら胸骨圧迫と人工呼吸を繰り返す必要がある。
問3
答えは、④
AEDは使用できる状態で救急隊へ引き継ぐのが正解。
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最近はスポーツ救護ナースを目指して勉強中。
物資がない、周りにいる人が医療職ではない、傷病者の背景がわからないことが多いなど、養護教諭の救護活動とリンクする部分が多く、勉強になります。気になる方はぜひ。
日本スポーツ救護看護学会 (jssrn.org)