見出し画像

背景を見ること。

保育園での保育士の時と比べて

児童発達支援で働くようになって、

その子だけじゃなく、その家族の事情が
垣間見える事が多くなったように思う。


例えば親御さんが精神疾患を患っていたり、

両親が不仲で、子どもも不安定になったり、

お母さんが一杯いっぱいになって苦しんでいたり

本当に様々…。


児童発達支援は、
簡単に言えば、支援が必要な子ども達のサポートをするのだけど、

支援が必要なのは、保護者だったりもする。


そんな背景を見ていると

やはり、心の根っこが大事だなと思えてきて、


世の中に溢れる

イジメや自殺、虐待、暴力、犯罪、戦争…


ニュースで切りとられるのは

その時あった事件の事でーーー。


私も今の仕事に就く前は

虐待のニュースを見ると、
『なんて酷い親だ!』とか
『なんで子ども生んだの!?』とか、

そのことだけを切り取って腹立たしい気分になっていた。


でも、

そこには、必ずそうなるまでの過程や人間関係の様々な背景があってーー。


例えば虐待した親だって、

必ずしも、そんな親になりたいとは思ってなかったはずでーー。

子どもが生まれた時は、幸せな気持ちになったはずでーー。


でも、その愛する我が子が何らかの事情で育てづらかったり

周りに助けてもらえなかったり

相談する人もいなかったり

どうしたらいいかと藻掻き、苦しみ、

パートナーの理解も得られなかったりしてーー。


そんな様々な事が積み重なって

結果的に虐待…という形になるのではないかと。


もちろん、考えられる背景は

まだまだあるだろうけれどーー。


でも、もしもその親の心の根っこが満たされていたら…?

『助けて』が言えたり、人に頼る事が
出来るのではないだろうか。

頼られた人も、心が満たされている人ならば
必ず手を貸して助けるだろう。

だからこそ、

ニュースや報道の一場面だけを信じるのではなく

そうなるまでの背景や心の葛藤にこそ

意味があるような気がするのだ。


どうか、

皆の心が満たされて温かい世の中にーー。

 
きっと、世の中

最初から悪い人なんていない。


私は、そう信じたい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?